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ヴェネツィア ときどき イタリア

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意外と新鮮、トロヴァトーレ@フェニーチェ劇場

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(写真は、フェニーチェ劇場公式サイト www.teatrolafenice.org より拝借)

12月7日、聖アンブロージョ(Sant’Ambrogio)の日は、ミラノでは毎年この日にスカラ座がオペラ・シーズンを開幕する。オペラそのものもさることながら、この開幕はまさに社交界。ミラノ、イタリアのVIPのほか、大女優からサッカー選手など「ときの人」まで、見に来る人々の豪華さ、派手さで知られている。ゴージャスに毛皮で登場する女性たちは動物愛護団体の格好のターゲットでもあり、何かと注目される一大イベントになっている。
(そういえば、この国では何か抗議するときにタマゴをぶつけたりするが、それは動物愛護団体としてはどうなんだろう?)

いまをときめくAnna Netrebkoがドンナ・アンナを演じる、「ドン・ジョヴァンニ」で開幕したスカラ座はどうだったのだろうか、私はヴェネツィアのフェニーチェ劇場で、「トロヴァトーレ」を観た。




トロヴァトーレ(Il Trovatore)
音楽 Giuseppe Verdi
ルナ伯爵 Franco Vassallo
レオノーラ Maria Jose' Siri
アズチェーナ Veronica Simeoni
マンリーコ Francesco Meli
フェッランド Giorgio Giuseppini
指揮 Riccardo Frizza
監督 Lorenzo Mariani
舞台、衣装 William Orlandi
照明 Christian Pinaud
フェニーチェ劇場管弦楽団および合唱団
合唱指揮 Claudio Marino Moretti

ぎりぎりに劇場に駆け込んだため、最初にイタリア国歌の演奏があったのだが、なぜなのか不明。ミラノに合わせたのか、それともイタリア統一150周年イベントの続きなのか・・・。
もっともそのおかげで、肝心のオペラは最初から逃さずに済んだ。

同じヴェルディでも、何かと縁があって聞く機会も多い「トラヴィアータ(Traviata、椿姫)」と違いそういえばこの「トロヴァトーレ(Trovatore、吟遊詩人)」はまともに劇場で鑑賞するのは初めて。聞き覚えのある音楽はあるし、これまでDVDなど映像でも見ているはずだが、1つ1つが新鮮で若干戸惑いつつ舞台を観る。そもそもストーリーに無理がある上(もっとも、オペラなんてたいがいそんなものかも知れないが)、怨念、裏切り、復讐・・・とどろどろのそのストーリーを乗せる音楽は緩急が激しく、実験的でまるで現代音楽のよう。速いテンポの長調のメロディーで悲劇的なことばを歌うアリアなど、徹底してロマンチック、流れる音楽も優雅な「トラヴィアータ」と、同じ年に同じ人が作ったとは思えないくらい違う。もっとも、もともと「男性的」なオペラの多いヴェルディの中で、「トラヴィアータ」のほうがむしろ例外的なのだそうだが。

ちょっと残念だったのは衣装。合唱は悪くないと思うのだが、ソリストたちの衣装がまるで学芸会のようだった。予算削減など、「経済危機」の影響もあるのかもしれないが、ちょっと寂しい。

7 dicembre 2011
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by fumieve | 2011-12-08 19:39 | 聞く・聴く
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