ブログトップ

ヴェネツィア ときどき イタリア

fumiemve.exblog.jp

オランダの旅、回想編:アムステルダム国立美術館

a0091348_714964.jpg


Rijksmuseum Amsterdam
www.rijksmuseum.nl

はるか昔の学生時代、欧州で初めて足を踏み入れたのが、アムステルダムだった。
団体旅行はすでにそのころから苦手と自覚していたし、といって、バックパックで各地を旅する、そんな勇気も(興味も)なく、ただ、ヨーロッパに漠然と、だが、強い憧れのあった21歳の私は、アムステルダムに住む友人を訪ねていく、という同級生にいそいそとついていったのだった。

ついていったはずが、格安航空券の都合で私のほうが数日長く滞在することになり、結局、国立美術館には1人で行った覚えがある。美術のことなんてほとんど何にも知らなかったあの頃、ともかくガイドに従って、レンブラントの「夜警」を見ようと思って入ったはいいが、想像を絶する巨大な美術館、うす暗く迷路のような中、たくさんの風景画と、肖像画、そしてオランダで発達した静物画・・・食卓の上の銀器、狩の獲物や魚に牡蠣、皮をむきかけのレモンなどが並ぶ写真のようなそれが、これでもか、これでもか、と並ぶところを永遠と歩き、果たしてほんとうに「夜警」はあるのだろうか?と疑い始めたところでようやく、レンブラントの作品のある広い部屋に突然出たのだった。
たどり着いてみたら、最初から、ともかくこの作品(だけ)を見たい人のために、入口からあちこちに”Night Watching”と矢印が出ていて、ああ、そうか、夜警=Night Watchingなのか、と思ったのと、それこそ、その矢印に気付かなかった自分の勘の悪さにあきれた。

a0091348_7184167.jpg


実に20年ぶりのアムステルダム、ちょうど先日、ピーター・グリーナウエイの「カナの婚礼」を見て、2年前、ヴェネツィア映画祭で上映された、同監督の「レンブラントの夜警」を思い出し、今回はもうどうしても「夜警」を見て帰らなければ!と思っていた。
かつ、今度こそ迷わずに行けますように、・・・と。

a0091348_7172947.jpg


そんな意気込みの割に、下調べゼロで向かった国立博物館は、大掛かりな修復工事中だった。
といって休館になっているわけではなく、その建物の一部で、同館「傑作集」として、特に著名な作品、重要な作品を、きちんと順路をつけて見学者にわかりやすく展示。
レンブラントもフェルメールも、デフルト焼きも、絶対に見逃すことのないようになっていた。

a0091348_7192485.jpg


コンパクトにまとまって2-3時間で一通り見学できる楽ちんな展示は、研究者など一部のマニアックな見学者はともかく、気軽で慌ただしいふつうの旅行者にとっては、歓迎すべきことに違いない。ただ、天の邪鬼な私は、うす暗くちょっとカビ臭いような、重厚長大な古き良きヨーロッパの伝統をひきずっていた博物館が、ツルツル・ピカピカの明るくコンパクトでお仕着せなコースに変身してしまったことに、一抹の寂しさも覚えた。改装後には、ほかのたくさんの作品もまた見学できるようになるのだろうか・・・。
工事が終わって、新しく開館するときが楽しみ。

a0091348_7164779.jpg


14 settembre 2009
[PR]
by fumieve | 2009-09-15 07:12 | 異国の旅
<< オランダの旅、回想編:ヴァン・... ガルッピ、教会のためのソナタ >>