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ヴェネツィア ときどき イタリア

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ベタな「トスカ」に乾杯! フェニーチェ劇場

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私としては、ローマのサンタンジェロ城から飛び降りる「トスカ」は、ローマの女って感じの、ちょっとがっつりたくましいくらいの方がイメージ。 不治の(?)病に倒れて死ぬ「椿姫」のヴィオレッタは、可憐でほっそり、はかなげなほうがお好みだけれど。
そういう見た目からすると、このトスカはずいぶんと細身でスタイル抜群、モデルみたいでやや冷たい印象。だが、始まってみるとそんな懸念をふっとばす、十分な声と、熱烈な演技で、ああ、こんなトスカも悪くない、と思わせる。




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美人で、とびきり嫉妬深くてちょっとワガママで、でもそんなとこも魅力な女と、そんな彼女にぞっこんだけど、外で見かける謎の金髪美女もちょっと気になる、そして友情にもアツい男。2人の、暑苦しいほどのベタベタ・ベタベタぶりに、ああ、イタリア・・・と思う。この作品は絶対に日本人には書けないだろう。
そして、第2幕で登場する、悪代官、スカルピア男爵。もう、出てきただけで悪いぞー、とわかるメイクと立ち居振る舞い。そしてまあ、エロおやじっぷりがまたイタリア。いや、そういう立場を悪用する男は日本にだって残念ながらたくさんいるけど、このストレートに文字通り体当たりしてくる感じ、なんていうのか、「セクハラ」と日本語で言うとちょっと違って、もろにイタリア。

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あ〜それにしても、オペラって楽し〜い。とくにこの「トスカ」こそ、名作中の名作じゃないか、と思う。
わかりやすいストーリー展開、凝りすぎず、それでいて単調でもなく、いちいちドラマチック。聴き慣れた、耳馴染みのいい音楽。
お話だって、もう全部知ってるはずなのに、要所要所へくると、つい、ドキドキしてしまう、気がつくと、感情移入してしまう。そのドキドキは、第3幕の、銃刑の場面で最高潮に。トスカの演技の中の演技、悲鳴と絶望と、迫り来る警官たち、そして、ああ、来るぞ来るぞ・・・。
無難、というのとは違う、古典の実力、魅力。
あんまり詳しくないので、どれ、と言えないけど、そういえば歌舞伎にもこういうの、あるかもしれない。

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Floria Tosca Svetla Vassileva
Mario Cavaradossi Stefano Secco
Il barone Scarpia Roberto Frontali
Cesare Angelotti Christian Saitta
Il sagrestano Enric Martinez-Castignani
Spoletta Cristiano Olivieri
Sciarrone Armando Gabba

指揮 Daniele Callegari
監督 Serena Sinigaglia
舞台美術 Maria Spazzi
衣装 Federica Ponissi
照明 Alessandro Verazzi

フェニーチェ管弦楽団および合唱団
合唱指揮 Claudio Ulisse Trabacchin
http://www.teatrolafenice.it/site/index.php?pag=21&spettacolo=416

(写真はすべて公式サイトから)

23 mag 2014
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by fumieve | 2014-05-24 00:41 | 聞く・聴く
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