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ヴェネツィア ときどき イタリア

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夏休み特別企画 第2段・旅の記憶

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壮麗なバロックの大聖堂(「ドゥオーモ」)の裏、ひっそりとした佇まいの小道にその店はあった。
「ラグーザに行くなら、絶対に行ってみて!」と勧められたレストラン。
「ちょっとかかるけど、でもその価値はある」と言われていたから、清水の舞台から飛び降りる覚悟ではいたのだが、メニューを見てびっくり。これは清水の舞台から、少なくとも二度は飛び降りなくては・・・。
しかし、もう既に飛びおりかかってしまったものを、途中でしがみついて引き返すわけにはいかない。




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もともと普通のお屋敷を改装しているのだろう、いわゆる一般のレストランや食堂のように広いスペースではなく、テーブルが3つほどの小さな部屋。インテリアもまるでレストランらしくなく、誰かのプライベートなお宅に招かれたかのような落ち着いた空間。

ただでさえ、ジーンズに歩きくたびれたブーツ、髪は乱れ、汗だく・埃まみれで観光客丸出しの姿で飛びこんだだけでも、ほんとうはかなり顰蹙だったと思う。その上、雰囲気もサービスも、そして主役のお料理もとびきりエレガントで、撮影の仕事でもないのにいちいち写真を撮るのなんて本来は絶対にご法度のはず。
だが、一応最初に、おそるおそる尋ねてみたら「どうぞどうぞ、我々も嬉しいです」とこれまたエレガントな返事をいただいて、お言葉に甘えさせていただいた。もっとも、この日はたまたま空いていたのが幸い、とくに途中までは全く一人だったので、お行儀の悪さも承知で勝手をさせていただいたが、やはり他の席も埋まっていたら、さすがの私もできなかっただろう。

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プレ前菜、前菜の前菜、すなわちいわゆる突き出し。
お魚にチーズ、ちっちゃなラザニアラグーザ風フォカッチャ・・・と、これだけですでにミニ・フルコースのよう。

そして、ああ・・・禁断のパン・・・

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パン好きの私に、まるで挑戦を挑むかのような。お願いだから、私の目の前にこんないろいろな種類のパンを置かないでください。

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ようやく、私が頼んだ前菜。

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手前は見ての通りの、イカの詰め物。真ん中はちょっとびっくり、見た目も味もまさに菜の花。イタリアにもあったのね。これは冠のように、ゲソを添えて。そして奥はと言うと・・・これぞブタの角煮!?

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伝統的には、魚介類と肉類とは一緒に食べないイタリア料理においては、いわゆる、「ヌーヴェル・キュイジーヌ(新しい料理)」ならでは。この点、アジア人である私たちのほうは全く違和感がない。

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そして、プリモ(primo、第一の皿!)は、ラムチョップとグリンピースほかの、手打ちフジッリ(fusilli、螺旋形パスタ)。もともとセコンド(secondo、第2の皿)は頼まないつもりであえてこれを頼んでみたのだが、まさかこんな本格的に、ラムチョップがパスタの上に散りばめられていようとは!んんんんん~~~~~柔らかいお肉と、つるつるのパスタ、見た目にも味にも絶妙のアクセントになっているほくほくのグリンピース。

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ここまでのあまりの満足度に、ついつい、いつもは頼まない食後酒まで、勧められるままに頼んでしまった。ちなみにここまでも、写真にうまく写っていないが、メニューに合わせてお勧めのワインを、グラスでいただいている。ワイン通の友人の「お勧め」だけあって、ワインのセレクションもすばらしい(らしい)のだが、こうしてグラスでも、お勧めのワインをしっかり飲ませてくれるのは嬉しい。

そして今度は・・・プレ・デザート。・・・ああ・・・

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こちらが自分でオーダーしたデザート。

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ピスタチオとリコッタのタルトに、シャーベットは…何だったか・・・(涙)。これはどちらも、イタリアのドルチェとは思えないくらい甘みがかなり控えめで、実はプレ・デザートの甘さのほうが私好みだった。
・・・なーんて思っていたら・・・
・・・えええっ・・・最後のカフェ、とともに出てきたのが・・・プチフール。…助けて~・・・

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春のあの日でさえ、すでに高い空の青空が強烈にまぶしかった。
シチリア島東部ラグーザは今頃、灼熱の太陽に容赦なく照りつけられて、厳しい暑さの真夏を過ごしていることだろう。
また行きたいラグーザ。だが行ったらまた、清水から飛びおりてしまうだろう。だから行くなら相当の覚悟をして行かなければ。
いつ行けるとも知れぬシチリアでのヴァカンスを夢見て、今は頑張って働こう・・・。

おまけ:
すてきなお店は、お手洗いの洗面台まですてきだった。

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Via Capitano Bocchieri, 31
97100 Ragusa- Località Ragusa Ibla
Tel. 0932 651265
www.ristoranteduomo.it

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これまでにラグーザを紹介した記事はこちら:
階段と坂の町
ラグーザの不思議
花咲くラグーザ
ラグーザの優しい色
ラグーザの2つの大聖堂とブログの効用

8 agosto 2011
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by fumieve | 2011-08-09 09:47 | ほかのイタリア
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