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ヴェネツィア ときどき イタリア

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ヴェネツィアを知る:アックア・アルタとは何か?

ヴェネツィア市が、アックア・アルタを冷静に紹介する映像を作った。

いかんせんイタリア語だが、わりとよくできているのと、そもそも意外とアックア・アルタの映像(実際、アックア・アルタ自体の映像はちょっとだが)を見る機会も少ないのでは、と思うので、参考までに紹介したい。




内容概要は以下の通り(全訳ではありません):

今や30,000人以上の登録者のあるsms(携帯メッセージ・サービス)。住民のみならず、ヴェネツィアに通勤・通学する物にとって不可欠なものとなっているアックア・アルタ通知サービスの利用は、無料。市内のサイレンやオンライン情報、電話サービスと同様、ヴェネツィア市潮位センター(Centro maree del Comune di Venezia)により、24時間カバーされている。このセンターは1979年、市民に荒天、とくにアックア・アルタに関して的確な情報を知らせることを目的に設立された。




潮位予報・警報センター所長、パオロ・カネストレッリさんによると、
アックア・アルタ(高潮)は、ヴェネツィアおよびそれ以外の海岸地区における現象で、これは、天文的条件および気象的条件が重なったときにおこる。
まず、低気圧による強風で水位が上がる。それがとくにシロッコ(sciroccoと呼ばれるアフリカからの南風)と一緒になり、アドリア海全体の水を押し上げるときに、「アックア・アルタ」という非常事態が発生する。
この現象を起こす原因は主にあと2つあって、1つは、ヴェネツィアの構造上、自然現象としての地盤沈下。もう1つは、地球温暖化による海面上昇。温暖化は地球全体の問題だが、ヴェネツィアのように海に直接面した町では、その影響を直接目の当たりにする。たとえば、1960年代初めには、平均水位は18-19cmほどだったが、現在は26-27cmになっている。

センターの予報は年を追うごとに、より正確に精密になっている。
それは、最新の設備やシステムのおかげだが、なかでも第一に重要なのは、モニター網。モニターはラグーナ内のみならず、アドリア海にまでわたる。なぜなら、アックア・アルタという現象はヴェネツィアで目にするが、それはヴェネツィアで発生するわけではない。アドリア海全体、ときにはイオニア海からも含め、水塊の押し上げによるものであるから。

(PC、グラフの画面)
これが、メインの予想モデル。
これは一種の統計的モデルだが、20以上のモデルを使ってそれを統合・編集し、最適化をはかっている。

(PC、表の画面)
これは、ラグーナ内のモニターの1つ。
モニターは、3つのラグーナの出入り口のほか、各島、ムラーノ、ブラーノ、ヴェネツィア、キオッジャ・・・等におかれている。

(天気予報画面)
これは気象サテライト。15分おきに予報が送られてきて、これは気象状態が海面に与える影響を見るために必要。

(ヴェネツィアの地図みたいな画面)
こちらが、新しいサイレン・システム。市内、本島+ジュデッカで計15カ所拠点があり、どこも影がなく音が届くようになっている。

アックア・アルタ「災害」は、しばしば誤ったマスメディア情報により増幅される。
水位何cmという時、当然のことながらヴェネツィア全体がもともと標準海面と同じ高さにあるわけではない。ヴェネツィアのシンボル、サン・マルコ広場がヴェネツィアの中でも1番低く(アックア・アルタ的にも)指標となる。80-85cmしかないため、その水位ですでに水がつくことになる。150cmのアックア・アルタとなれば、サン・マルコ広場は70-75cmの水に浸かることになるが、ヴェネツィアの中でも場所によっては(その高さで)水がつかないところもある。

最新設備の並ぶセンターだが、その片隅に「博物館」的なコーナーがある。
これらは、2004年にこちらに移されたもの。もともと、海浜病院の気象観測室にあったもので、病院閉鎖と同時に、その所有者であった市が機材、データごとこちらに委任することに決めたため。65年分以上あったデータはすべて記録、出版した。初期の天気予報を思わせる機材も、それぞれ再びその機能を果たせるよう修復した。

町の中に設置された電子パネルのほか、インターネットのサイトで常時予報が更新されている。携帯メッセージの登録もサイトから:
www.comune.venezia.it/maree

25 gennaio 2010
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by fumieve | 2010-01-26 08:11 | アックア・アルタ(高潮)
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