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第14回建築ビエンナーレ〜3・韓国館、初の金獅子賞

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総合ディレクター、レム・コールハースが各国館に呼びかけた、それぞれの「建築の100年史」というテーマは、とりもなおさず、各国が自らの20世紀100年の歴史を見直すよう促すこととなった。

「建築」の考察には欠かせない鳥瞰図ならぬ、「Crow’s Eye View(カラスの視点)」というタイトルの韓国が示したのはズバリ、南北問題。一見、東京やほかの世界の大都会と変わらない、高層住宅をはじめとするソウルの現代建築と、平壌ほか北朝鮮における異常なまでにモニュメンタルな、だが全く人の姿のない建造物など、写真や絵画、映像から「北朝鮮建築ガイド」なるガイドブックまで展示、多角的に、1つの半島、1つの民族が全く異なる2つの国家に分断されている現実を見せている。



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アジア、アフリカ、そしてヨーロッパも南北アメリカも、この100年、激動の歴史を過ごしていない国はおそらくほとんどないだろう。それぞれが傷や痛み、反省や怒りを抱えつつ、「建築」という事実を通していかに真摯に見つめ、いかにそれを展示するか、今回の審査のポイントはそこが重視されたように思う。

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これが過去でなく現在であるという世界の中でも希有な事実を改めて考えさせられると同時に、もはや韓国側ではこれだけオープンに、これだけ国際的な場で発表できるという事実に驚きを覚えると同時に、それだけ切実な思いを感じ、またうっすらと明るい光が見えるような気もする。

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マルや三角、オレンジと緑、など、幟やスタッフのTシャツなど、シンボルマークに使われた幾何学イメージが、ハングル文字を思わせつつ、1つになれない2つをうまく表現している。重い現実を、決して軽んじるわけではないがきれいに見せる、そのデザイン力も◎。

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Padiglione della Repubblica di Corea
Crow’s Eyes View: The Korean Peninsula
Commissario / Curatore: Minsuk Cho
Curatori: Hyungmin Pai, Changmo Ahn.
Curatore Aggiunto: Jihoi Lee.
Artisti: 多数


10 giugno 2014
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by fumieve | 2014-06-10 15:27 | 建築ビエンナーレ2014
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