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ヴェネツィア ときどき イタリア

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サン・マルコ大聖堂で、オルガンによる夕べの祈り

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Basilica di San Marco
Tempo di Quaresima 2012
Elevazioni Musicali al Vespro
Concerti d'Organo
Musiche di Jahann Sebastian Bach
I Corali della Quaresima

Trio sonata in Re minore, BWV 527
"O Mehsch, bewein' dein' Suende gross", BWV 622
"O Lamm Gottes, unschulding", BWV 656

Organista: Pierpaolo Turetta

復活祭(Pasqua)前の四旬節(Quaresima)の間の日曜日、聖マルコ大聖堂で夕方の祈り(または「晩鐘」、Vespri)の前の30分間、オルガンのコンサートが行われている。


朝、いったん6:45に目覚ましをかけて、黙祷をささげているであろう日本に思いをはせ、そのままもう少し寝て(すみません)、あとはいつもと変わらぬ1日。ちょっと違ったのは、テレビのニュースで、繰り返し日本のことを言っているのが聞こえていたくらい。
信者ではないけど、せめて祈りの空間に身をおいてみようか・・・と、夕方、大聖堂に足を向けた。

多くのイタリア人にとって、復活祭はもはや春のうれしい連休くらいの意味しかなさそうだが、本来、キリストが「復活」したことを祝う日。その前の、この四旬節はつまり、暗黒の金曜日、すなわちキリストが有罪判決を受けたあと磔の刑を受ける日までの、「受難」の期間にあたる。「死」とそのあとの「復活」と、両方を一度に待っているような、その感覚が今までよくわからずにいたが、ああ、そうか、なるほど、苦しみのあとには必ず喜びが待っていると、そういうことなのかもしれない。

だから神を信じよ、などとは言わない、まして、失ったものは(キリストの物語と違い)決して戻ってこない。
悲しみや苦しみをいやすのは、時間しかないだろうと思う。

沈む前の西からの光を受けて燦然と輝く大聖堂の中で、きらきらとこぼれるようにあふれ出るオルガンの音を聞きながら、そんなことを考えていた。

傷を負った人々の上に、せめて少しでも優しい時間が流れますように。

11 marzo 2012
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by fumieve | 2012-03-12 05:31 | 聞く・聴く
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