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ヴェネツィア ときどき イタリア

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体験~マリーザのお料理教室@パドヴァ

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今日は22時のバスで帰るからね、よろしくね、と、厳重にお願いしていた。
21:40に、「とりあえずあなたたちは、先に食べてて」と言われ、前菜を食べ始めたときには、プリモ(パスタがわりのリゾット)もセコンド(メイン)も火にかかった状態。さすがのマリーザも緊迫して無口になっていた。

今日は、パドヴァのあきさんがオーガナイズするお料理教室に1日だけ参加させていただいた。




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さて、噂には聞いて覚悟はしていたものの、会った瞬間から弾丸のようにしゃべり続けて止まらない、本日の先生、マリーザ。私たちが着いた途端、「1日置いたほうがおいしいのよ」と言って、昨日のという「りんごのタルト」をふるまいつつ、そこに使われているオレンジ・ソースを、さっそく説明しながら作り始める。
・・・ん?・・・それは今日のメニューに入っていたっけ?
そして、「簡単だから」「すぐできるから」と言ってこね始めたパン。
・・・思えばこの2つが、時間配分を大幅に誤った元凶だった。

マリーザのお宅に到着したのは確か16時過ぎ。
20時すぎて、まだ前菜すらでき上がっていない。いや、前菜はなんとかオーブンに入っているけれども、プリモはまだグリーンピースをさやから取っただけ。
セコンドにいたっては、全く手をつけていない!

とはいえ、その数時間経過中、マリーザが手と口を止めている時間は一瞬たりともない。ともかく、ずーーーっと働き続けているのに、なぜか、一向にできあがらない。いや、もっと正確に言うと、肝心のメニューに一向にとりかかれない。
そう、なんだかんだと、余計なことにどんどん脱線していってしまうから!
それは例えば、「(お菓子用に)オレンジを切ったら、その滓の部分で、これから使うお鍋の内側をさっと洗うのよ」とか、「(ちぎって残った)ミントの葉を、途中で手を洗うのに使うの」とか、「(人にいただいたおいしい)レモンが残ったときに、絞り汁と、皮を薄く削ったものを冷凍庫で凍らせておくと便利なのよ」とか、そんなおばあちゃんの知恵みたいなことから、ちょっとした料理のコツまで、もうほんとにいろいろ。
いちいち納得、とってもありがたいのだけど、そうやって肝心なとこから外れていってしまう。

そして、それを実は影で支えているのは、「今日はね、家にレモンがないの。なぜなら、1個しかなかったレモンを、うちのだんなが食べちゃったのよ!わかる?食べるのよ、うちの人は、レモンを!」と言われていた、ご主人。用事があるから・・・とでかけて、数時間後に帰ってきたとき、まだ何もできていないのを見たら、短気な私なら「なにノロンロやってんだ!?」と言ってしまいそうだが、よほど慣れていらっしゃるのだろう。
やあやあ、ふふふん・・・とキッチンをのぞいて、何作ってるの?あ、これと・・・ふーん、それね・・・とにこにこ。こうして当然、彼の夕食もどんどん遅くなっていくのだが、文句1つ言うこともなく、隣で静かにテーブルを用意してくださっていた。

そんな風にして、22時になってようやくいただいた本日のメニューはこちら。

アンティパスト(前菜):野菜のタルト2種(アスパラとアーティチョーク)

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そんなわけですっかり「冷めちゃったわ」と言われたタルト、だが、私としては、これは逆にこの感じが好みかも。

プリモ・ピアット(第1の皿):Rizi e Bizi(リージ・エ・ビージ)というこのあたりの地方料理。

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Rizi e biziは方言で「コメとマメ」のことで、つまりグリーンピースのリゾットのこと。通常のリゾットより、水分多めで、彼らいわく「ミネストローネの1種」で、どちらかというと雑炊っぽく仕上げるのが特徴。
伝統料理だが、彼女のオリジナルなところは、グリーンピースのさやのきれいなところを茹でて、フードミキサーにかけ、こして、それを色づけに使ったこと。
あと、イタリアン・パセリを最後にたっぷり入れたようなのだが、実のところその味が強すぎて、マメとコメというよりは、パセリ雑炊っぽくなっていた・・・。

セコンド・ピアット(第2の皿):Fegato alla veneziana con polenta(フェガト・アッラ・ヴェネツィアーナ・コン・ポレンタ、ヴェネツィア風牛レバーのポレンタ添え)

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ヴェネツィアに長く住んでいながら、そしてヴェネツィアの代表的料理でありながらずっと食わず嫌いで、つい最近そのおいしさに目覚めた牛レバー・ヴェネツィア風。
さっと焼いて、とろとろに炒めたタマネギをソース代わりに合わせるという、極めてシンプルな料理。鉄分不足なときにでも、ぜひ自分でもやってみようっと。

デザート:洋ナシの砂糖煮、クリームがけ

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考えてみたら、今日はプリモとセコンドを合わせたよりも数倍手をかけたこのデザート。さすがに文句なしのおいしさ。
「ダイエット・デザートなんてありえない」と言い切る彼女の、でも実は甘さ控えめ、カロリー控えめの超自信作。いやいや、参りました・・・。
ちなみに、グラスの向こうに見えているのがマリーザ。私たちが食べている間にまだ調理していたのに、デザートのときにはしっかり追いついていた。

時間には冷や冷やしたけど、でも今日作ったメニュー以外に、ほんとにいろいろなことを学んだ。とくに、ほんのちょっと材料選びに気を使うこと、そして、きちんと丁寧に作ること、それが何よりおいしい料理の基本だということを改めて教えてもらったように思う。

また行けるといいな・・・。

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18 maggio 2010
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by fumieve | 2010-05-19 09:09 | 飲む・食べる
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