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ヴェネツィア ときどき イタリア

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茂吉の見たレオナルド

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レオナルドウの立像があり四隅(よすみ)なる四人(よたり)の門弟(もんてい)はともに美青年(びせいねん)

大正から昭和にかけての歌人で、精神科医としても知られる斉藤茂吉は、1922年(大正11年)から2年間、ウィーンおよびミュンヘンに留学する。その途中にイタリアを旅行しており、ヴェネツィア、フィレンツェ、ローマ、ナポリ、ポンペイ、そしてミラノと各地を詠んだ歌が、歌集「遠遊」に収められている。よく描かれているのだが、「来た、見た、オッケー」みたいなかなりシンプルな歌も多い。欧州のほかの偉大なる文学者たちのようなイタリア礼賛の美文とは異なり、どちらかというと、もっと気楽な、今で言うとごく普通の旅ブログみたいな感じ。いや、その短さから言うとまさにTwitterというべきだろうか。
先日、「詩節の部屋」で朗読したのは、その中でもかなり「詩」的な厳選5首なのだが、ほかはなかなか笑えるものもあったりして、面白い。

90年前の旅行記とはいえ、そこはさすがイタリア、ほとんどが「そうそう」「ふんふん」「なるほど」と同感しながら読めるものが多いのだが、えっ!と思ったのが、冒頭の歌。

イタリアでは、町の中にある立派で重要な歴史的建造物が多すぎて、よく広場の真ん中に立っているような「新しい」著名人の彫像や銅像には、ほとんど注意を払っていない。
ミラノで、スカラ座の前の広場に立つレオナルド・ダヴィンチ像についても、だからこれまではまったく素通りしていたのだが。



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スカラ広場中央。オペラの殿堂、スカラ座に向き合うように立つレオナルド・ダ・ヴィンチ記念碑は、1872年にミラノの彫刻家、ピエトロ・マーニ(Pietro Magni)によって作られた。右後ろは、ドゥオーモ広場につながる、ガッレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世(Galleria Vittorio Emanuele II)。

肝心の4人の弟子を見ると、

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チェーザレ・ダ・セスト(Cesare da Sesto, 1477-1523)

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ジャンジャコモ・カプロッティ(Gian Giacomo Caprotti 、
通称サライ(Salaì)、またはアンドレア・サライーノ(Andrea Salaino), 1480-1524)


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ジョヴァンニ・アントニ・ボルトラッフィオ(Gian Antonio Boltraffio, 1467-1516)


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マルコ・ドッジョーノ(Marco D’Oggiono, 1475c.a.-1530c.a.)

・・・正直、みんな同じに見える・・・。
弟子たちの彫像はともかく、その間に入っているレリーフが、なかなかルネサンス風でよくできていた。

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(鳩が・・・どうしてもどかなくて・・・涙)

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ちなみに、斉藤茂吉はもちろんもっとマジメなミラノ記も残している。

このみ寺の壁畫を見むと何時よりかわれ戀ひにけむけふ思い足(た)る

いたみたるここの壁畫(へきぐわ)を吾おもへば美(うつくし)しく深(ふか)きものなりけむか

13 aprile 2013
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by fumieve | 2013-04-13 17:47 | ほかのイタリア
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