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ヴェネツィア ときどき イタリア

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「詩節の部屋」、つづき

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「詩節の部屋」、前回の記事

誰でも自由に出入りできる「ことばの家」と違って、美術館のチケット代を払って、しかもコンサートやお芝居でもなく、いったいどのくらいの人が集まるのだろう?と思っていた。
ところが開始時間にはいつのまにか、結構な人数になっていた。それも、椅子があるわけでもなく、朗読を聞く間はみんな立ったまま。そして部屋から部屋へとぞろぞろとついていかなくてはならないのに、まあ平日の17時というのもあるかもしれないが、その大半は白髪の、おばさまというよりは完全におばあさまな方々。その中でお2人だけ「椅子はないの?」とこっそり聞いた方には、館長がさっと折りたたみ椅子を用意して、部屋から部屋へ、ほかの男性が持ち運んで座っていただいていた。

そうやって、いろいろな言語の詩を聞きながら、なんだかふと、タイムスリップしそうな気分になった。この邸宅を建てたグリマーニ兄弟は、ルネサンス時代の文化人らしく、芸術を愛し、同時代の絵画のみならず、ギリシャ、ローマ時代の彫刻なども集めて、それを並べて来客に見せていた。(そのグリマーニ・コレクションが、現在のヴェネツィア国立考古学博物館の元になっている。)文学、詩歌ももちろん当時欠かせない芸術の1つで、そうしてこの家に招かれた人々が、グリマーニ・コレクションを礼賛するだけでなく、ここで詩を詠むこともあっただろう。東西交流の要であったヴェネツィアのこと、その中には、もちろん外国人もいたことだろう。

今は建物だけで、かつてこの家を飾り立てていた芸術作品はほとんどここに残っていない。だが、この中で、1つの部屋で座って聞くのではなく、部屋から部屋へ、場所を変え、それぞれ違う部屋を味わいながら外国の詩を聞く、このイベントの意味がわかった気がした。

今回読まれた詩は、もちろんすべて、もっとあとの時代のもの。それでも、その趣旨は十分以上に果たされていたのではないかと思う。



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DI STANZA IN STANZA
poeti stranieri nei musei italiani
con un omaggio a Vittorio Sereni nel centenario della sua nascita.

Portego:
Orhan Pamuk - Il Museo dell’innocenza
Cameron d’oro:
Osip Mandel’stam - Natura è uguale a Roma...
Sala a fogliami:
Rainer Maria Rilke - Fontana di Roma (Villa Borghese)
Antitribuna:
Yehuda Amichai - Turisti
Tribuna:
Adam Zagaiewski - L’alleanza
Camera da letto:
Giorgos Seferis - Elpènore, il sensuale
Sala da pranzo:
Philip Morre - Guardando Beato Angelico
Sala del doge:
Mokichi Saito - Tanka (Enyu)
Sala di Bosch:
Luis Cernuda - La ninfa e il pastore, per Tiziano
Sala del camino:
Vittorio Sereni - Dall’Olanda. Amsterdam
Portego:
Yves Bonnefoy - Il grande spazio

23 marzo 2013
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by fumieve | 2013-03-23 17:03 | 読む
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