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ヴェネツィア ときどき イタリア

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モザイクの旅・番外編〜トリエステ、サン・ジュスト大聖堂

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海に向かって直接開けたイタリア統一広場(Piazza dell’Unità d’Italia)の裏の方から、階段だの手すりつきの急坂だのを上る。海と町を見渡すには頂上のカステッロ(Castello)まで行くのがいいのだが、その手前、サン・ジュスト大聖堂(Cattedrale di San Giusto)も見逃せない。




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もともと、並んでくっついて建っていた2つの教会を合わせて1つにしたのが14世紀はじめ。隣の鐘楼もその前からあったものだが、やはり教会が併合されたあと、強化された。

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中は5廊式。5廊式というと、中世ロマネスクというよりは中世前期、初期キリスト教時代のバジリカ(聖堂)を思わせるが、これはもともとの2つの教会のそれぞれの構造を生かしたためだろう。面白いのは、なので、写真ではわかりづらいのだが、中央廊をはさむ柱の数が左右で違うこと。
一方、それぞれ側廊が、もともとの教会の中央廊にあたるため、こちらは左右の柱の数が同じ、そしてここだけ見ても十分に聖堂として成り立っている。

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この、両側廊の奥、アブシス(後陣)のモザイクがすばらしい。

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正面に向かって左側が聖母のアブシス。幼子イエスを抱き、玉座に座る聖母と、両側には大天使ミケーレとガブリエレ。

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下段にはイエス・キリストの12人の使徒。

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12世紀、ヴェネト・ラヴェンナ派のモザイク職人によるものとされ、実際、ヴェネツィア、トルチェッロ島のサンタ・マリア・アッスンタ(Santa Maria Assunta)聖堂のモザイクとよく似ている。

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反対側、正面に向かって右側が、もともとサン・ジュスト教会の中央廊だった部分。キリストのいるこちらのモザイクは、13世紀はじめのもの。キリストは紫色の衣の上に、青のマントを羽織っている。青は聖母、キリストとも聖なるもののシンボルとして定番だが、紫もまた、古代より身分の高いものだけが着用を許された高貴な色。そのキリストは、これまた宝石のまぶされた小さなマットの上に立っているのだが、足で悪魔の使いたちを踏みつぶしているところに注目!

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両サイドの聖ジュスト、聖セルヴォロの豪華な衣装にも目を見張る。

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中央のキリストは、右手の指を曲げて祝福を与えるポーズをとっているが、これがギリシャ(ビザンチン)式ではなく、ラテン(ローマン・カトリック)式。

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アーチの下は13世紀のフレスコ画が残る。色がかなり薄くてわかりづらいが、聖ジュストの殉教の物語が描かれているらしい。ここには、皇帝ディオクレティヌスに迫害され殉教した同聖人の遺体(の一部)が奉られている。

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その右隣、聖アポッリナーレの小さなアブシス。

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フレスコ画は13世紀末、祭壇に使われている大理石のレリーフは8-9世紀のもの。

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絵画・彫刻はほかにも興味深いものがいろいろあるのだが、ここでは割愛してまたの機会に。

聖母戴冠を描いた中央アブシスのモザイクは、20世紀に作り直されたもの。

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ほんの少しだが、床には5世紀のモザイクが。ここから遠くない、グラードの聖堂で見たものと似ているが、こちらの方がシンプル。

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ほかにも13世紀のフレスコ画が切り取って飾ってあったり、中世好きにはたまらない教会。

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20 agosto 2013
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by fumieve | 2013-08-20 19:00 | モザイクの旅
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