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ヴェネツィア ときどき イタリア

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カテゴリ:異国の旅( 98 )

プラハ~番外:おいしいもの編・3 肉三昧

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突然やってきた猛暑に、とてもまともなものを料理したり食べたりする気がしない。
が、プラハにいた4日間に、軽く2週間分くらいのお肉を食べたから、ここ数日、タンパク質がモッツァレッラばっかりだとしても、きっと全く問題ないだろう。

上の写真は、残念ながら試すことができなかった、巨大な串焼き。こういうの、大好きなんだけど・・・3泊4日では、食事できる回数が少なすぎる。

そういいつつ、3泊の間に2回も行ってしまったレストランがこちら:
U medvídků(ウ・メドヴィードクー)
http://www.umedvidku.cz/

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旧市街中心地から、細い道をちょこちょこっと入っていったところ。
満員御礼の市民会館レストランにあっさり振られた初日、やはり人に勧められたここに、地図をぐるぐる回しながらなんとかたどり着いた。
さりげない入口を入ると、中は意外な広さ。土曜日だったせいかやはり大混雑だったが、なんとかテーブルに。
メニューは、チェコ語のほか、英・仏・独・伊、だっただろうか・・・?わかる言語を駆使して、ともかくチェコ伝統料理というところから選ぶ。
まずは、私が野菜スープと、友人がニンニク・スープ。パンは酸味のある黒パンで、私は好きだが、これは好き嫌いがあるだろう。

メインは、私は豚の首の肉のロースト。
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付け合わせは、写真手前がドイツ料理でも有名なザワークラウト、奥の左側は、じゃがいもを練って丸めて、スライスしたもの、イタリア料理のニョッキの巨大版という感じ。奥左側の薄い色は、クネドリーキ(Knedlíky)、チェコの典型的な付け合わせらしい。これは小麦粉の蒸しパンみたいなもので、北京料理で出てくるパンに似ている。つまり、肉まんの「皮」の部分。
メインのお肉自体の量もハンパではないが、付け合わせが見ての通り、ともかくお腹がふくらむものばかり。

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友人の食べたのは、お肉はやはり豚だったと思うが、付け合わせ手前はたぶんビーツ(ロシアのボルシチに使う赤かぶ)、右奥はもちろんフライドポテト、そして左は・・・なんと、ニンンク1房!!!を半分に割って、焼いた(たぶん)もの。・・・うーん、強烈。だけどいかにも滋養強壮によさそうな1品。

もう1回、最後の晩にも結局ここに来てしまった。
友人のスープ、確か前回と同じものを頼んだはずなのに、この前と違って、ソバ屋?みたいな状態で出てきた。
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スープ皿の上に乗っかった小皿に、トッピングがどっさり。おもしろいし、最初から全部中に入っているより断然おいしそう!

本日のメインは、グラーシュにはまった友人は、再びグラーシュ。
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私は迷った末に、そうそう、まだ食べてなかった、トンカツ。イタリアでは、有名なミラノのcotoletta(カツ)は薄くたたいてのばした牛肉だし、よくあるカツサンド(もちろんパニーノだが)はチキン・カツがほとんどで、トンカツはあんまりお目にかからない。日本のトンカツに比べるとずっと薄めのお肉だが、さくさくして、肉自体もやわらかく、おいしい!

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これに、キャベツの千切りがついて、全体にたらりとソースがかかっていれば完全に日本だが、ここはプラハ。付け合わせはやっぱりジャガイモ。なつかしい味のポテト・サラダだった。そういえば、イタリアではこういうポテト・サラダのことをロシアン・サラダ(insalata russa)と呼ぶが、なぜだろう?

