去年のビエンナーレ紹介がまだ終わらないうちに、今年の建築ビエンナーレの開幕が迫ってきてしまった。果たして無事に終了できるかどうか、わからないけれどもとりあえず急ぎ足で・・・。
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ビエンナーレの期間中、ヴェネツィア中に散らばった展示、通称マチナカ展を見るために、文字通りヴェネツィア中をあっちこっち、歩きまわることになる。
今回(昨年)、ヴェネツィア本島の中でも東端のサンテレナ(Sant'Elena)にパビリオンを置いたのが、コスタリカ。ふだんは観光客がたどり着くことのほとんどない、住民ゾーンの中にひっそりとあった。
Costa Rica
Stupore
Luis Chacón, Francisco Córdoba, Silvia Fossati e Raffaella Rosa, Lorenzo, Gianfranco Meggiato, Gavin Rain, Jaime David Tischler, Patrizio Travagli, Horst Uhlemann, Alec Von Bargen, Luca Zapetti
Sant’Elena
Campo Chiesa
目からうろこ、というのか、メイン会場の1つ、
ジャルディーニ会場前の、バールをパビリオンにしたのが、タイ。
といっても、入ってみたら、建物の一部はもともとギャラリーになっているよう。
Thailandia
Navinland Pavilion
Navinland Rawanchaikul
Paradiso Gallerie
Castello 1260
このジャルディーニ会場と、もう1つのメイン会場である
アルセナーレを結ぶ間にある、ガリバルディ通り(Via Garibaldi)。
小さな運河に面して、両側がいつも展示スペースになっているのだが、そのうちの1つがバングラディッシュ。
小さな会場、だが、中を歩きながら、ちょっと考えてしまった。
今年の
英国館(ジャルディーニ会場)は、もともとの立派な建物の中に、あえて、古びて荒廃した、まるで内戦のあとのような建物を作った。
ここは、爆撃されたわけではない、だが、ふだんは使われていない廃屋。そういう古い建物をそのまま使って、現代アートを展示しているのが、そもそもヴェネツィア・ビエンナーレの楽しみの1つでもある。だが、あえてそういう環境を作るイギリスと、この環境を、生かすもへったくれも、おそらくそのまま使うしかないバングラディッシュと。アートもまた、世界の、国際情勢と無縁ではない。
参加することに意義がある、のかもしれない。だが、参加することは、必ずしも平等を意味しない。
・・・それが必ずしも、不利を示すというわけでもないけれど。
Repubblica Popolare del bangladesh
Parables
Tayeba Begum Lipi, Promotesh Das Pulak, Imran Hossain Piplu, Kabir Ahmed Masum Chisty, Mahbubur Rahman
Gervasuti Fondation
Via Garibaldi, Castello 995
同じ並びにあるイラク。
Iraq
Wounded Water
Adel Abidin, Halim Al Karim, Ahmed Alsoudani, Ali Assaf, Azad Nanakeli, Walidi Siti
Gervasuti Fondation
Via Garibaldi, Castello 995
そのバングラディッシュとイラクとの間にはさまれるように、Chiharu Shiotaさんという方のインスタレーションもあった。
運河をはさんで向かいは
ウェールズ館。
6 ago 2012