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ヴェネツィア ときどき イタリア

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「ハナコ&アレックス、ゴンドリエーラ」展

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アレックス・ハイ(Alex Hai) は、ヴェネツィア初のゴンドリエーラ(gondoliera)、すなわち女性ゴンドラ漕ぎ。では、ヤマダ・ハナコ(Yamada Hanako)は・・・?
イタリア在住の日本人写真家かと思ったら、正真正銘のイタリア人で、ヤマダ・ハナコは完全なる芸名。コスプレ寸前の、黒ドレスにナイロン色のストレートヘアの本人に、なぜそんな名前を?と聞くと、「オリエンタル風でかっこいいから」。
正直、見れば見るほど違和感があるのだが、言ってみれば私が、京都でゲイシャさんの格好をしたイタリア人の写真を撮って、「パオラ・ロッシ」という名前で発表するようなものか・・・。




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それはともかくとして、ハナコはカメラマンというよりアーチスト、なのかもしれない。普通に考えれば、「ゴンドリエーラ アレックス・ハイ」展、ヤマダ・ハナコ、となるところ、「ゴンドリエーラ」展、ヤマダ・ハナコ&アレックス・ハイとしたのは、2人がもともと友人同士であることもさることながら、それぞれ2人で作った「作品」という意識があるからだろう。

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そうして見せられるヴェネツィア、アレックス&ハナコのヴェネツィアは、青い空、明るい太陽の下で、ナポリ・カンツォーネを歌う(と思われている)ゴンドリエーレ(gondoliere、男性形)、というイメージからほど遠い。暗闇、夕暮れ、夜の帳、雲、薄い月明かり・・・人のほとんどいない、音のないヴェネツィア。「ヴェニスに死す」的なアンニュイなヴェネツィア。
一方で、人知れず、ゴンドラをみがくアレックスの腕や、日を浴びすぎて、シワとそばかすでいっぱいのアレックスの目元、アップすぎて毛穴どころか、薄いうぶ毛の1本1本まで残酷なまでにクリアに映し出されている。ここには「ヴェニスに死す」的な耽美主義は存在せず、あるのはよくも悪くも、肉のつまった現実のみ。

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写真はすべて、ハナコさんの撮影だが、奥の壁には、外国メディアで紹介された記事のスクラップが。もちろん日本語も。

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そして、展覧会カタログのような、ハードカバーのアルバムが1冊展示されている。これがなかなか面白くて・・・ほんとに偶然だと思うのだが、なぜかこんな人が一緒に!

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NY Times の紙面だったらしい。

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右ページは、お客さん(お子さん)からの手紙、左ページはゴンドラ漕ぎの少女たちが登場する日本のマンガ。

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そして日本の新聞記事もあれば・・・
ジャジャーン!以前、雑誌「旅」でアレックスを紹介したときの記事も!(右ページ)

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アレックス(本名はアレクサンドラ)の写真は、凛々しくカッコいい、またはこのハナコさんの写真のように、ややアンニュイなものが多いのだが、このときの写真は自然な笑顔がかわいくて、私もお気に入りの1枚。カッコつけたがるアレックスからこの表情を引き出したのは、やはりヴェネツィア在住のカメラマン、マルタ・ブーゾ(Marta Buso)さん。
ヴェネツィアでゴンドラを漕ぐという、夢のような夢を実現したアレックスの、夢かうつつか幻のような写真も、マルタの写真も、そして初のゴンドリエーラとなるための「伝統」との長い長い戦いを報道する記事も、どれもアレックスで、どれもヴェネツィア。

フェニーチェ劇場の目の前のギャラリーで、明日4日(火)から3月29日までの14時から20時まで。日・月定休。

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Yamada Hanako & Alex Hai
LA GONDOLIERA
4 febbraio - 29 marzo 2014
www.jarachgallery.com

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3 feb 2014
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by fumieve | 2014-02-04 08:53 | 見る・観る
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