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ヴェネツィア ときどき イタリア

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ニコニコ×100、ヴェネツィア風サンドイッチをどうぞ

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ナニコレ?
知らない人が見たら、きっとそう思うに違いない。
パンの間に具をはさんだ軽食といえば、イタリアでは、もともと「小さなパン」という意味の、固めの、大きめのパンを使ったパニーノ(panino)が主流。トラメッツィーニ(tramezzini)、つまりいわゆるサンドイッチ・パンのサンドイッチは、どこでも見かけるものではないのだが、ヴェネツィアにはこんな形で存在する。
一説にはSorriso(ソッリーゾ、スマイルの意味)と呼ぶらしい。それは笑顔の口元のようなその形からきているらしいが、日本的感覚からいうと、「笑顔」を通り越して「大口」。

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かつて英国の地で発明されたというサンドイッチ、女王様の君臨するかの国では、うすーいハムまたはキュウリ1枚がぺろりと挟まったハイティー用にまでお上品に発展したものが、イタリアへ来るとこうなる!どうだ!!!みたいな例。
にっこりとスマイル、なんて顔では食べられるサイズではなく、見た目通り、しっかり大口を開けて食べねばならない。そしてこれに慣れると、めったやたらに、ヴェネツィア以外で中途半端なサンドイッチを食べる気にならなくなる。
ほっそりと小柄で、キレイな女の子たちなら、お昼にこれ1つ。
育ち盛りの男の子たちや、朝早くから働くおじさんたちは、午前中、あるいは午後の、ちょっと小腹がすいたときのおやつにペロリ。
我々(誰!?・・・)は・・・、お昼としてなら2つ食べると、結構食べ応えがある。

パンのサイズは小さめ、スライスも薄め。それを、ぎりぎりいっぱい、どこまで具を詰められるか!勝負!みたいなサンドイッチ。邪道?いえいえ、これがヴェネツィアでは標準でして・・・。
これだけ具を詰め込むのは簡単でなく、それなりにコツがいる。それでいて、食べるときにいきなりバラバラとこぼれるようではだめ。
そんなプックリ・サンドイッチ、とくにお勧めがこのお店。1つ1つがこのボリューム、加えて、ウインドウ3段にぎっしり、ざっと数えて20種類はあるだろうか?

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こちらはエビ&ルッコラ。










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ハム&アーティチョーク、ハムは折りたたんでできるだけ層を増やすのがポイント。
・・・なんだか、食べて、食べて~と迫ってくるような勢い。








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バカラ(干鱈)&ラディッキオ(紫レタス)なら、もちろん野菜だって、みっしり。









実は、私はマヨネーズがあまり好きではないのだが、ここのサンドイッチはそのマヨネーズがあまり気にならない。

飲み物も何でも合いやすい。ふつうの水でもいいが、ヴェネツィア万能カクテル、スプリッツでもよし。あるいはプロセッコ(prosecco, トレヴィーゾの発砲白ワインで、このあたりでは水替わりに飲む)、赤ワイン(ま、これもつまり水替わりというか・・・)。
ノン・アルコールなら、スプレムータ(spremuta, オレンジなどの生ジュース)、なければ瓶入りのフルーツ・ジュースなど。ACE(アーチェ、と発音。ヴィタミンA,C,E強化をうたった、ニンジン・オレンジなどのブレンド・ジュース)はちょっとだけ健康な気分になれてお勧め。
私は飲まないのだが、炭酸飲料でもOKだろう。
紅茶はぎりぎりOK。コーヒーはイタリアでは絶対に食後の飲み物なのでNG、というか、やっぱり合わない。

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選びきれないほどのサンドイッチが名物だが、ふつうのパニーノもおいしい(かつ、ちょっと大きめ!)。ちなみに、ここのバゲット・サンドも私のお気に入りの1つで、たまにテイクアウトしたりしている。




近くに学校が多いので、ティーンエイジャーたちが群れをなしていることもある。
お昼には所せましとならんだスマイルくんたちが、夜の閉店前には見事になくなっているからさすが。
駅、またはローマ広場からくると、サン・バルナバ広場(Campo S.Barnaba)を通って、アッカデミア橋へ抜ける道の左側。外にお店の名前も何も書いてないが、外に向かってパニーノが並んでいるのはこの店だけなのでわかるはず。

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Nobile Break & Lunch
Dorsoduro 1191 (Calle Toletta)
Tel. 041 5200196

13 novembre 2008
by fumieve | 2008-11-14 02:52 | 飲む・食べる
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