今日のトップ・ニュースは、やはりロンドンで開催されたG20首脳会議だった。
が、前日のG20の中で、イタリア的にもっとも話題になったのはこの場面だった。
全員で集合写真を撮った直後、大声で”Mr. Obama! I’m mr.Berlusconi!” と叫んだベルルスコーニ伊首相に対し、エリザベス英女王が「そんな大声を上げることはないではありませんか」とたしなめられた、らしい。
(新聞の写真もビデオからの流用のためわかりにくいが、女王の手に注目!)
・・・
しかし、女王のご叱責のどこ吹く風、うれしそうにオバマ米大統領とカメラに向かってポーズする姿は、まるで田舎の成金がハリウッド・スターに出会ったかのよう。
そのオバマ大統領と、ミッシェル夫人が今回一番の注目であることは間違いない。特に夫人については、そのファッションも逐一報道されているが、やはり話題になったのが、夫人と女王がお互いに腕を腰に回して親しげに寄りそう姿。
英王室のプロトコルでは、女王が公衆の面前で他の人に触れることは、家族ですらあってはいけないのだそうで、この場面は、どちらが先に手を回したか、両方の説があるという。
(この場合は、とりたてて深い意味のない)タブーを超えて、二人の人柄から自然にこういう姿になったのだとしたら、どちらもなんとなく、やっぱり頼もしい。
(個々の写真については、友人のサイト、
London Love & Hates をご覧ください。問題の場面のビデオもリンクされています。)
ところで日本は・・・と、数ページにわたる新聞をながめても、Giappone(日本)もAsoの記述も全く見かけない。いや、集合写真のキャプションに辛うじて載っているだけ。
なんだか不安になって、昨日の新聞も慌てて繰ってみたら、あった、あった1つだけ小さな記事。
オバマ大統領がエリザベス女王にiPodをプレゼントした、という記事と同レベルのサイズで「(伊)首相からアソウへ:『やあ、どうだい?』」という見出し。
ベルルスコーニが麻生首相に向かって、まず”Ciao, Come stai?” (やあ、どうだい?)と声をかけ、そのあとは英語で、「我々は大きな自由党を創立したよ」。(注:数日前にベルルスコーニ率いる連立政権の複数政党の一部が合併、新政党ができた)
「我々は高い支持率を保っているが、特に私個人の支持率は66.4%まできた。・・・」
と、話した。・・・と、それだけ。なんだ、自慢かい、結局。
相変わらずハレンチ(死語?)まるだしの伊首相もどうかと思うが、世界の新旧大国の集まった会議で、国の名前も、首相の名前や姿も見かけない、そんな日本も一体大丈夫なのかと思ってしまう。
3 aprile 2009