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ヴェネツィア ときどき イタリア

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サンテラズモのモスト祭り

Festa del Mosto, Isola di Sant’Erasmo

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Mosto(モスト)ブドウのしぼり汁;発酵する前果実のしぼり汁
小学館の伊日中辞典にはそう書いてあるし、実際通常は(主に)ワインにするために絞ったブドウの、しぼりたてでまだ発酵していないものをmostoと呼ぶらしい。

毎年10月第1日曜日、Isola di Sant’Erasmo (サンテラズモ島)で、「モスト祭り」が開催される。サンテラズモ(聖エラスムス、の意)島は、ヴェネツィアの広いラグーナ(潟)の中に浮かぶたくさんの島の1つで、こう言うとびっくりされるかもしれないが、ヴェネツィアの穀倉地帯。・・・いや、「穀」物はたぶん作ってなくて、主な産物は野菜と果物、そしてブドウだから、ヴェネツィアの畑、といった方が正しいのか。土壌に確実に含まれているであろう微量の塩分などが影響するのか、中には(世界で?)ここでしか作られていないアーティチョークとかいうのもあるし、日頃から、リアルトのメルカート(市場)に行くと、ちゃんと「サンテラズモ産」と表記したものを売っている店もある。まあ「地元産」といったところ。
そしてもちろん、ブドウ。収穫したブドウをワイン用に絞って、そのできたてのジュースを味わおう!という、言ってみれば収穫祭に当たるのが、この「モスト祭り」。

サンテラズモ島には、ヴェネツィア本島なら北側のフォンダメンテ・ノーヴェ(F.te Nove)という停留所から、13番という水上バスに乗って約45分。これだけ乗ると、周りがすっかり畑だの荒地(?)だのの島ばかりになり、遠くにきたな~、という感じ。
実は今日、のんびり起きてから突然やっぱり出掛けよう!という気になったのは、絶好のお天気だったから。1時間に1本しかなかった水上バスは、案の定大混雑。そして、同じ島の1つ手前の停留所でたくさん降りたのは、畑の中を散歩しながら、会場に向かおうということらしい。私たちはとりあえず、現地直行。
近づくにつれ、漂う炭焼きのお肉の匂い。その名もChiesa(キエーザ、教会)という停留所、村(島)の教会があって、その前に広場があって、これが目の前が海でなければ、典型的なイタリアの田舎の風景。そして、今日目の前で繰り広げられているのは、まさに典型的なイタリアの(田舎の)サグラ(sagra、やはり村祭りや収穫祭といったところ)。仮設の炭焼き台では、香ばしい匂いと音でがんがんお肉が焼かれている。いつもは農作業に従事するお父さんたちが、今日は調理にいそしんでいる。お母さんたちは、出来上がったものをお皿に並べたり、ニョッキやフライなどを別の調理場で作って運んできたり。島なんだから魚じゃないの?と日本人なら思うが、なぜかこういうときは常にお肉。ヴェネツィアらしいものといえば、バカラ(干鱈をもどしたもの)もあったが、私は断然お肉。
横のテントの下にはテーブルとイスがずらりと並び、みながわいわいと飲んだり食べたり。なにしろ1時間に1本の水上バスで人がどっと到着するから、まず食券を買うのに並んで、その後受け取るのに並んで、結局念願のお肉にありつくまでに1時間以上経っていた。やれやれ。

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そうそう、そして今日の主役は「モスト」。赤と白があって、プラスチックのグラス1杯で1ユーロ、ペットボトル1本で4ユーロ。当然、1本ずつ買って、ま、残ればお持ち帰りということで・・・。
このmosto、イタリア語の定義上では冒頭に引用したように、「まだ発酵していないジュース」なはずなのだが、ここサンテラスモでは、「絞ったジュースが発酵を始めた状態」のもののことを指すらしい。つまり、すでにアルコール分が含まれているから、飲めない人は絶対に飲んではいけない代物。
「白」はかなり黄色っぽくしかも濁っていて、ちょうど濁ったタイプのりんごジュースくらいなのだが、これはもう完全にアルコール飲料。香りも味もかなり濃厚で、実はかなり酔う。一方「赤」は、見た目は完全に出来上がった赤ワインのようなのだが、味はぶどうジュース・・・にすこーしアルコール分が効いた程度。こちらは、ついついパカパカと飲めてしまう。・・・飲みすぎ危険、である。

・・・と、のんびりしているうちに、気がついたら夕焼け。
「モスト祭り」、飲み食いだけでなくて、レガッタとか、産地野菜の販売とか、いろいろな催しがあったはずなのに、ひたすら飲んで食べて(しゃべって)帰ってきてしまった。

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7 ottobre 2007
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by fumieve | 2007-10-08 07:54 | 飲む・食べる
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