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ヴェネツィア ときどき イタリア

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イタリア中部、アブルッツォ州で地震

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仕事に出かけるため、朝5時に起きて、いつものようにシャワーをしてカフェ&ラッテを飲みながらメールとネットをチェックしていた。
と、ねぼけまなこに飛び込んできたのは、「イタリア中部で強い地震」の文字。
あわててテレビをつける。(いつもはこの時間はニュースをやっていないので、見ていない)
今朝未明3:32、イタリア中部アブルッツォ州、ローマから北東約100kmのところを震源にマグニチュード6.3(リヒター・スケール5.8)の地震があり、震源地に近い、同州の州都ラクイラ(L’Aquila)をはじめ、建物が崩壊するなど大きな被害が出ているらしい。
まだ暗かったこと、RAI(国営放送)などの拠点のない地域であることから、その時点での情報は極めて少なく、ただ、崩壊の度合が激しいらしいのと、もともと丘陵地帯に小さい市町村が散らばる地域で、被害状況を把握するのにも時間がかかるだろう、とのことだった。

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22:30の時点まででわかったことは、死者150名以上、負傷者1500名以上、家を失って避難する人々の数が、5万から6万、あるいは10万人、とも。がれきに埋もれていると思われる、行方不明者もいまだ多数。

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イタリアにいると、「日本はしょっちゅう地震があるんでしょ?こわくない?」と言われることがよくある。そりゃあ誰だって地震は怖いと思うし、怖がりな私はもっと怖い。
そしてまた、こうしてイタリアで大きな地震が起きると「イタリアと違って日本はちゃんと耐震構造で備えているんでしょ?」とも。もちろん、日本の耐震基準はとても厳しいし、イタリア人に比べればずっと、対・地震意識はあると思う。だが、自然災害は人間が完全に防ぎきれるものではない。
今日、テレビのニュースや解説などをだらだら横耳で聞いていた限りでは、イタリア半島は、ちょうどアジア・ユーラシア大陸とアフリカ大陸の2つのプレートがぶつかりあった上にあり、特にイタリアを縦断するアペニン山脈はまさにその結果形成されたもの。したがって、このあたりはより地震が起きやすい、と。・・・うーん、まさに日本列島の状況にソックリ!?
それにしては、みんな割とふだんは地震に対してノン気に見える。

本日の地震学者氏によると(何ぶん横耳のため、名前控えるの忘れました)、今日の地震は、実際のマグニチュードと震度の割に、建物や建造物の被害が大きすぎる。1つには、「歴史的中心」地区は、もともと石造りであり、耐震構造になっていないこともあるが、おそらくそこに階をつけ足したりと無理をしていたりして被害を広げている可能性があること。もう1つは、同地域は「地震多発地区」指定であるにも関わらず、新しい建物も耐震基準を満たしていない可能性が高いこと。特にコンクリートを規定以上に薄めて使っていたりするのではないか、と。
そしてもう1つは、正しい初期動作による身の安全の確立。被害に遭った多くの人が「揺れを感じて慌てて外に飛び出した」と証言しているのだが、それは皮肉にも間違い。どんなに大きな地震でも、揺れが数十秒続くことはないから、まずは家の角(大黒柱ですね)、または梁の下に身を寄せて揺れが収まるのを待て。または、テーブルかベッドの下に入ってもよい、と。
・・・確かに、日本人なら誰でも知っていることだろう。
日本と違うのは、この石造りのためだろうか、火事が大きな被害にならないこと。もっとも今日は時間が時間だったし、だいぶ暖かくなって暖房は不要になっているし、火を使っていた人はほとんどいなかっただろうと思うが。

細かい地震はそういえば日本より少ないかもしれないが(地震を体験したことがない、というイタリア人が多い)、それでも、私がイタリアに来てからでも、2002年、もう少し南のプーリア州、サン・ジュリアーノ モリーゼ州、サン・ジュリアーノ・ディ・プーリアという町で学校の屋根が落ちて、たくさんの児童が犠牲になる惨事もあった。もっともあのときも、工事の手抜きが結局問われたのだが・・・。
歴史的にも、1908年の(シチリア)メッシーナとレッジョ・カラブリアを襲った壊滅的な地震もよく知られているし、一方1997年にウンブリア州で起きた地震では、アッシジの聖フランチェスコ大聖堂のクーポラ(世界遺産)が崩壊し、日本でも大きく報道された。
北東イタリアでは、1976年のフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州を揺るがした大地震が、今だに何かのきっかけで話題になることがある。

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実は先日、偶然にも友人と、「アクイラ(Aquila)はなんで必ず定冠詞をつけてL’Aquila(ラクイラ)と書くんだろう?」という話をしたばかりだった。イタリア人は、地名としてはアクイラと呼んでいるのに、書くときにはなぜか必ずL’Aquilaと書く。普通のイタリアの地名には冠詞をつけないから、よく文法のひっかけ問題に出てくる。

写真を探していて、中世からルネサンス、バロックの建物が残る、美しい町だと知った。これまで行く機会がなかったのを残念に思う。
だが、まずは犠牲になった方々へのお悔やみと、被害に遭われた方々、家族や友人・知人を亡くした方々が、せめて一刻も早く日常へ復帰できるよう祈るばかりである。

(クーポラの写真は、ラクイラ中心部にある、聖マリア・スッフラージョ教会。
www.repubblica.it/2006/05/gallerie/cronaca/terremoto-arte/terremoto-arte.html によりわかりやすい写真があります。
写真、画像は、ansa.it , www.comune.laquila.it ほかサイトから借用しました。 )

6 apr 09
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by fumieve | 2009-04-07 06:39 | ほかのイタリア
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