大きく膨らんで大満足なお腹をかかえて、プラハ最後の夜は過ぎていくのだった。
次回は屋台の巨大串焼きをどうしても食べなくては・・・。

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(しかしプラハねた、まだもう少し続きます)

25 giugno 2008
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by fumieve | 2008-06-26 07:50 | 異国の旅

プラハ~番外:おいしいもの編・2

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Plzeňská restaurance v Obecním domě

行く前に、複数の達人からお勧めを受けたレストランがあった。
旧市街中心部にある市民会館(Obecním domě)、の地下、その名もプラハ・レストラン。(1階にはフレンチ・レストランもあるので要注意)

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到着日の夜、まっすぐ向かったところ土曜日の夜だったせいか、かなり広いホールが超満席。翌日あらためて出直したところ、日曜日のためか、あるいはその日、サッカー・ユーロカップの、チェコ対トルコ戦があったためか、幸運なことにガラガラ。早く仕事を切り上げて、試合中継を見たいに違いない、厨房やウエイターの皆さん、ごめんなさいね・・・。





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建物の外観も、先日紹介したスメタナ・ホールも、独特のアール・ヌーボー形式の装飾が美しいが、このレストランも同様。特に、ステンドグラスはヌーボーのオハコだが、ここは壁にタイルで描かれた絵も印象的。
が、テーブルやいすが素朴な木製なのと、なにしろ広々とした空間なので、前日のように大盛況のときには、まるでビアホールのような雰囲気になる。


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嬉しいのは写真つきの巨大メニューは8カ国語で、なんと日本語あり!旅先で日本語の書いてあるメニューに出会うと、いかにも観光チックではあるが、このくらい言語がわからないと、日本語はやはりありがたい。





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友人はニンニクのスープに、メインはグラーシュを。私はグラーシュ・スープに、スペアリブのローストを頼んだ。野菜やパスタなどの入った具だくさんのスープは、どうやらチェコ料理の基本らしく、どこへ行ってもある上にわりと安い。そしてもちろん、おいしい!
それぞれのスープに満足し、次に私のところに運ばれてきたのは・・・巨大なお皿。横長の楕円形のお皿で、横幅が軽く30cm以上あったのではないだろうか・・・。いかにも肋骨!な肉の塊が、1,2,3,…4つ?・・・いや6つ???・・・メニューの写真より、実際に運ばれてくるものの方が断然量が多いって、初めての経験かもしれない。

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タレとして、マスタードと、ちょっと甘辛いソース。つけあわせは、やはり巨大なジャガイモ1個分のオーブン焼きに、サワークリームだろうか、思いっきりニンニクをきかせたものがどろり。・・・これ、日本だときっと、4人家族用と言われても驚かないかも。
でもやっぱり、肉はやわらかくてジューシーでおいしい。1日中歩き回った疲れた体に、エネルギーが急速に満ち足りていくよう。
完食!・・・はさすがの私にも残念ながら無理だった・・・。スープを食べずに、最初からこれだけならいけただろうか?
友人のグラーッシュも、こってりと味が濃厚でこちらも美味。これはうっかりすると、パンを食べすぎるだろうな・・・。
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数日前からすっかり猛暑のヴェネツィア。
思っていたより涼しくて、あたたかくこっくりしたものがおいしかったプラハが、すでに遠い過去になりつつある・・・。

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23 giugno 2008
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by fumieve | 2008-06-24 05:42 | 異国の旅

Trdlo、プラハ~番外:おいしいもの編

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旅の楽しみの重要な部分を占めるもの、それは「おいしいもの」。
期待以上においしかったもの、食べたかったのに食べられなかったもの・・・といろいろだが、今回の旅でなんといっても一番の発見&満足は、この発音できないお菓子、Trdlo。
観光地や、町中に屋台があって、traditionalと書いてあるのだが、日本のガイドにもイタリア語のガイドにも載っていなかったから、もしかしたら、もともとはプラハのものではないのかもしれない。友人は「ブタペストでも似たようなものを食べた」と言っていた。

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まず生地を手でひも状に長くのばし、









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それを木製のロールのまわりにくるくる巻きつける。








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巻き終わったところで、ロールを数回、くるっくるっと回してならす。








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砂糖の入った箱の上で同じように転がし、軽く砂糖がついた状態のものをオーブンヘ。








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待ち時間、5分から10分くらいだろうか・・・。








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こんがりと焼けたものを、今度は砂糖にアーモンドが混じった箱の上で転がす。








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巨大なねじ回しのような器具で半分に割りながらロールからはずして、できあがり。

