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フオーリ・サローネ2014〜2・「選択の自由」の可能性

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何年か前に、世界的なスポーツ・メーカー、ナイキ社のシューズ工場を取材する機会をいただいたことがある。
ヴェネト州内、中小の靴の工場が多いエリア。あの世界的なメーカーの工場がこんなところに?と言っては失礼だが、表向きは全くわからない、中規模の家庭内手工業風の工場の中で作られていたのは、世界中のサッカー選手のスパイク。まず足のサイズをはかり、木型を用意し、1つ1つ手作業で縫い、貼り付け、整えていくのはまさに、オーダーメイドの革靴と全く同じ作業だった。

トップ・アスリートでもない限り、スポーツ・シューズのオーダーメイドなど、これはでは夢の夢の世界だったが、最近はそのナイキでも、色やデザインを自由に指定する「カスタマイズ」オーダーが可能になっている。

同じくファブリカ内の”Out of order”もまた、 個と全体の関係を考える、興味深い展示だった。

モノがあふれる飽和の時代。人々が求めるのは、ほかの人とはちょっと異なるもの、自分にとってほんとうに快適なもの。世界的な経済危機の中で、消費を喚起するポイントはそこにある。
たとえば、前述のナイキ社もそうだし、車などはもともと、カラーヴァリエーション、内装やオプションを消費者がある程度自由に選べるのが普通。

では、どこまで自由度を得られるのか。色や仕様に影響のないマテリアルはともかく、形は、デザインは、どこまでいじれるのか。安全面や機能性、そして倫理面での制約はもちろんあるだろう。
だが、実現できるかどうか、それは、いかに効率的に、工業生産の中で製造できるか、にかかっている。ここにも展示されているように、3Dプリンターの開発が進めば、決して夢ではなくなってくる、と、ミラノ在住のデザイナー、Mikio Imai 氏は言う。



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3人のデザイナーによる共同展、そのImai 氏の展示は、"Control Ramdam - Let's Play"。
ヴィジターは、用意された壁に、自由に小さなプラスチック(?)片のついたピンをさしていく。ベースと、肉付けと、飾り付けと。

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個々が自由に、好きなようにピンを刺す。はじめはランダムに見えたものが、やがて連続的なものになっていく。点が線に、線が面に。直線でも平面でもないが、つながっていく。それを、オーダーメイド製品の工業生産に生かせないか、というのがImai 氏のアイディア。

Imai 氏は、コラボレーションできる企業や相手を募集中、とのことなので、興味のある方は、日本からでもイタリア、その他海外からでもぜひどうぞ!

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Fabbrica del Vapore
Via Giulio Procccini 4, Milano
8-16 aprile 2014
https://sites.google.com/site/mikioimaiworks/

13 aprile 2014
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by fumieve | 2014-04-14 00:22 | ほかのイタリア
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