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モザイクの旅・番外編~ポンペイ?ローマ? サンタ・ジュリア博物館、ブレシャ

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ヴェネツィアから西へ向かって、ミラノの1つ手前の町、ブレシャ(Brescia)。これまでに何度か訪れていながら、この町の観光の中心にあたるはずの、サンタ・ジュリア博物館(Museo di Santa Giulia)はきちんと見たことがなかった。元サンタ・ジュリア修道院(Monastero di S.Giulia)の建物、この市や地域の歴史遺産を、先史時代から近代までカバーするほか、中世のサン・サルヴァトーレ教会(Chiesa di San Salvatore)も含む複合博物館で、企画展では何度か入っているのにもったいないことだが、規模が大きすぎるだけにかえって、なかなか今までじっくり見る時間と、何より気力がなかった。

今回もまた、とてもとても全部見たとは言い切れない、だが、やはりこっそり心にとどめておくにはあまりにも惜しいので、いくつかの目玉にしぼって、紹介してみたいと思う。




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イタリアの町ではよくあることだが、中世の教会など大きな建物がローマ時代の建物の上に建てられており、工事や調査などで地下を掘っていくと、現存する建物の下にしばしば、ローマ時代の遺跡がみつかる。
このブレシャのサンタ・ジュリア修道院およびサン・サルヴァトーレ教会も例外ではなく、今はこうして博物館化している建物の中で、ところどころ、その「地下遺跡」が見られるようになっている。
・・・とまあ、ここまではイタリアでは、特別に珍しいものではない。

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だが、ここでは、その修道院に隣接する場所で発掘されたローマ時代の住居跡を、そっくりそのまま博物館の一部として取り込んでしまった。ドムス、つまり邸宅の広い部分が一度に見渡せ、しかもその上を見学通路をつたって見て歩けるようになっている。もちろん、アクイレイアや、バーリの大聖堂に見られるように、最近は地下の発掘現場をきれいにして、観光客にも公開しているところが増えているのだが、これは、大きな「ドムス」跡に保護のための屋根と壁をつけ、そのまま博物館とつないでしまったのだからびっくり。

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ここには、1-3世紀の少なくとも2軒の中級の邸宅が含まれているらしい。便宜上、「ディオニソスの家」(Domus di Dioniso)と呼ばれているのは、その部屋の1つ、中央にディオニソスのモザイクがあるため。もう1軒は「噴水の家」(Domus delle Fontane)。こちらはやはりその中に噴水の跡が見つかっているためだが、ここで言う噴水は、さまざまな彫刻から水が吹き出るようなタイプではなく、室内に作られた、底の浅い四角形の水盤のことらしい。

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写真で見るとだいぶ暗く見えるが、見学には十分な照明。
ところどころに残る床モザイクは、 ローマらしい、色彩豊かな装飾で、ローマ遺跡ならよくあるパターンのものもあるが、修復を経てたいへん保存状態もいい。とくに「噴水の家」の一室のモザイクは、微妙な色のグラデーションが見事、図像もちょっとめずらしいものもあって興味深い。

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壁の高さがほとんど残っていないため、フレスコ画による壁の装飾はあくまでも限られたものとはいえ、それでも、かつてのにぎやかな壁を想像するには十分。なにより、床モザイクと壁のフレスコと、セットで残っているところもあるのがうれしい。

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博物館内にはこれだけでなく、発掘現場から移されたモザイクや彫刻なども展示されている。
(続)

24 settembre 2011
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by fumieve | 2011-09-25 07:34 | モザイクの旅
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