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ヴェネツィア ときどき イタリア

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うれしい発見!Maddalena Murari さん

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Buona sorpresa

ヴェネツィアの音楽院で、ミニ・コンサートがあるというので、聴きに行った。クリスマスを挟んで、ベルギーの音楽院との共催で行われた短期集中マスターコースの、終了発表会というので、まあほとんど内輪の会みたいなものだろうと思って行ったところ、めずらしく観客が結構多い。開始時間ぎりぎりに入ったら、プログラムがなくなっていて、隣の席の人に見せてもらう羽目になった。
室内楽、ピアノ曲で全12組、「年末コンサート」的なサービス精神(?)からか、誰もが知っているような名曲小品が並ぶ。もっとも、誰もが知っている曲こそ、演奏するのはかえって難しいのではないかと思うが・・・。
本日は、友人の渡邉麻子さんは、残念ながら伴奏のみ。大好きな、モーツァルトのクラリネット協奏曲と、歌の2曲に登場した。頼まれたのがなんと前日だそうで、それでも、そつなく弾きこなしているところはさすがだが、やはり彼女はソロのピアノ曲を聴かせて欲しい。現在は卒業演奏に向けて準備中とのこと、楽しみに待っていたい。
室内楽、アンサンブルの演奏というのは面白いだろうけど反面、いろいろと難しいこともあるのだろう・・・などと、つらつらと考えながら聴いていたのだが、終盤へ来て、いろいろな細かい思考が全てぶっとぶくらいの衝撃にあった。
リストのスペイン・ラプソディー、を弾いたMaddalena Murari(マッダレーナ・ムラーリ)さん、え!?!?!?と、びっくりするくらい、とここで言っては失礼なのだけれども、ともかく上手。難しい曲を、左右縦横、軽々と、楽しそうに弾いているのも印象的。その前に、伴奏でも登場していて、うまいな、とは思っていたのだが・・・。
プログラムを見せていただいていた、隣の席の老紳士が、実はなんと彼女の御父上。ともかくピアノが大好きで、練習熱心なのだとか。そりゃそうでしょう・・・「すごいですね、今日1番よかったですね」というと、「そうかな。自分の娘だからね、わからないんだよ」と謙虚なお言葉。でも、自慢のお嬢さんらしく、「ヴェネツィア大学で英語科を卒業してね、そのあとパドヴァの音楽院を出たんだよ」。はあー・・・なるほど、優秀・・・。

期待以上のものに出会って、いい1年の締めくくりとなった。

30 dicembre 2006
by fumieve | 2006-12-31 06:45 | 聞く・聴く
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