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ヴェネツィア ときどき イタリア

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極めて和風な現代アート、JACOB HASHIMOTO Gas Giant

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アメリカ生まれのNY在住、完全に「アメリカ人」のアーチストなのだが、西洋の目から見るとやはり、非常に日本的なアートに見えるだろう。




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「丸」や「四角」の、15cm四方だろうか、小さな、色とりどりの「平面」がたくさん集まって、「空間」を構成している。天井から下がる、白の「楕円」はそのままもくもくの雲。きらめく水面の向こうには、青々とした草原が。

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十字に組んだ竹ひごに、ぴんと張りつめた紙でできた、1つ1つの「かたち」。近づいて見ると、雲に見えていた白無地は金魚すくいを、 カラフルな「四角」は小さな紙凧を思わせる。「丸」はうちわや紙風船。浴衣や花火が似合いそうな、夏祭りのイメージ。

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そう、純日本人の私からみても、やはりそのまんま、心地よい日本的空間。
幾何学模様の描かれた「かたち」は、絵の具で描かれているのかと思いきや、これ全部、色紙が切り抜いて貼付けてある。

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うわわわ〜・・・これは私としてはかなり、ツボ。

あとでよくよくキャリアを見たら、ヴェネツィアでも以前、フォルトゥニー美術館の展覧会ですでにHASHIMOTOさんの作品を見ていた。そのときはまだ「白」だけで、それはそれですてきだったのだが、個人的には、このカラフル・ヴァージョンを取り入れたことにより、ぐっと表現の幅が出たように思う。

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た・・・楽しい・・・

その「カラフル」たち、水彩でもすでに、いかにも和風なのだが、切り紙という手のかかる作業を入れることで、よりその効果が増すと同時に、水彩では出し切れない、きりっとした輪郭と色合いが、これは私たちの期待するアメリカン・ポップな感じも演出しているように思う。
そうやって丁寧に作られた1つ1つの「かたち」がモジュールとなって空間を構成する。
それは立体に並べたタイルのようであり、また、上から糸で吊るすという手法のためだろうか、ランダムなようでいて整然と並ぶさまは、織物のようでもある。

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裏もあえて見せる展示。

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会場がまたすばらしい。クエリーニ・スタンパーリア美術館の最上階、間口の広い部屋の展示にまずあっ言わされたあと、わくわくする廊下の奥には、思いがけず、270℃視界の開けた小部屋が。

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右側の窓からは、サン・マルコの鐘楼とクーポラが見えている。ヴェネツィアの町を見渡す、光あふれる空間の中で、このモジュールたちは、歩き回る見学者たちの間で、そうっと、ゆらゆらと揺らめいていた。

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JACOB HASHIMOTO Gas Giant
Fondazione Querini Stampalia
28 mag - 1o sep 2013
www.studiolacitta.it

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かわいい・・・

28 maggio 2013
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by fumieve | 2013-05-28 19:45 | 見る・観る
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