ブログトップ

ヴェネツィア ときどき イタリア

fumiemve.exblog.jp

ゴンドラで死亡事故

a0091348_8534392.jpg


今日8月17日(土)お昼前、ヴェネツィアのリアルト橋付近でゴンドラと水上バスが衝突、ゴンドラに乗っていたドイツ人男性1人が亡くなるという事故があった。

現場を、見ていたわけではないので、TVやネットのニュース・サイトで報道しているところによると・・・




a0091348_8545469.jpg


ローマ広場を出て、カナル・グランデ(大運河)を通ってサン・マルコ方向へ向かうところだった水上バスが、リアルト橋を通過した直後にゴンドラに衝突。ドイツ人夫妻とその子供達3人、計5名を乗せたゴンドラは、近くのゴンドラ乗り場から出発したばかりのところで衝突、その衝撃で一部破壊。乗客とゴンドリエーレ(ゴンドラ漕ぎ)を含む6名が全て水に落とされた。
周囲のゴンドリエーリらがすぐに水に飛び込んで6名の救出にあたったが、50歳の父はその時点で重体、救急で病院に運ばれたがそこで死亡した。3歳の娘が、顔に大けがを負い、やはり病院に運ばれたが、命には別状なし。
どうやら水上バスの運転士は衝突に気付かずにそのまま数メートル進み、そのときにゴンドラがそのまま引きずられたらしく、男性は不幸にもその2艘の間にはさまってしまった可能性が高い、ということらしい。

a0091348_8554560.jpg


毎日、世界中からの観光客であふれるヴェネツィアは、こう見えても事件・事故が少ない。(スリだけはものすごく多いが。)狭い運河を、いろいろな船が走っているにも関わらず、ふつうの町中の車と違い、人の命に関わるほどの衝突事故などはほとんど無い、と言っていい。
それでも、カナル・グランデの、とくにこのリアルト橋付近は、水上バスの往来も最も多く、ゴンドラ、水上タクシーのほか、さまざまな運搬用の船、パトカーや救急車、ごみ収集車・・・などなど、船の交通が多すぎて危険になってきている、というので、つい数日前にも話題になっていたばかりだった。

ゴンドラ協会会長ファルコーニ氏は、哀悼の意を表明するとともに、喪に服し、かつ、カナル・グランデの交通量に抗議するため、16時から明日まで、ゴンドラの一切のサーヴィスを停止すると発表した。(一種のストライキ)
・・・ところがこれは、「グループの予約などを入れている旅行会社などから、返金などを要求された」ことなどから実質実行できず。私が21時ごろ、リアルト橋付近に行ってみたときにも、ゴンドラはひっきりなしに観光客を乗せていた。

ゴンドラと水上バスと、業務上過失致死の疑いで捜査される。(と書いてあるが、あくまでも「団体」としてであり、ゴンドリエーレも水上バスの運転士も、名前などが全く表に出てこないのはさすがイタリアというべきか・・・)
交通量が非常に多いのは確か。それもここ数年にかなり増えているのも事実。
そして、改めて見ると、とくにこのリアルト橋のところは、蛇行する運河にかかる橋の下(つまりトンネルのようなもの)で、ただでさえ見通しが悪いにも関わらず、出てすぐのところに、水上タクシー乗り場、ゴンドラ乗り場、そして水上バスの乗り場がひしめきあっている。岸に平行して停まる水上バスに対し、ゴンドラやタクシーは垂直に停まるようになっているから、出入りの際、必ず運河に対して直角の動きをとる。これで事故がないほうが不思議というくらいのもの。

だが、ゴンドリエーレにしても、水上バスの運転士にしても個人のミスは全くなかったといえるのか。あふれる観光客の中で、慢心や油断はなかったのか。
交通量の調整が不可欠なことは疑いがない。
だが、「交通量」という「人のせい」にするばかりでなく、きちんと、それぞれの責任が問われることを強く望む。
そして、二度と同じような事故を繰り返さないよう、市も各団体も、早急な対策に取り組んでほしい。

犠牲者は、ミュンへンの大学で刑法を教えていた、Joachim Reihnard Vogel氏。
ご本人の冥福を祈るとともに、楽しいヴァカンスが悪夢に変わってしまった、残されたご家族に深い哀悼の意を表明したい。

a0091348_856554.jpg


18 agosto 2013
[PR]
by fumieve | 2013-08-18 08:58 | ヴェネツィア
<< モザイクの旅・番外編〜トリエス... 「華麗なるギャツビー」と「モン... >>