ブログトップ

ヴェネツィア ときどき イタリア

fumiemve.exblog.jp

マラモッコで、ガルッピ

a0091348_75664.jpg


リド島の中心街、すなわち水上バスの発着所リド(Lido)のあるサンタ・マリア・エリザベッタ広場から、そのままラグーナを左手に見ながら、ずっと北上していってほぼ端っこにあるのが、サン・ニコロ教会(Chiesa di San Nicolò)
逆に、ずうっとバスに乗ってたどりつく、一番南端がアルベローニ地区(Alberoni)。リド駅から、アルベローニへの中間地点にあるのが、マラモッコ地区(Malamocco)。
リゾート地らしく、華やかで明るい建物が並び、きれいに整備された公園の広がるリド中心地区と、ひなびたアルベローニの間で、場所だけでなく、雰囲気もちょうどその間くらい、一見、なんのへんてつもないマラモッコは、実は、ヴェネツィアの元祖とされている。起源後5世紀、蛮族に追われてこのラグーナに逃げ込んだ人々が、最初に「町」を形成したのが、ここマラモッコというのが定説。現在のヴェネツィア、リアルト橋周辺のリアルト地区に町が作られたのが8-9世紀のことで、それより300年も前のことになる。

そんな面影はどこへやら、今ではこじんまりとこぎれいな町マラモッコの、中心にあるサンタ・マリア・アッスンタ教会。建立は15世紀だが、その後何度か手が入っている。



a0091348_741318.jpg


この教会で今日、バロック音楽の演奏会があった。毎年この時期に行われる、ガルッピ・フェスティヴァル。ヴェネツィア・ブラーノ島出身の作曲家、バルダッサーレ・ガルッピを記念するこの一連の演奏会、多忙だったこともあり、プログラムも全くチェックできずにいたのだが、今日はヴェネツィア音楽院の弦楽オーケストラによる演奏、友人でチェンバロ奏者の藤本典子さんが出演するというので、ご招待いただいた。

a0091348_78162.jpg


Baldassare Galuppi (1706-1785)
Concerto per archi in sol maggiore n.2
-Omaggio al buranello

Giuseppe Matteo Alberti (1685-1751)
Concerti per orchestra d’archi e basso continuo op.1
Concerto VIII
Concerto VI
Concerto II
Concerto X
Concerto IV

J.Sebastian Bach (1685-1750)
Concerti Brandeburghesi
Concerto III BWV 1048

a0091348_762684.jpg


ずうっと追いたてられるような日々が続いたあとの、久しぶりの(ほぼ)完全オフ、心身ともに疲労が蓄積していて、流れるような音楽を、何も考えずに、ただひたすら、体ごと聴いた。

単廊式、つまりワンブロックの広々とした明るい空間は、すぐ目の前に開けるラグーナによく似合う。その中に、案外秩序正しくあふれるゴシックからバロック、そして現代までの絵や彫刻。そんなものを眺めながら聴く音楽は、こちらの頭に、完全に霞がかかっている状態だったせいもあるだろう、まるで「名曲アルバム」(古い?)か何かを見ているかのような錯覚を覚えた。いや、録音ではない、生演奏の「名曲アルバム」なのだから、こんな贅沢なことはない。

a0091348_7171770.jpg


a0091348_7273670.jpg


a0091348_785549.jpg


a0091348_7263830.jpg


a0091348_720119.jpg



ここ数日、いくつか、行きたかった演奏会を逃してしまったのが悔やまれる。やっぱり、生の演奏はいい。

a0091348_7224649.jpg


a0091348_7233058.jpg


3 ottobre 2010
[PR]
by fumieve | 2010-10-04 07:30 | ヴェネツィア
<< マラモッコの、ねこと有翼のライオン まだまだラヴェンナ >>