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ヴェネツィア ときどき イタリア

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アクイレイア、鐘楼の中に隠された・・・

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鐘楼といえば普通は、上に上がって360℃パノラマを楽しむのが醍醐味だし、もちろんここ、アクイレイアの鐘楼も、真下の考古学エリアから海まで見渡せる風景はすばらしく、またこの時期、何より真夏の太陽が照りつける地上と違い、さわやかな風が流れていてとても気持ちがいい!



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だが、この鐘楼の中で見逃してはならないのは、この中。

鐘楼は、隣に建つ現在の聖堂とともに11世紀に建てられたもの。
聖堂は、もともとあった構造を利用してその上に建てたものの、床一面を飾っていた4世紀のモザイクはその当時、すっかり流行遅れの古びたものであったはず。床は底上げして、 今でこそほんとにありがたい、貴重なモザイクは埋めて、今の聖堂にしたのだった。
したがって、後から発掘されたモザイクは、現在の建物に完全に対応していない。

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(上図は現地の案内、下図は、http://www.comune.aquileia.ud.it/ から拝借した。)

そして、この現在の聖堂内のモザイクは、4世紀にはコの字型の建物の南辺にあたり、連絡通路にあたる部分と、北辺については、聖堂の左手前の入口から入って、「見学」するようになっている。
11世紀には、この4世紀モザイクに無頓着だったことを示す最も顕著な例が、実はこの鐘楼。本来はモザイクがあったはずのところに、堂々とこの建物を建ててしまったために、その部分は完全に失われてしまった。
見学通路では、鐘楼の外側のモザイクを見ることになる。

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それでも、ほんとうに奇跡のようだけれども、ロの字型に建てられた鐘楼の内側にも、モザイクが残っていると言われていた。鐘楼に入って下を覗き込むと、以前は底は真っ暗で何も見えなかったのだが、今回、その部分がきれいに修復され、なんと照明もつけられて、その部分のモザイクがきれいに見えるようになっていた!

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正確には、一度はがして、博物館で保護していたものを、今回、もとあった場所に戻した、ということらしい。

ヤギ(?)やウサギ(?)と、交互に配置されているのは、大きな植物でできたタワーと小鳥たち。

確かに、鐘楼の外側に残るモザイクたちと全く同じスタイルで、つながっていることが実感できる。

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再構成図は、
Graziano Marini(a cura di), I mosaici della Basilica di Aquileia, Fondazione Società per la Conservazione della Basilica di Aquileia, 2003
よりスキャンにて拝借した。

アクイレイア、行く度に少しずつ、見学できるところが増えていて、目が離せない。


アクイレイアの歴史的背景含む、大聖堂解説
北イタリア モザイクの旅 第2回 アクイレイア大聖堂
http://www.japanitalytravel.com/back/mosaici/2011_06/06.html

考古学博物館
http://fumiemve.exblog.jp/11713309/

アクイレイアの孔雀
http://fumiemve.exblog.jp/13875804/

アクイレイアのクリプタ
http://fumiemve.exblog.jp/20071594/

9 agosto 2014
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by fumieve | 2014-08-09 17:23 | モザイクの旅
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