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ヴェネツィア ときどき イタリア

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ヴェネツィアの雲、ローマのモザイク

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建物が火を吹いているみたい、と思って夕焼け雲をながめた。




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後ろを振り向くと、こちらは春の朧月夜のような、おだやかなやわらかな雲。

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刻一刻と劇的に表情を変える空に、おろおろとあっちを見たりこっちを向いたり。

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そして、ザッテレ河岸に出ると・・・

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ああ、ローマのモザイクの色だ、と思わず息をのんだ。

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サンティ・コスマ・エ・ダミアーノ聖堂。526-30年ごろ。

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「芸術新潮2007年8月号 ローマ中世の美を歩く5日間」の中で、「夕焼雲も超常現象(神の顕現)の図様化という」とある。・・・なるほど・・・。

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(写真はhttp://art-history-images.com より拝借)

ラヴェンナとか、ほかのモザイクでもないことはないのだが、これだけカラフルで、かつ多様されているのは、ローマの、それも中世初期のモザイクに限るように思う。背景が金地でなく、青であるためによりその色彩の対比が目立つのかもしれない。

サンタ・プラッセーデ聖堂。820年ごろ。

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(写真はhttp://www.settemusemuse.it より拝借)

こちらは薄い青地で、雲に浮かぶのは4人の福音書家のシンボルたち、
サンタ・プデンツィアーナ聖堂。5世紀。

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(写真はwikipediaより拝借)

もちろん金地もある。
かなり簡素化した形だが、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂付属洗礼堂、640-42年ごろ。

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(写真はhttp://countdownatwebpages.com より拝借)

ほかに、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂のコマ送りのように細かい聖書の場面の中にも、よく見るとこの夕焼け雲が散りばめられている。

だがこのタイプの夕焼け雲、ローマでも図像の「中世化」が進むにつれ、やがて見かけなくなる。時代もずっと下り、とくにビザンチンの影響の強いシチリア・パレルモやヴェネツィアのモザイクにはほとんど登場しない。ということは特別にローマ好みだったのだろう。

・・・「モザイクの旅」シリーズもローマの途中で中断していることを思い出し、ああ、そのためにもローマにモザイクを見に行きたいと思うのだが・・・。

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10 ottobre 2011
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by fumieve | 2011-10-11 06:50 | 日常生活
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