半分に割ったものが1個で、50コロナ(約2.5ユーロ)。・・・ここは2ユーロ、とも書いてあったから、ユーロで払ったほうが安かったと今気づいた。



要するに砂糖をまぶした焼きたてパン、なのだが、これがおいしくてかなり好みな味。いくらでも食べられそうで危険・・・

最終日、1個食べた後で、帰りの電車の中で食べる分を買って帰ろうかと迷いつつ、そんな「伝統的」なものなら駅にもあるかもしれない・・・と思ったら無かった(涙)。後悔先に立たず・・・。

22 giugno 2008
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by fumieve | 2008-06-23 06:54 | 異国の旅

話せば(とてつもなく)長い旅

朝9時過ぎ。ヴェネツィアは雨上がりで、やっぱり梅雨のような、蒸し暑くなりそうな、変な気候だった。・・・ああ・・・現実に戻ってきてしまった。

プラハからの帰路は、思えば最初っから出鼻をくじかれた。
プラハに本社をおく格安航空会社SkyEuropeで、トレヴィーゾ・プラハ間の直行便を予約したのが1カ月くらい前。それが旅に出る10日くらい前、ふっと1通のメールが来て、「あなたの予約はキャンセルになりました」。
予約をしたその日からじゃんじゃん宣伝のメールが来ていたから、これもあやうく捨てるところ。読んでみてよかった・・・が、「変更または払い戻しの問い合わせは以下の番号へ」として、チェコの電話番号が。・・・国際電話?・・・それも、な、何語で電話せよ、と・・・。よく読むと現地の連絡先でもよいというのでサイトで確認すると、イタリアの番号はちゃっかり有料電話。かけてみると案の定、「現在オペレーターがふさがっております」というテープが延々と流れるという仕組み。何度かけてもらちがあかないので、恐る恐るチェコの番号にかけてみたのだが、うっかり最初の言語の選択で「イタリア語」を選んでしまったら、もとのもくあみ。(まぬけ・・・)
気を取り直して、翌朝電話してみたら、幸い何度かでつながって、行きの便は予定通りあるというのでそのまま残し、帰りの便は16日(月)か20日(金)といわれ、とりあえず16日の便に変更。
だけど、せっかく行くのに、土曜午後着・月曜朝発では、ほとんど時間がない。
そうだ、アリタリアのマイレージでプラハ・ヴェネツィア便がとれないか?と思い、急遽、自宅に協力要請。こちらも大混雑していて2時間かかってようやくとれたという便が、17日(火)のプラハ・ミラノ便。それもミラノ着が遅いために、ヴェネツィア乗継がなく、かつ、電車でもその日にヴェネツィアに帰って来られない。マイレージは往復しかとれないという謎の規則のために、なんだか無駄なミラノ・プラハ便なるものも予約せねばならず、かつ、燃料費はマイレージでカバーされない、という。うーーーむ・・・格安のつもりが、なぜかどんどん費用がかさんでしまう・・・。
そうだ、プラハ~ヴェネツィアなら、バスや電車もあるかもしれない、と思って調べたら夜行電車が1日に1本あり。幸い17時発ならそんなに遅くないし、その日1日たっぷり楽しめる。というわけでそれに乗ることにした。

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そして昨日の夕方。知らない駅なので早めに・・・と思って駅に着くと、早すぎてまだ掲示板に該当列車が表示されていない。・・・ま、そのうち出るだろう・・・と思って、車内で食べるパンやお菓子を買いこんだりしていたのだが、「17:11発ヴェネツィア行き夜行」が一向に出ない。その時間より後の列車も表示され始めたのにはさすがに焦り、切符売り場で尋ねると、「発車30分前にならないとホームは表示されないんですよ」(理論的!5分前になっても表示されないミラノ、フィレンツェ、ナポリの駅は見習ってほしい)「いずれにしても、ザルツブルグ行きと出るので、それを見てください」。
ザルツブルグ?そういえば通過することにはなっていたけど。あーそう言われれば、掲示板にのっている。ただし、Rのマークはなんとなくregionale(地域内鈍行)のような気がするが・・・。

