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ヴェネツィア ときどき イタリア

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2009年 10月 12日 ( 1 )

今井由佳さん「未来へ」、ミラノ郊外に常設展示

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Lidia Conca – premio d’Arte
“Futurismo a Novate: tessuti in movimento”
Opera – vincitrice el concorso “Verso il Domani” di Yuka IMAI

ちょうど1年前にも紹介したイタリア在住の彫刻家、今井由佳さんの作品が、今度はミラノ郊外ノヴァーテ市の公園に常設されることになり、今日、その除幕式が行われた。
ミラノ北駅(Cadorna)からローカル電車に乗って約10分。典型的なベッドタウンらしい小さな町。ご近所のおばちゃんやおじいちゃんが注目する中、「リディア・コンカ賞」を受賞した作品、”Verso il Domani(未来へ)”が晴れやかに姿を現した。

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緑の中から、空へ向けて羽ばたく鳥。
個人的にも大切な友人の1人で、ずっと応援し続けている由佳さんだが、これだけ具象的な彫刻作品を見たのは、私も初めて。
これまでは専門の「鉄」では特に、内側にエネルギーのたっぷりこもった、圧倒的な存在感を持つ、かつ、研ぎ澄まされた作品を作ってきた。それもそのはずで、2003年の渡伊以来、ちょうど1年前まで追っていたテーマは、「L’arma dell’anima(魂の武器、または精神の武器)」。人間の、心や精神の中にある「武器」を表現した「かたち」は、動物の角や、植物のトゲに似たものとなった。

今までと打って変ったような、シンプルだが優雅な、鳥。
縦・横・高さが、160x340x320cm、と、実はかなり大きい。実際、重量も何百キロもあるらしい。が、その重さを全く感じさせない、軽やかな作品だ。

挨拶の中で、今回の作品は、このノヴァーテの町が、1つ1つ階段を上るように発展してきたであろうこと、自由の象徴である町の旗が飛び立つ鳥となって、未来へと羽ばたく姿をイメージした、と説明した。そしてまた、大きく広げた翼の下に、市民たちが守られてゆくように、と。

この場所に、この作品はまさにピッタリで、それは確かに審査の中でも大きなポイントとなったことは間違いない。
だがそれ以上に私は、大空へと今にも飛びたたんとする鳥の姿は、これまでの硬い殻を破って羽ばたく、由佳さん本人であるような気がしてならなかった。

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ミラノ北駅から、マルペンサ空港行きの電車に乗ると、左手にちらりと空へ向けて羽ばたく鳥の姿が見えるはず。そういえば、この鳥も空港の方を向いているが、ひょっとして、ミラノからさらに外へ向けて飛び立とうとしているのだろうか?
由佳さんの今後の活躍を期待しているのは山々だが、友人としては、できれば本人はミラノにとどまってほしい、と勝手なことを思ったりしている。

青空に、少し雲がかかっていたのが残念?
・・・いえいえ、人生まだまだ、澄み切った青空を渡っていくばかりではないのですよ・・・ね!?


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11 ottobre 2009
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by fumieve | 2009-10-12 08:22 | 見る・観る