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モザイクの旅・番外編〜ミラノ、サン・ロレンツォ・マッジョーレ大聖堂

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ファッションにデザイン?それとも、ミラノを代表するといえばやはりあのドォーモと、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」、だろうか?
ふだん注目されることが少ないが、ローマ時代、すでにこの地方の中心地であったミラノには、実はローマ時代の遺跡もちらほらと現存する。



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ドォーモ広場から、トリノ通りという大通りをだらだらと南へ下って、ティチネーゼ門にぶつかったところにあるサン・ロレンツォ大聖堂(Basilica di San Lorenzo)。幾世紀にもわたり、改装・改築を繰り返されているために、表からはそんな気がしないが、 もともと4世紀末から5世紀にかけて建てられたもので、ミラノで最も古い教会の1つ。
中へ入ると、真ん中に大きなクーポラを持つ中央集中式の平面プラン(正方形の角を丸めた形)で、外周は太い円柱で区切られた歩廊が設けられており、ラヴェンナのサン・ヴィターレ聖堂などを思わせる。まさにその形と、当時の宮殿などにも近い位置にあることから、おそらく皇帝付きの礼拝堂であったことが推察されている。

向かって右側に進むと、聖アクイリーノ(Sant’Aquilino)礼拝堂の表示があるので、入場料(2012年12月当時2ユーロ)を払って、中に入ると、がらんとした白壁に、フレスコ画や彫刻装飾など、明らかに時代の異なるものが部分的にちょこちょこと残り、パッチワークのよう。
前室を抜けた奥に、本堂よりはずっと小さいものの、再び中央集中式、ここでは八角形のプランを持つ空間に入る。その形から、以前は洗礼堂と考えられていたそうだが、今では、霊廟とされる説が有力。

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パッチワークの中、正面の2つのニッチ(壁龕)に、貴重な貴重なモザイクが光を浴びて輝いている。

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向かって右側が、「使徒に囲まれるキリスト」、左はかなり剥落も多いのだが、「エリアの強奪」。

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キリスト教がローマ帝国で公認された直後、紀元後4世紀のもので、この時代の壁モザイクで現存するのは、同じく中央集中型プランを持つ、ローマのサンタ・コスタンツァ霊廟(Muosoleo di S. Costanza)、同じくローマのサンタ・プデンツィアーナ(S. Pudenziana)、そして何と言ってもサンタ・マリア・マッジョーレ聖堂(S. Maria Maggiore)だろう。様式としては、サンタ・マリア・マッジョーレによく似ている。

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キリストがひげのない、若者の姿で描かれているのは、この時期、初期キリスト教の特徴。使徒1人1人の顔がそれぞれかなり個性的に描かれていて、今でもいかにもそのあたりにいそうな感じ。

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同じ室内に、3世紀の石棺があり、ガッラ・プラチディアとアタウルフォのものと言われているが、実際にはおそらく、司教の誰かのものだろうとのこと。(ガッラ・プラチディアについては、こちら参照 北イタリア モザイクの旅 第3回 ラヴェンナ前篇

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奥に聖人の遺骸、さらに奥に、地下に下る階段があって、建造当時4世紀の構造部分が覗けるようになっているが、ここでは割愛。

2つのモザイクのある八角形の部屋から、本堂に戻るのに振り返ると、その前室の壁上方に、モザイクのかけらが残る。

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12使徒などが壁を埋めていたのだろう。断片ながら、鮮やかな青色が、まだ中世に入る前の、ローマ(時代)らしい。

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フィレンツェ同様、たまには違うミラノもまた、楽しい。

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Basilica di San Lorenzo Maggiore
www.sanlorenzomaggiore.com

6 dic 2012
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by fumieve | 2012-12-07 19:11 | モザイクの旅
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