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ヴェネツィア ときどき イタリア

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モザイクの旅・番外編〜ラヴェンナのロマネスク

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ラヴェンナの駅を降りて、中心街へ向かうのに一番最初に見えるのが、サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会(Chiesa di San Giovanni Evangelista, 洗礼者ヨハネ教会)。

幼き皇帝の母ガッラ・プラチディアが424年に、その皇帝を伴い当時の(東)ローマ帝国の都、コスタンティノポリス(現イスタンブール)からラヴェンナに移ってきた際、航行の無事を洗礼者ヨハネに祈ったという。悪天候の中、なにごともなくラヴェンナに到着したあと、感謝の意を捧げるために、ガッラ・プラチディア自身の命により同教会が建立された。
14世紀に大幅に改築され、しかも1944年には空爆による被害を受けたため、現在の建物はそのあとの修復による部分も大きい。



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後陣の部分が、こうして外側から見ると多角形で、内部は半円形になっていること、さらに、両側にパストフォリア(Pastoforia)と呼ばれる2つの四角い部屋がついているのが、当時のコスタンティノポリスの典型的な様式。パストフォリアは、中から見て左側がプロテシス(prothesis)と呼ばれて信者からの奉献物を供える場所、右側がディアコノン(diaconicon)と言っていわゆる聖具を収納しておく場所だった。

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当初から少なくとも16世紀まで、本堂内はガラスのモザイクで装飾されていた。残念ながら現在は全く残っていない。
現在はガッラ・プラチディア廟(Mausoleo di Galla Pacidia)と呼ばれている宝石箱のようなモザイク、あんなモザイクで覆われていた聖堂はどんなだったろうかと想像するだけでタメイキが出る。

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聖堂内の壁に、一見、何か絵画展のようにして飾られているのは、それよりはずっと時代の下る、13世紀の床モザイク。もちろんこの聖堂の床を埋めていたもので、イタリアのほかのロマネスク聖堂で見られるのと同様、絵としてはヘタウマ、歴史的エピソードや物語、空想上の動物や月の寓意などが描かれている。

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ここでは、1204年の第4回十字軍によるコスタンティノポリス陥落が描かれているほか、ヴェネツィア、ムラーノ島のサンティ・マリア・エ・ドナート教会の床にも登場する「二羽の雄鶏がキツネを捕えるお話」も。

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中世の床モザイクは、ローマ時代と異なり、カラー・ヴァリエーションに乏しく、モノクロが基本でせいぜい数色足してあるくらいなのが特徴だが、ここでは、部分的に色ガラスも使ってあったりして独特の効果を出している。

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1つ1つ、じっくり見れば見るほど面白くて飽きない。

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24 novembre 2013
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by fumieve | 2013-11-24 17:36 | モザイクの旅
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