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ヴェネツィア ときどき イタリア

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「カルロ・スカルパ ヴェニーニ1932-1947」展

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ジョルジョ・チーニ財団
サン・ジョルジョ・マッジョーレ島
11月29日まで

Carlo Scarpa. Venini 1932-1947
Fondazione Giorgio Cini
Isola di San Giorgio Maggiore
28 ago – 29 nov 2012
www.cini.it/events/carlo-scarpa-venini-1932-1947

天才がヴェネツィアに生まれた幸運か、あるいは、ヴェネツィアという環境が天才を育んだのか。イタリアの20世紀を代表するヴェネツィア出身の建築家、カルロ・スカルパはデザイナーとしても活躍したが、ヴェネツィアを代表する伝統工芸、ガラスにおいてもまた、その高い能力を発揮していたのだった。

彼が、ヴェネツィア、ムラーノ島のガラス工房、ヴェニーニ(Venini)のアート・ディレクターとして仕事を始めたのは1932年。それから47年まで、スカルパはヴェネツィア・ビエンナーレでの展示を含め、新しいデザインのガラスを提案し続けた。



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300点余りの展示作品に共通するのはまず、形がほとんど、究極なまでにシンプルなこと。花や鳥の舞うヴェネツィア風シャンデリアに代表される、華やかできゃしゃなレースのようなガラスのひらひら感を一切排除し、その代わりに、ガラスの質感、色と表面感とを徹底的に追及、ヴェネツィアのガラスをモダンなインテリアに変えた。今でこそ、モダンなデザインのガラスも多く存在するが、その当時、いかに画期的なことであっただろうと想像する。(ひらひらのガラスも、個人的には大好きで決して否定するわけではありません、念のため)

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いや、スカルパの場合、建築もそうなのだが、ガラスでもやっぱり、こうして今みてもまだなお、非常にモダンで新しく見えるのだからすごい。そして、彼のアイディアにしたがって、そのガラスを実現させたヴェニーニ工房の腕にもあらためて脱帽。ちなみに、今でもモダン路線のガラスを作り続けるヴェニーニ社は、2011年から安藤忠雄さんにもデザインを依頼している。

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それにしても、ガラスという硬質な素材が、材料と仕事の違いによって、こんなにも表情を豊かに変えるなんて。ああ~いいなー、こんなの、家にも1つ欲しいわあ~・・・などと思いつつ、タメイキ。(いくら欲しくとも、家にはまともに置く場所すらありません。涙)

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そして、1932年から47年というと、あの「オリベッティ・ショップ」よりもずいぶん前、実際に建築家として活躍するようになるより前のことなのだが、この時点からすでに、何ともいえず、ちょっぴり和風テイストでもある。

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それぞれの作品もいちいちタメイキなのだが、展示がまたすばらしい。年代別、手法別に分けられた部屋は、何よりもガラス第一に、できるだけ全方向から眺められるように工夫されているほか、セクションごとの説明ボードや各作品のキャプションも、シンプルだが効果的でわかりやすい。

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また、一部の例外を除いて、デッサンは順路最後の廊下にずらりと並べらており、ちょうど、「ああ、さっきあそこにあった作品・・・」などと思いだしながら見ることになる。

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さらに会場内、写真撮影OKなのが嬉しい。そして驚くべきことに、これだけの展覧会で、なんとなんと、入場無料!!!
なにしろタダなので、期間中時間があったら、ぜひもう1回、いや2回でも行きたい。

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せっかく写真もたくさん撮ったことだし、展示の順に従って、もう少しガラスについてもっと突っ込んで紹介してみたいと思います。(というわけで、この項、続きます。・・・希望的観測・・・)

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9 ottobre 2012
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by fumieve | 2012-10-10 03:41 | 見る・観る
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