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ヴェネツィア ときどき イタリア

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サンタンドレア要塞(Forte di S.Andrea)

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5月4日のセンサ祭りの日。
「海との結婚」の儀式を遠くから拝み、今年初めてとなるレガッタを見物し、そう、午後からはパドヴァの国際屋台に行くつもりだったし、これでさっさと家に帰るつもりだった。
ところが予定が狂ったのはすべて、この日のための無料の水上バスのせい。レガッタを見ていたリド島のサン・ニコロ地区から、普通の水上バス乗り場、Lido駅まで歩いて15分くらいある。晴れ間が出て蒸し暑くなってきた車道をひたすら歩くのを避けて、つい、さっき無料バスを降りたところから、サンタンドレア要塞へ行くという無料バスに乗ってしまった。いや、ほんとは行きのバスの中で、そこが今日だけ特別公開らしいということ、何やら食べ物もあるらしい、ということを聞きつけて、それなら行ってみようか・・・と思ったわけなのだが。

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リド島と、ヴェネツィア本島のサンテレナ(Sant’Elena)地区とから、目と鼻の先にあるサンタンドレア島(Isola di sant’Andrea)。16世紀前半、その時代すでに存在していたさらに古い城壁を取り込む形で要塞が作られた。水面の大砲と、中世に建てられた旧城にかけられた鎖が、3世紀以上もの間、ヴェネツィアを敵の船の侵入から守っていた、という。
現在は軍の管轄となっているため、島および要塞に入るには軍の地方支部の許可が必要。

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要塞に入るのは、原則的にはガイドについていかなければいけなかったようなのだが、その前についつい浮かれて写真を撮っていたらすっかり出遅れてしまった。入口でヴェネツィアのライオンの小旗をもらい、ヴェネト共和国の最後の軍服という衣装をきた軍人(?)たちに誘導され、中へ入る。その際、Do you speak English?と聞かれたので、イタリア語のほうがいいんですが?と言うと、「いやここはイタリア語は通じないよ、ヴェネト語だけ!ははは」。
ボランティアなのか、完全に私服、シャツの胸をはだけた麦わら帽子のおじさんがガイドらしい。出たしを聞きそびれた上に、中でもついつい写真に夢中になってしまい、ガイドは耳半分以下しか聞けない。が、ともかくほんとにかなりヴェネツィア弁でしゃべっていた。

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どうやらここは軍(国)の管轄だったが、これが市に完全に譲渡されるのか、あるいは国が整備してなんらかの観光処置をとるのか、このまま放っておくと1年もたてば完全にジャングル化してしまうが、対策が決まっていないらしい。
また、中世、16世紀、そしてオーストリア支配時代、と何度も改築・改装が行われているが、その跡がそれぞれ残っているというので、建築・考古学的にはいろいろと面白い様子。ここのところ、どこがどうなのか、きちんと聞いてなかったのが残念。解説を書いた紙を配っていたのだが、それも数が足りず私のところまであいにくまわってこなかった。

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興に乗って話がどんどん盛り上がるガイド氏の話を途中で失礼して、さきほど確認したはずの、ヴェネツィア行きの無料水上バスに乗ろうと走ったが、乗り場につくといましがた出たばかり、と・・・。次のヴェネツィア行きは、45分後だという・・・。

がっかりして城塞前の広場に戻ったのだが、このとき1つ確認したいことがあった。実は、最初にここへ着いたとき、広場前の入口が左右2つにわかれていた。左:昼食・要予約、右:ガイド付き見学。左は、同じ船に乗ってきた人が何か尋ねて断られていたので、その人たちについて素直に見学のほうに進んだのだが、ひょっとするともう今なら、予約なしでも食べられるのではないか?
要予約、といったって、完全にオープン・エアのセルフ・サービス。テントの下に並べられたテーブルには紙のクロスが画鋲でとめてあった。最初に着いた時にはガラガラで、どうやらこれはレガッタに参加した舟漕ぎたちとその関係者のための「予約席」らしいとわかったのだが、今見ると、関係者らしくない、「一般」ふうの人も混じっている。どこにも何も書いていないし、ダメ元でセルフ・サービスの行列に並んでみる。

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何か招待券のようなものがいるんだろうか?名前を聞かれるのか?・・・そしたら適当に、「ああ、券を忘れちゃって!」とか「あの、あそこ、ほら、フランチェスコ・・・いるでしょ?」とかとぼけてみようか・・・などと言っていたのだが、そんな心配は無用。何のチェックもなくそのままトレーを渡され、流れに沿って好みを聞かれ、プレート・トレーが満たされていった。

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ちなみに、プリモ(第一の皿)としては、ビゴリ・イン・サルサ(ヴェネツィア風太麺)、ライス・サラダ、パスタ・エ・ファジョーリ(豆とパスタを煮たもの)から1品。セコンド(メイン)は、鶏肉のオーブン焼き、または牛肉のローストの切り身。付け合わせは、豆かポテト、水のペットボトル1本にワイン1杯。ここまで、手際よくさささと盛り付けられ、お代は・・・なんと無料!!!
肝心のお味は?まあまあ、悪くない。もちろん空腹の上になんといっても無料だから、なんだったっておいしいのだけど!

実は実は、ここまで楽しめたのも、この日最初の無料バスの中で、偶然友人に出会ったため。海との結婚の儀式だけ見て帰ろうかと思っていたという彼女を、半ば強引に先のわからぬ無料ツアーに引きずり込んでしまった。
おかげで、まだまだ知らなかったヴェネツィアをたっぷり名実ともに楽しんだ。
そうして、ようやく今度こそ無事にヴェネツィア行きの舟に乗って、・・・この日はそのあと、さらにパドヴァに向かったのだった・・・。

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4 maggio 2008
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by fumieve | 2008-05-08 02:46 | ヴェネツィア
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