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ヴェネツィア ときどき イタリア

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ひなびた海岸、アルベローニ

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須賀敦子さんのエッセイに登場するアルベローニ。ご主人を亡くしたあと、多くのイタリア人の友人が「かわいそうな」私を夏休みに誘ってくれる、それがうっとしく思えてしまう中、唯一、はじめから割り勘で誘ってくれたドイツ人の友人の夏休みに便乗する気になった、とある。重い腰を上げてミラノからたどりついた、アルベローニ(Alberoni)の海岸は、ひなびたリゾート地として描かれている。

ヴェネツィアから、リド島の一番南端にあるアルベローニに向かう方法は主に2つ。
1つは、須賀さんと同じように、まず、水上バスでリド島まで行き、そこから地上の普通のバスに乗る(現在の路線番号は、AまたはB)。
いかにもリゾートらしく、鮮やかに花を飾ったホテルやアパートの並ぶリドの中心街を抜け、途中、マラモッコの町も通り抜けて、30分近く走ったところでようやくアルベローニに到着する。




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もう1つは、ヴェネツィアの南岸、ザッテレ(Zattere)から直行の水上シャトルで行く方法。通常の水上バスと経営が別のために、チケットが別に必要になるのと、便数が少ないのでちょっと利用しづらいが、ふつうの水上バスからは見られないものなども見える。こちらは所要時間約40分。
(http://www.terminalfusina.it/index.php?option=com_content&task=view&id=120&Itemid=320&lang=it)

ザッテレを出て、ジュデッカ島(Giudecca)とサン・ジョルジョ・マッジョーレ島(S.Giogio Maggiore)の間を通る。
某・米国人俳優の常宿として知られる、ホテル・チプリアーニの正面を通り・・・

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南ラグーナ(laguna sud)へ抜ける。

「旅」でも紹介された、元・修道院の島まるごとホテルになっているサン・クレメント・パラス・ホテルを眺めつつ・・・

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さらに遠くに見えるのは、サッカ・セッソラ島(Sacca Sèssola)(たぶん)。

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これは、1870年に人工的に作られた島で、船舶ステーションを建造する際に、掘った土をそこに埋め立てたらしい。1921年から15年間、結核療養所がおかれたあと、1980年までは病院として利用された。

左手にリド島がぐっと寄ってきてから、さらに右手に見えるのは、ポヴェリア島(Poveglia)。

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9世紀には多くの住民を抱え、経済的にも栄えていたが、キオッジャ島の戦争のあと、14世紀後半にはほとんど廃墟と化してしまう。
造船所兼倉庫、伝染病病棟、老人ホームとして使われたあと、1968年に閉鎖した後は国有地となっている。

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・・・帆を張ったヨットは、さすがに美しい。

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船着き場で降りて、(数少ない)人の流れになんとなくついていく。その行き止まりにある、なんてこともない建物が、実はこのアルベローニで唯一の(?)「海の家」らしい。ちなみに、地上のバスだと、そのままここに到着する。

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自転車やバス、あるいは徒歩でのんびりやってくる海水浴客たちをながめつつ、せっかくなので、砂浜に張り出したテラスで遅めの直食。陽射しは強いが、風はさらさらとさわやか。

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確かに、そろそろ夏休みも終わりの人も多いころとはいえ、日曜日だというのに、人もまばら。
リドのメインの海岸では、ホテルや市営の「プライベート・ビーチ」の隙間にある狭い無料の砂浜は、ごちゃごちゃと人でいっぱいで、場所をとるのも大変なのに、ほんの数キロ離れただけで、ここは嘘みたいに、の~んびり、ゆったり。

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パラソルや敷物持参なら、あいているスペースに自由に陣地を張ってOK。飲み物や食べ物も全部持参なら、「海の家」を利用することもないが、ピッツァもちゃんと焼いていておいしそうだったから、食事はせっかくだからそこでとってもいい。

こんなだったら、ビーチでだらだらも悪くない。

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22 agosto 2010
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by fumieve | 2010-08-23 06:15 | ヴェネツィア
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