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ヴェネツィア ときどき イタリア

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サン・ロッコ教会の「カントリーア」、復活

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ヴェネツィア共和国が終焉を迎える直前の1789年、サン・ロッコ教会にはカントリーア(cantoria)と呼ばれる、宗教行事の際の聖歌隊や合奏団がそこで演奏をするための室内テラスが登場した。設計はピエトロ・フォッサーティ(Pietro Fossati)。
もともとヴェネツィアには、いや、ヴェネツィアの教会に限ったことなのかどうか、ちゃんと調べていないので正確なことはわからないのだが(どなたかご存知の方がいらしたらどうぞご教示ください!)サン・マルコ大聖堂をはじめ、サン・セバスティアーノ教会や、ヴェルディが指揮をしたことで知られるピエタ教会など、テラス型の聖歌隊席がいくつか存在する。
だが、サン・ロッコの場合、面白いのはこれが組み立て式ということ。同じような組み立て式テラスは、ほかの教会にもあったようだが、サン・ロッコのテラスはとくにその大きさと美しさで群を抜いていたそう。



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時代が流れ、まったく使われなくなっていたそのカントリーアが、サン・ロッコ教会に再び登場した。15年かけて修復作業を行なったもので、組み立て式ではかえって手間がかかるからだろう、今度は組み立て式ではなく、常設になるらしい。

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基本すべて木製。彫像だけは、もともと後ろの壁がんにあったものを移したものと思われる。

オープニング・セレモニーは先週、6月20日に行なわたのだが、昨日、またコンサートがあるというので(しかも無料)行ってみた。

Grande Cantoria
Melodi Cantores e Orchestra Barocca Harmonicus Concentus
指揮 Elena Sartori
François Couperin: Leçons de Ténèbres I
Jean-Baptiste Lully: Te Deum per soli, doppoo coro e orchestra

教会はもともと、かなり音が響くから歌も器楽も独特の効果があるが、それが上から舞い降りてくるのはまた格別。そして、最初の、ソプラノのソロもよかったのだが、2曲目の合奏は、弦と金管と軽いティンパニーの音が、まるで上からきらきらと星が降ってくるように感じられ、より心地よかった。

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サン・ロッコ教会は、ティントレット美術館といってもいいサン・ロッコ同信会館と、広場をはさんで隣り合わせにある。ティントレット初期の作品をはじめ、こちらもティントレット一族の作品でいっぱい。このカントリーアも常設のため、いつでも見学可能。

Grande Cantoria, Chiesa di San Rocco
Venezia

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(写真向かって右が教会、左が同信会館)

27 giugno 2013
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by fumieve | 2013-06-27 16:03 | ヴェネツィア
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