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ヴェネツィア ときどき イタリア

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ノヴァーラの「2人の大泥棒」食堂、I due ladroni

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イタリアでは、市でも町でも、ほとんどみなそれぞれの守護聖人を持っている。イタリアのカレンダーには365日、そんな聖人たちを奉る日が記されている。

1カ月と2日前の1月22日。
あの「ビスケット」で知られるノヴァーラ(Novara)は、守護聖人、聖ガウデンツィオ(San Gaudenzio)の祝日だった。
そうとは知らず、たまたま、おいしいと聞いていたオステリアに行ってみたところ、その日は聖人の日の特別メニュー。地元の伝統料理と、ワインもついて全部で40ユーロだというのでそれに乗っかってみた。

ちなみに、聖ガウデンツィオ・・・あまり聞いたことがなく、手元の聖人事典にも載ってない・・・のだが、Wikipediaで見るとノヴァーラの最初の司教(418年没)だったということ。
聖人さまにはご縁がなかろうとも、あやかっておいしいものをいただくのには依存はない。




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無類のパン好きとしては異常に危険なタイプの、パン。イタリアでは、コースならばパスタが出てくるに決まっているのだから、ここでパンをもりもり食べている場合ではないのだが、ただでさえお腹が空いているところに、ワインと、こんな魅力的なパンが出てくるのはほんとうに困ってしまう。

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そしてもう1つ、あらかじめ用意してあって、各テーブルにぽんっぽんっと配られたのがこちら、「特製野菜の浅漬けピクルス(Giardiniera dei Ladroni)」。

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野菜のピクルスって、夏のものだと勝手に決めていたけど、そういえば冬の重い食事のとき、とくにこうして、これからガッツリ食べるぞー!というときに胃を整えるのにちょうどいい。(さらにパンが進むのは困りものだが・・・)明るい色合いが見た目の快活さもアップして◎。

そしてアンティパスト(antipasto、前菜)盛り合わせ。

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ヴァル・ヴィニェッツォの生ハム(Prosciuto crudo della Val Vignezzo)、豚の血の腸詰(Sanguinaccio caldo (Marzapane))、レバーのサラミとドュヤのサラミ(Salame di fegato e salame della duja)、野菜のキッシュ(Sfogliatina calda Vegetariana)。
ドュヤのサラミ(Salame della duja)というのは、ドュヤというテラコッタの容器に詰めてつくるサラミだそう。

・・・この時点で、私でもかなりお腹いっぱい。

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プリモ(primo、第一の皿!)は、ノヴァーラ風パニーシャ(Paniscia Nuaresa)。
パニーシャはリゾットのように見えるが、正確にはリゾットではないらしく、どちらかというとお米入りミネストローネ、つまり雑炊。要するに、お米を生から調理するのではなく、おそらくすでに一度火を通したお米を使っていると思われ、推察するにこれは、元々はいわゆる、家の残り物で作る一品、なのではないだろうか。トスカーナのリボリッリータや、日本の家庭でいうところのチャーハン、みたいな。

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いよいよセコンド(secondo、メイン)は、

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ノヴァーラの田舎風、ポレンタ添え(Rustida Nuaresa con Polenta)。
サルシッチャ(salsiccia、腸詰、つまりあらびきソーセージ)とお肉(豚だったか?)のシチューが、ポレンタ(polenta、トウモロコシの粉を練ったもの)にのっかったもの。

おいしいんだけど、お腹がほんとにはちきれそう!!!

前菜、そして実は、ノヴァーラ風雑炊にもサルシッチャが入っていたので、いってみればサルシッチャのフル・コース。それぞれの量も多いのだが、これだとちょっと全体に重すぎるかな・・・。

といいつつ、デザートはしっかりきれいにいただいた。

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(当然?)「ノヴァーラ・ビスケットのザバイヨーネ・クリーム添え(Biscottini di Novara con Zabaione al Passito di Barbaglia)」。たっぷりのザバイヨーネ・クリームに、あのノヴァーラ・ビスケットが1枚のっかっていた、というほうが正しい(笑)。

内装もかわいい、すてきなお店。次回はアラカルトで、(品数を減らして)ほかのものも食べてみたい。

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Hosteria i 2 ladroni
Via dell' archivio, 1
28100 - Novara
tel. 0321 624581

24 feb 2012
by fumieve | 2012-02-25 08:14 | ほかのイタリア
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