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ヴェネツィア ときどき イタリア

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ヴェネツィアおさらい


夕暮れのヴェネツィアを散歩する。

安藤忠雄氏の改装プロジェクト、税関岬は、対岸から見るとこんな感じ。

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ヴェネツィアの表玄関、海からの入口には円柱が2本建つ。その上に乗っかっているのは、1つはおなじみ、羽根のはえたライオンで、これはヴェネツィアの守護聖人、聖マルコのシンボル。

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もう1つは、ドラゴンを退治する聖テオドーロ。

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実は、こちらが本家本元、ヴェネツィア共和国の最初っからの守護聖人だった。
828年、すでにイスラム国であったアレッサンドリアから、ヴェネツィア商人たちが、聖人マルコの遺体を盗んで持ち帰る。マルコは、12使徒ではないが、4人の福音書家の1人。福音書、すなわちキリストの「ことば」を書物にして伝えた人だから、あまたの聖人の中でもトップクラス。おまけに、マルコは「西」の出身だった。
独立国として力をつけ始めていたヴェネツィアは、そんな格上の聖人を守護聖人に定め、もともと東方の聖人であるテオドーロは・・・廃止にはしないものの、とりあえずワキに下がっていただくことにした。
ヴェネツィアは商人の町だから、ちゃっかりしている。

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1543年、コスタンティノポリスがオスマントルコに陥落し、東ローマ帝国が滅亡した際に、その災禍から逃れてきたベッサリオーネ枢機卿は自ら携えてきたギリシャ、ローマの写本をヴェネツィア共和国に寄贈した。これが、現在のマルチャーナ図書館(Biblioteca marciana)の始まりで、この建物は、1527年、ドイツ軍によるローマ略奪を逃れてヴェネツィアにやってきた建築家、ヤコポ・サンソヴィーノによって建てられた。

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もちろん今でも国立図書館として現役、だれでも利用できる。(同ブログ2007年2月6日参照
2階は、ヴェロネーゼらによるアレゴリーの天井画が美しい、広大なサロンと、グリマーニ寄贈の彫刻を飾るための「公共彫刻室」(Statuario Pubblico、以下の写真のみ、考古学博物館のサイトより拝借)。

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サン・マルコ広場の一番奥から入るコッレール美術館をずっと通り抜けてくると国立考古学美術館になる。例の、1523年に枢機卿ドメニコ・グリマーニが共和国に寄贈した多くの古代彫刻のコレクションがもとになったという、あれ。
コッレール美術館のチケットですべてここまで見学できる。

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そして、サン・マルコ大聖堂のファサードに乗っかって、今にも走りだしそうにいる4頭の馬たちは・・・1204年、第4回十字軍でコスタンティノポリスからヴェネツィア共和国が略奪してきてしまったもののうちの1つ・・・。

その馬たちのみつめる正面、サン・マルコ広場の短い辺を閉める建物は19世紀のもの。この広場を「世界一美しい」とたたえたというナポレオンが、自分のサロンを設けるために、そこにあった教会を取り壊し、両側の建物に似せてそこを作らせてしまった。

今はそう、コッレール美術館の入口になっている。

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25 gennaio 2009
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by fumieve | 2009-01-26 09:19 | ヴェネツィア
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