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ヴェネツィア ときどき イタリア

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食の祭典「サローネ・デル・グスト」、トリノ

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リンゴット見本市会場
10月27日まで

Salone International del Gusto
Torino, Lingotto Fiere-Oval
23-27 ottobre 2008
www.salonedelgusto.it

ハム(またはサラミ)とチーズ、それにパンとワイン。
イタリアの究極の、そして昔っからのファスト・フードは、しかし、その地方や町、村ごとにみんなそれぞれ自慢の味があり、名前もさまざま。
食の簡易化、グローバル化に危機感を覚え、警鐘を鳴らすために発足したスローフード協会による、2年に1回の食の祭典を見学する機会に恵まれた。いつも、どうも「おいしい仕事」ばかりしているように思われ、まあ半分くらいはほんとうで半分は実はそうでもないのだが、白状するとこれは文字通り、予想にたがわず、ほんとうに「おいしい」仕事だった。

サローネ・インターナショナル・デル・グスト(Salone International del Gusto)、直訳すると「味の国際サロン」。サローネは、有名なミラノの家具見本市(Salone del Mobile)などでも使われる単語で、大きな見本市を示す。
トリノ・ポルタ・ノーヴァ(Torino Porta Nova)駅から、バスで30-40分。元フィアットの工場、リンゴット(Lingotto)会場は、オリンピックの際にも使われていたから、聞いたことがある方も多いかもしれない。

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大きな見本市会場内、おいしそうなスタンドが並ぶ。イタリアからの出展が大半、それに欧州が少し加わるから、圧倒的に、ハム・サラミ、チーズ、ワインが多い。そして、オリーブ・オイル、ジャムやはちみつ、お菓子など。もともとがスローフード運動に賛同している製造者たちだから、おいしいものばかり。それが、ほとんどのスタンドで試食を用意しているから困ったもの・・・。

ただ、このサローネがふつうの見本市と違うのは、試食するだけでなく、これまたほとんどのスタンドで買い物ができること。家具見本市などは、一般の見学者も多いがあくまでも商談目的なのと違い、初日の今日から、たしかにごく普通の人々がそぞろ歩いては、スタンドをのぞき、次々買い物をしている。
さすが、「食」の魅力。

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この光景、何かに似ている・・・世界中のおいしいものが軒を並べて、試食しながらお買いもの・・・あ、そうそう、まさにデパ地下のそれ。イタリアには存在しないデパ地下が、2年に1回、こんな形で実現していたとは・・・。それは入場者たちの気合いも入ろうというもの!?



頑張れば(?)、おそらく無料の試食・試飲だけできっとお腹いっぱいにもできると思うが、スタンドによっては、数ユーロ払って食べたり飲んだりするものもある。あるいは、中華、ケバブ、パニーノなど、おなじみのテイクアウトの並ぶ屋台街も。
ほかに、イタリアの各州、一部、日本をはじめとする国別のレストラン・スペースもあり、これはもちろん有料でそれぞれ自慢料理を提供している。

a0091348_5464587.jpg ちなみに今日食べてみたのはこちら、アルト・アディジェ州のカネデルリ(canederli、ドイツ語でクノーデル)。ボルツァーノで食べた忘れられない味、今日は赤キャベツのカネデルリでこんな色だった。











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そんな巨大デパ地下エリアを抜け、一番奥のオヴァール館に、そしてスローフード運動の原点がぎゅっと凝縮したようなエリアがあった。プレシディ(Presidi)、庇護・援助の意味をもつこのことばは、スローフード協会が特別に認定した食品のこと。ほおっておくと絶滅してしまう植物や動物を、農薬や化学肥料を一切使わず、地球にやさしい昔ながらの方法で育てる。地元の、本来の動植物を慈しみ、かつ余計な添加物など使わずに、昔ながらの方法で加工した食品たち。


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シチリアのみかんや、目のような不思議な模様を持つ豆。木の皮にくるんで作るルーマニアのチーズ。











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オーストリアのすっぱい木の実。北米の細長い米や、ウクライナのアーモンド原種。








オランダの本物のゴーダ・チーズに、

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レバノンのミルクを使わないチーズ。












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サフランに青い卵に、甘いポテトのチップス。









このコーナーのすごいところは、そういった絶滅の危機に瀕した食品とその製造者たちを支援するのが目的のため、出店料、運送料などがすべてスローフード協会の負担で行われているということ。特に、発展途上国については、旅費や滞在費も丸ごと、協会が持っているそう。

ちなみに、日本からは「雲仙こぶ高菜」が、日本初のプレシディオ認定を受け、初めての出展。見た目の地味さと、最初に見たときにはまだ試食品が用意されていなかったので正直のところどうだろう?と思ったが、有名なシェフから一般のイタリア人まで、案外たくさん売れているらしい。

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それこそ見たこともないものばかりで、話を聞くのも面白い。このコーナーを隅から隅までまわっているうちに、今日が終わってしまった。
(続)

23 ottobre 2008
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by fumieve | 2008-10-24 08:43 | 飲む・食べる
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