ブログトップ

ヴェネツィア ときどき イタリア

fumiemve.exblog.jp

「トリスタンとイゾルテ」、ヴェネツィア・フェニーチェ劇場

a0091348_4132272.jpg


(写真はすべて公式サイトより拝借)

2013年、ワグナーの生誕200周年を記念する今シーズン、フェニーチェ劇場はヴェルディの「オテロ」とのダブル開幕演目に、フェニーチェ劇場は「トリスタンとイゾルテ」を選んだ。

Tristan und Isolde
(Tristano e Isotta)
脚本および作曲 Richard Wagner
原作 Gottfried von Strassburg

配役
Tristan - Ian Storey
Koenig Marke - Attila Jun
Isolde - Brigitte Pinter
Kurwenal - Richard Paul Fink
Melot - Marcello Nardis
Brangaene - Tuija Knihtila
Un pastore - Mirko Guadagnini
Voce del giovane marinaio - Gian Luca Pasolini
Un pilota - Armando Gabba

指揮 Myung-Whun Chung

監督 Paul Curran

舞台および衣装 Robert Innes Hopkins

照明 David Jacques

フェニーチェ管弦楽団および合唱団
合唱指揮 Claudio Marino Moretti




a0091348_4163486.jpg


リング・シリーズは2005年から隔年で公演し、ちょうど完結していたこともあるが、「トリスタン・・・」は今回のこの選曲は、その一部がヴェネツィアで作曲されたこともあるだろう。(ワグナーが最後に住んでいた、現カジノのあるヴェンドラミン・カラルジ館(Vendramin Calargi)で作曲されたものとばかり思い込んでいたが、今よくよく確認したら、トリスタンの作曲は1859年で、そのときはホテル・ダニエリほかに滞在していたらしい。)
自らのダブル不倫を下敷きに、その不倫のごたごたから島流しにあう格好で滞在していたヴェネツィアで(途中までとはいえ)できたのが、そんな俗っぽさのかけらも見当たらない、荘厳でまじめ一本やりみたいなこの曲だというのだから、凡人としては、ひえーっ、ほんと!?、ただただ、すごい、と思ってしまう。
これがイタリア人だったら、もっとちゃらちゃらと言い訳がましい歌になっているのではないか、などと思いつつ、そういえば前回のワグナーは・・・と自分のブログを読み返して、ほとんど全く同じ感想を持っていたことに気がついた。我ながら進歩の全くない自分に驚愕・・・。
ワグナー恐るべし。そう、ワグナーはもう、100%絶対イタリアではあり得ない。ヴェネツィアに滞在中でもなお、まったくぶれないその頑固さがすごい。

そして公演はというと、休憩をはさんで約5時間、その間ずっとぶれずに、安定した声を聴かせ続けるソリストのみなさんもすごい。

コンクリート打ちっぱなしの現代建築のような、あるいは古代建築を思わせる舞台は、窓の部分から差し込む光が、彼等らの影を、ちょうど古代の彫像ように映し出していたのが効果的で、すばらしかった。

a0091348_4112253.jpg


何はともあれ、有無を言わせぬすごさが、ワグナーにはある。

a0091348_4145533.jpg


2 dicembre 2012
[PR]
by fumieve | 2012-12-03 04:20 | 聞く・聴く
<< パレルモの、まあるいアランチー「ナ」 家庭画報1月号 「世界遺産イタ... >>