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ヴェネツィア ときどき イタリア

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ロミオとジュリエット

Romeo e Gilietta
Musica: Sergej Prokof’ef
Coreografia : John Cranko
Bayerisches Staatsballett
Teatro la Fenice di Venezia
Giulietta : Lucia Lacarra
Romeo : Cyril Pierre

ロミオとジュリエット
音楽 プロコフィエフ
振付 ジョン・クランコ
バイエルン国立バレエ団
ヴェネツィア、フェニーチェ劇場

専属バレエ団のないフェニーチェ劇場では、毎年、バレエは客演のみ。というわけで、実に久しぶりの正統派・古典バレエ。
まず、イタリア・ルネッサンス期をテーマにしたという衣装は見事。時代が多少、15世紀初頭から16世紀まで比較的広い範囲からモチーフがとられているとはいえ、見苦しいほどの混合もなく、スタイルの違いが、敵対する両家の別、あるいは人物の年齢や身分による差などに効果的に使い分けられていて、◎。もともと、「ロミオとジュリエット」はヴェローナ(北イタリア)中世という設定になっていることもあるが(そして正確に言うと「ルネッサンス」は「中世」ではないが)、初期ルネッサンスの服装は、ちょうど体のほっそりしたラインを強調したスタイルであることから、古典バレエにはまさにしっくりくる。
一方で、その衣装を際立たせるためなのか、あるいは予算の都合だったのか、背景のあまりのちゃちさにはがっかり。学芸会ばりの、描いた背景にするくらいなら、いっそ無地のほうがましでは?
肝心のダンスは、「ロミオとジュリエット」といえばなにしろ、お膝元のイタリアだけにカルラ・フラッチ、アレッサンドラ・フェリなどイタリア人ダンサーが十八番としているし、ヴェネツィアでも伝説の公演などもいろいろあるらしい。そんな中で、いろいろと踊りづらいこともあるだろう。「大絶賛」とまではいかないまでも、まあまあ、無難に、そこそこ期待に違わずにこなしていたのではないかと思う。
私個人は久々の古典に、ただただうっとり。わかりきったストーリー、それを盛り上げる音楽、美しいダンス、と、王道を十分に楽しんだ。

28 settembre 2006
by fumieve | 2006-09-29 07:48 | 見る・観る
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