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ヴェネツィア ときどき イタリア

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「イタリアの引き出し」、内田洋子・著

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「ジーノの家 イタリア10景」、「ミラノの太陽、シチリアの月」と、これまでの2冊と比べて、変形で版が小さめ、実際に手に取った感じも、ぱらぱらとページを繰ってみると、小さな写真がページに散っている様子も軽めで、おや?と思ったら、madameFOGARO.jp に連載されたエッセイというのでなるほど、と納得。

このアーチストブックのような小さな本に収められた60の物語も、だからこれまでよりもずっとずっと小さなエピソードの連続になっている。そう、文章はショートショートだし、前回と違って皇女に会ったり、家を購入したりというビッグな話はない。だが、ミラノで暮らす著者の生活の1コマ1コマ、そこで出会う1人1人は決して「小さく」ない。誰もが一生懸命、その時その時をまじめに生きていることこそ、最も貴重な物語であることを再確認させられる。

夏の終わりから、秋の余韻を楽しむ間もなく長く寒い冬へ。春を待ちわびるミラノ、そして再び夏へ。連載ならではの季節感の移り変わりもまた、ふつうの生活感にあふれている。
内田モードに入り込んで一気読みするのもよし、毎晩寝る前に1つ2つずつ味わってもよし。

15 ottobre 2013
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by fumieve | 2013-10-15 01:35 | 読む
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