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第14回建築ビエンナーレ〜12・銀獅子賞はチリ

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授賞式のあった当日の午後、もう一度よく見ようとチリ館に行ってみたら、銀の獅子が展示の一部であるテーブルの上に、ぽんっと置かれていた。(今はもう、さすがに置いていないと思うけど・・・)



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狭い入口というか、前室部分はいきなり、ふつうの、誰かの家の中に招かれたよう。理想的な、モダンですっきりした空間とは対称的な、ちょっとごちゃごちゃで生活臭のただよう、リビング。

そしてメインの展示室は、中央にロの字型の大きなコンクリートの塊が、どんっ!
その向こうに見えているのは、集合住宅の写真。

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右上に写し出された映像とで、こうしたコンクリートの「パーツ」が工場で大量生産され、それが現場で、まるでブロックを組み立てるように、すごい勢いで次々と組み立てられ、あっと言う間に高層の大型住宅になっていく様子を見せる。
反対側の壁には、まさにレゴのように少しずつ組み立てられた、模型。

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・・・なるほど、これは、「スペシャル・メンション(佳作)」を受けたフランス館と、テーマとしては同じ。よほど審査員のツボだったのだろう。
個人的には、それがすべて近代の「悪」とは思わない。古来から、レンガだって石だって木材だって、ある程度ほかの場所で作ったり、大きさなり形なり整えたりして現場に運ぶのはある意味当たり前のことだっただろう。
ただ、あまりにも急速で大量の建築が、そこに住む人々の没個性化、均質化を招いていることは否めないだろう。私自身、生まれたときからずっと集合住宅で暮らしているから、その便利さや気楽さ、安心もすべて、十分に享受しているし、わかってもいるのだけど。

似たようなテーマだとすると、ぐっと洗練されてシニカルな展示のフランスに比べ、このチリの展示は、シンプルだがインパクトはより強烈で、勝負あり!

それにしても、フランスでもチリでも、そしてどう考えても日本でも、同じような近代化の中で同じような問題を抱えていることに、気付かされた。
世界は思っている以上にずっと、とっくにグローバル化している。

Cile
Monolith Controversies
Commissario: Cristóbal Molina
Curatori: Pedro Alonso, Hugo Palmarola

1° luglio 2014
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by fumieve | 2014-07-02 03:30 | 建築ビエンナーレ2014
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