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ヴェネツィア ときどき イタリア

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珠玉の町、ウディネ

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まず、この町をもっとも特長づけているのは、自由の広場(Piazza della libertà)。もともとは大司教正座として発展してきたが、15世紀前半ヴェネツィア共和国の支配下の自治都市となったため、大小二つのロッジャ(開廊)が向きあうこの広場にも明らかにその影響が見られる。
駅、あるいはドォーモ方向から近づくと、左側には、1533年建造、ルネサンス様式のサン・ジョヴァンニの柱廊。(Porticato di San Giovanni)。中央の大時計台の上には鐘をつくムーア人。ヴェネツィアのシンボルである円柱の上に乗った、羽のついたライオン。
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右側のピンクと白の大理石、ヴェネツィアのパラッツォ・ドゥカーレ風の建物は、リオネッラのロッジャ(Loggia di Lionello)、現在は市庁舎になっている。名前は、設計をしたウディネの貴金属細工師、ニコロ・リオネッロからで、1456年完成。
実は、以前に一度だけ、ちょろっと来たときは激寒で、美しい広場も白い大理石が寒々しかったのだが、今日の青空だと、ロッジャ内ですら明るく美しい。
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時計台に向かってすぐ左横に石畳の坂道と、ボッラーニ門(Arco Bollani)がある。入ると右手にカーブを描いているのが、リッポマーノの柱廊(porticato del Lippomano)。坂道を、アーチが規則正しく、きちんと並んでいるようなのだが、坂の勾配だけでなく、カーブにも沿っていて、実は少しずつアーケードの幅も変わったりしている。
全景の写真を撮ろうといろいろ試みるが、難しい!白い漆喰の壁、ところどころ段差になったところの上にフレスコ画、そして中に置かれた赤いベンチがいい配色で、こういうのを見るとやっぱり、ああイタリア、と思う。
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上りきったところにあるのが、下のリベルタ広場からも時計塔の後ろに見えていた、カステッロ(Castello) 。建物で、「城」という意味だが、日本的感覚から言うと、お城というよりは館と言ったほうが近いだろう。中世の城=要塞の上に建った、16世紀の建物で、現在は、建物全館が市立美術館群になっている(9:30-12:30, 15:00-18:00、日・祝日は午前中のみ)。入場券は共通で、最上階が素描と版画(Gabinetto dei Disegni e delle Stampe)、1つ下が絵画館(Galleria dell’Arte antica)、そして考古学博物館(Museo archeologico e Gabinetto Numismatico)。今回は時間がなくて、絵画館のみ駆け足で回った。以前に紹介した、カルパッチョの「救世主の血」(Sangue del Redentore)がヴェネツィアのアッカデミア美術館より貸与展示されているほか、必見はパルマ・イル・ジョヴァネの「ウディネのヴェネツィアへの献身」(La dedizione di Udine a Venezia)。そしてもちろん、いくつかのティエポロ。その中で無知に勝利する徳と貴さ」(La virtù e la Nobiltà trionfano sull’ignoranza)、これはもともとの天井画であるものを上に吊るしてあるのだが、あえてかなり低い位置にしつらえてある上に、真下に快適なソファが置いてある。本来は遠いところにあるはずの絵を、間近で、しかも同じ効果で見ることのできる、絶妙の展示。
あとはヴェネツィア派や地元フリウリ地方の画家の作品。全体に内装・展示がシンプルかつ効果的で見学しやすい。ふんだんにソファがあるのもありがたい。
Sala del Parlamento(議会の間)にはテラスがついていて、たった今のぼってきたリッポマーノの柱廊と、町が見渡せる。
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カステッロの裏側は広い芝生の庭になっていて、こちらは全方位が見渡せる格好。いいお天気の休日で、ベンチや石垣に座ってくつろぐ市民の中には半そでになっている人もいたが、そう遠くない山の連なりは、すでにうっすらと白くなっていた。
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旧市街の雰囲気はヴェネト州のほかの町、トレヴィーゾなどに似ている。細くカーブした道、小さめのアーケード(ポルティコ)、低い建物にシンプルな窓が並ぶ。
リベルタ広場が観光の目玉なら、市民が集うのは、マッテオッティ広場。

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ヴェネツィアから、普通電車で2時間。近づくにつれ、すぐ近くに山が迫り、それが真っ白に輝いているのに目を見張った。近いような、遠いような。これまで来たい来たいと思いながら、なかなか来る機会がなかった。今日は所要で時間があまりなかった上、万聖節の祭日で、残念ながらドォーモ内部も見学できなかった。近いうちにぜひもう一度来たいと思う。

1° novembre 2007
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by fumieve | 2007-11-02 21:13 | ほかのイタリア
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