10月末から11月初めにかけての飛び石連休となった週末、
レッチェでは町の中の広場、つまり、あの
ローマ遺跡のすぐ横で、パン祭り(?)が行われていた。
夜にはなんと、クリスマスっぽいイルミネーションまでともるテント。イタリアでは原則、クリスマス期間が始まるのは「聖母無原罪のお宿り」の12月8日からだから、なんだか早すぎるような気がする。まして、このころ昼間はまだ半袖の人もいた、暖かいレッチェではなおさら。
もっとも、テントの中はクリスマスとはあんまり関係なく、その場で焼きたてのパンがわーっと並んでいるのを、片隅のレジで引換券を買って、交換するだけ。
小麦粉の一大産地でもあるプーリア州は、パンもおいしくて、とくに私は、「プリエーゼ(pugliese, プーリアの)」という名のパンが大好き。だから、どんなおいしいパンがあるのかなーとワクワク。
ところが、たーくさんいろいろな種類のパンがあるように見えたテーブル、実はこれ、ピッツァか、もう1種類のパンのみ。で、このもう1種類というのがこちら、ピッツォ(pizzo)。厚めのピッツァやフォカッチャのような生地に、トマトとオリーブ、タマネギを刻んで混ぜ、大きなカタマリから1つ1つちぎっては軽く押さえてつぶして、オーブンに入れる。
1枚1.5ユーロのチケットで、ピッツィ(pizzi, ピッツォの複数形)5つだと言うので、さっそく買って味見をしようとしたら、なぜか5つでなく7つ入っていた。・・・数えている途中で私がおにいさんに話しかけてしまったから、彼が間違えたのか・・・それとももともとかなり適当なのか・・・いずれにしても多い分には文句なし。
おかずパンというほど具が入っているわけではなく、そもそもかなり素朴。といって、白いパンに比べるとやはり具の味が効いていて、これだけで十分おいしく、小腹がすいたときにちょうどよさそうなパン。もともとパン好きな私だが、これ、結構好きかも・・・。
もう1つ、この会場でも売っていて、やはり「レッチェ名物」らしいのが、「ルスティコ(rustico)」。こちらは丸く型を抜いたパイ生地に、ベシャメル・ソースとモッツァレッラ、トマトを挟んで、きゅっきゅっとUFO型にして焼いたもの。これはまさにおかずパンとして、日本のパン屋さんでも売ってそうなもの。これは、私が食べてみたのはかなり塩味がきつかった。
もっともこれは、市販の冷凍パイシートを使えば、自分でも作れそう。
ふつうのパニーノ(panino、イタリア風サンドイッチ)もあったが・・・
もちろんあの
「パスティチョット(pasticiotto)」も実演販売中。
ああ・・・。(食べたい・・・)
唯一、残念だったのは、最終日、帰りにピッツィをまとめて買ってくるつもりだったのに買えなかったこと。この会場が9時から空くというので待っていたのだが、結局開いたのが10時過ぎてから。しかも、肝心のピッツィはまだまだこれから焼くというので、空港行きのバスの時間が迫っていた私は、泣く泣く会場をあとにしたのだった・・・。
すでに記憶が遠くなりつつあるレッチェ、もう少し続きます。
22 novembre 2011