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ヴェネツィア ときどき イタリア

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第55回ビエンナーレ・16〜10cm四方の世界、Imago Mundi

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遠目には、タイルか何かの見本帳のように見える。
だが実はこれ、すべてが1つ1つ、それぞれ別のアーチストによる立派な美術作品。近寄ってよくよく見ると、 油彩、水彩はもちろん、コラージュ、彫塑、・・・と手法のヴァリエーションも豊富。
そういえば、指定のサイズ内での作品というと、ファイバー・アートのMiniartextil を思い出す。

ベネトン・グループの創業者で、現在は顧問を務めるルチアーノ・ベネトン(Luciano Benetton)氏が、世界中を旅しながら、その旅先のアーチストの作品を蒐集。
お金持ちの現代アート・コレクションといえばそれまでだが、特殊なのは、それが、すべて10x12cm というサイズに収まっていること。ルチアーノ氏がわざわざ、各アーチストにこのサイズで作品を依頼し、買い上げているというのが面白い。
目的は、まず最初は、有名無名のアーチストたちが、小さな、同じ枠内で自らを表現する、名刺的なものができたらどうか、ということだったらしい。そしてそれらを集めて、整理して並べることで、一種の、現代アートのカタログ的なものができる。

そのコレクションの中から今回は、米国、日本、インド、韓国、そしてオーストラリアの5カ国に絞り、かつ、それぞれの国のキュレーターがそれぞれのテーマに沿って作品を選んだ。




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米国〜Organix. Contemporary Artists fron the USA
(Diego Cortez)

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オーストラリア〜Painting The Dreaming
(キュレター John Iannou)
ぱあっと花開くような空間は、アボリジニ・アートで統一。

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韓国〜Korean Wave
(YoungJoo Ko)

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インド〜Flowering Cultures
(Neeraj Ajmani)

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日本〜Contemporary Japanese Artists
(Tsugu Tamenaga)

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ごくごく限られた空間が、完全で完璧な作品に仕上がっているものもあれば、あるいは、もしかするとふだんは、大きなのびのびとした作品の作家なのかもしれない、きゅうくつな枠の中に、あきらかにはまりきらず、戸惑いが見えてしまっている作品もある。
どれもが傑作の、「珠玉のコレクション」とも言い切れないところがまた、いい。

10x12cmという「規定」を、どこまでどうリスペクトするのか。
立体としてはどうなのか、あるいは、指定のサイズを土台にしつつ、作品としては完全に、大きくはみ出ちゃっている「反則」な作品も。
こういうのって、 一般に日本人の得意とするところじゃないかな、と察した通り、「日本」のコーナーは見事に、 誰1人、ほとんどはみ出ておらず、与えられた空間内にきちっと、しかもみんなきれいにまとめているのはいかにも国民性。テーマや手法のヴァリエーションという点では、おそらく圧倒的に豊かなのだが、やや、きれいに収まりすぎている感じもした。もう少し「芸術は爆発だ!」みたいなのがあってもいいのでは?

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ヴェネツィアの誇る建築家、カルロ・スカルパが設計した空間に、見事にマッチした展示もさすが。

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ビエンナーレの並行展の1つ、最終日にぎりぎり飛び込んだ。(ほっ)

Imago Mundi. Luciano Benetton Collection
Palazzo Querini Stampalia
28 ago - 27 ott 2013
http://www.querinistampalia.org/ita/imago_mundi.php

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28 ottobre 2013
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by fumieve | 2013-10-28 18:02 | ビエンナーレ2013
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