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ヴェネツィア ときどき イタリア

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4つめの橋プロジェクト

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ヴェネツィアの本島の中心を逆S字型に走る、カナル・グランデ(Canal Grande, 大運河)に4つめの橋がかかる。16世紀末に建造され、数世紀にわたり唯一だったリアルト橋。19世紀末にかけられた、アッカデミア橋と鉄道駅前のスカツィ橋。
今回は、鉄道駅と、バスなど車のアクセスの最終地点であるローマ広場(Piazzale Roma)を直接結ぶもの。これまでは駅からローマ広場まで、徒歩では階段のきついスカツィ橋のほかにもう1つ橋を渡って、5分以上。または水上バスに乗って運河を渡るしかなかったのだが、2地点をほぼ最短距離で結ぶ上、ゆるいカーブの現代風デザイン、車椅子での通行や荷物を持つ人にも楽になるはず。

計画から11年。いよいよ実現する時がやってきた。これがもちろんヴェネツィアのこと、簡単な話ではない。幹線水路にあたる大運河を、工事のために何カ月、何年も通行止めにしておくわけにはいかない。
橋の主な構造、鉄骨の部分は、本土側、マルゲーラ工業地帯内で予め用意して運ぶ。これは3分割されていて、2回に分けて運び、現地で組み立てる。運ぶ、といってもこれまた、サン・マルコ湾側から、大運河をほぼ全部さかのぼってくる、という仰々しさ。地図を見ると、反対側からひょいと運んでくれば簡単そうなのだが、鉄道と道路で本土とヴェネツィアを結んでいるリベルタ橋が低いので、おそらくその下を通すことができないのだろう。
といっても、大運河は蛇行している上、既に上記の橋3つがかかっている。そんな長くて大きくて重いものを運ぶのはやはり大変なこと。ミリ単位まで綿密な計算がされて、運搬計画が立てられたらしい。

さて。27日(金)深夜から28日(土)早朝にかけて、まず第1回、橋の両端の部分の運搬作業が行われた。もちろん、この時間、大運河は全て通行止め。
主な地点の予想通過時間が公表されていて、まず、サルーテ教会前が23.59。リアルト橋前が午前2.00。運河が前後で湾曲しており、かつ高さも少し低いこのリアルト橋の通過には2時間半、そして目的地ローマ広場前が6.30。
家から近いこともあり、とりあえず出発のサルーテ前に見に行くことにした。思ったほど多くないが、同じような野次馬、あとは三脚を持った本格的なカメラマンたち。
12時少し前。ともかく暗くてよくわからないが、確かに何かが近づいてくる。数台の警備の船に先導され、まずは大きなクレーン車を載せた船。実はこれが橋だと思って、どうせ暗くて写真はまともに写らないからデジカメを映像モードにして、長々とこちらの通過の様子を収めてしまった・・・。あとでメモリーがなくなり、大失敗。
すぐあとに、お目当ての本物が。・・・どっちにしても暗くてよく見えない。が、それらしきものがしずしずと水の上を進んでいく様子は、なんだかやはり感慨深いものが。そして、教会の目の前にかかったとき、向こう岸のサン・マルコ広場の鐘が鳴り出した。深夜0時、ちょうど。うわー、ものすごい演出。いや、演出ではなくて毎日鳴ってる鐘なのだが、今晩のイベント開始を告げる、いい効果を出している。
また、しっかり予定通りの時間に始まっていること、意外とこういうときは時間に正確なのよね、と思ったり。イタリア人だって、やればできるのよね・・・。

このサルーテ前は、運河もまっすぐなこともあって、あっという間に通過。
いつのまにか随分増えていた人たちも、ぞろぞろと解散し始める・・・。と思いきや、どうやら「橋」を追っていくつもりの人も多いらしい。次の見物ポイント、アッカデミア橋へ向けてかなりの人数が歩き始めた。途中、ところどころから大運河が見えるところで確認すると、「橋」を乗せた「船」は、案外ちょうどこちらの歩く速度と同じくらいのスピードで進んでいる。とすると、こちらは細い路地を曲がったりしながら歩いている分、不利!
みな、小走りぎみになりながら、アッカデミア橋へ。
ここは橋の上も、両脇もかなりの人出。・・・なるほど、真夏の夜のちょうどいい散歩なのかもしれない・・・。橋の下を通過したのを見守って、私はここで今日はいいや、と家に戻ったが、またさらに多くの人が次の見学ポイントに移動した模様。週末とはいえ、みんな結構暇だなーと思ったけど、考えてみたらこれが日本なら、テレビの生中継はもちろん、ものすごい一大イベントになっていたかも。そう思うと静かなほうかもしれない。
まあ、再来週もう1回あるし、その時は頑張って、最大の見学ポイント、リアルト橋通過を見に行こうか・・・と思ったりしている。

27 lug 2007
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by fumieve | 2007-07-28 17:12 | ヴェネツィア
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