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ヴェネツィア ときどき イタリア

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パスタでたどるイタリア史 池上俊一・著

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イタリアの歴史がらみのエピソードを1つ2つ、さらっと取り混ぜたパスタ本でもなければ、まじめすぎてとっつきにくい、食の歴史の専門書でもない。タイトルの通り、まず最初に、「パスタ」というイタリアを代表する食事、食材の幅の広さ、懐の深さへの興味ありき。イタリアの風土と歴史に密接というにもあまりにも密接すぎ、まさに歴史とともに歩んできた、パスタという豊かな「食」が、どうやって今の姿にいたったのかを、イタリアの歴史をきちんと説明しながら、そこに並行して紹介している。

トマトなど、今やパスタに欠かせない食材の多くが、アメリカ大陸発見によって15世紀以降に欧州にもたらされたことなど、比較的よく知られたエピソードから、目から鱗のなるほどねーという史実まで、そしてなぜ、このイタリアでパスタがここまで大発展したのか、この一冊でパスタというものについて、かなり詳しくなる。

実はこれ、岩波ジュニア新書なので、ということは中高生を想定した本なのだろうが、大人でも十分おつりがくるくらい楽しめる。それどころか私なんて、これからイタリア史の概要を復習する必要があるときに、これをあんちょこに手元においておこう、ともくろんでいるくらい。
ご丁寧に巻末にはイタリア年表までついている。いわゆる、歴史の教科書的な項目のほか、太字で「パスタ関連」が追加されているところがすばらしい。ちなみに筆頭は、紀元前9000−7000年で「メソポタミアで小麦栽培始まる」。口絵写真もだが、途中に挿入されている図版も効果的。

問題は、読んでいるとむしょうにおいしいパスタが食べたくなることか・・・。

22 feb 2012
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by fumieve | 2012-02-23 03:52 | 読む
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