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7番線、と表示されたのでホームに向かう。クシェット(簡易寝台)=指定の券だし、「この列車で間違いないですね?」と確認のため車掌に見せたところ、なんだかよくわからないが、途中でバスに乗って、もう一度電車に乗り換える、と言っているような。彼はI cannot speak Englishという英語しか話せない。「ドイツ語はわかりますか?」と聞かれたことだけはわかったが、残念ながらNO。こちらは一応「イタリア語なら・・・」と言ってみるが、返答は苦笑い。
何人か同じ説明を受けている人がいたので、不安ながらそれに乗り込む。とりあえずは、好きなところに座っていればいい、らしい。

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コンパートメントだったが、発車するころには満席。これ、時間から言っても完全に中距離通勤電車?・・・プラハから出て30分もしないうちに、回りは完全に森林風景になる。落葉松が立ち並んで、日本で言うと、八ヶ岳とか長野県あたりの感じ。プラハは、町の中にいてもちょっと山の空気というか、緑の匂いを感じたが、実際にすぐ周辺を森林に囲まれているんだ・・・と納得する。
Čerčany, Benešov u Prahy, Olbramovice, Tabor, Sobeslav, Veseli Nad Luznici. 途中駅、ほぼ定刻通り、遅れても最大3分の誤差で到着している。そしてCeske Budejoviceに20:04全く定刻で到着した。ここがともかく、この電車は終点らしい。
訳のわかっている人、いない人、ぞろぞろと降りて駅を出ると、「XX行きバス乗り場、左方向400m」の張り紙が、チェコ語とイタリア語で。途中、同じ張り紙が「200m」「50m」・・・。

国際寝台列車に乗るはずだったのだから、大きなスーツケースの人たちやバックパッカーもいる、てっきりリムジンバスかと想像していたが、そこに止まっているのは普通の市営バス。それも5台くらいいる。行き先を何度も確認して乗り込む。
不思議なことに、1人1人の切符を確認するわけでもない。確かに怪しい人の入り込む余地もなさそうな雰囲気ではあるが、なんともおっとり・のんびりしている感じがする。

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そうして、夕日の沈みつつあるチェコの田園風景の間を40分ほど走って、着いた小さな駅Rybník。ここでも、2-3両ずつの電車が2つ止まっていて、いちいち切符を見せたり、ヴェネツィア?とか聞きながら乗り込む。指定のクシェットが今度こそちゃんとあって、ほっ。

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以前6人用のクシェットはかなり苦しかったので、4人用にしてみたのだが、中も新しいし、思っていたより快適。同席は、チェコ人の父子だった。彼らはほかのクシェットに家族がいたらしく、少しそちらでしゃべっていたが、すぐに帰ってきて就寝態勢に入ったので助かった。
そうそう、発車前に車掌(?)がやってきて、注意事項を述べ、切符を取り上げ、ミネラルウォーターを1人1本ずつ配っていった。

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途中、Linzにやはり定刻で到着していたのはチェックしたのだが、あとは何度か駅に止まったのに気づいたがどこにいるのか確認できないままほぼ熟睡。ドアを猛烈にたたく音で目が覚めた。「次の停車はウディネ!!!」
そう、実はこの電車は(もともと)プラハからヴェネツィア行きだったのだが、ウディネからヴェネツィアまで大回りをするために、ウディネで乗り換えた方が早い上に安い。そこで私はわざわざウディネで降りることにしていたのだった。6月とは思えない雨の森林地帯を通り抜け、ウディネ駅5:57、定刻到着。

そこで6:28発の普通電車に乗り、8:17にヴェネツィア到着・・・の予定だったが、乗ってから45分遅れて、なんと到着直前に、うんと遠回りをしてきたはずの、さっき降りた夜行電車にも抜かされるというオチつき。
・・・というわけで、帰国早々現実社会に引きずり戻された。

(プラハについては、まだまだ書き足りないので続報します)

18 giugno 2008
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by fumieve | 2008-06-19 07:29 | 異国の旅

プラハ~イタリア・ルネッサンスからボヘミア・バロックへ

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お城のふもと、マラー・ストラナ地区(Malá Strana)にある聖ミクラーシュ教会(Kostel sv. Mikuláše, Chiesa di S. Nicola)。

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一歩中へ入ると、多色の大理石が波打ち、ドラマチックな彫刻が躍る。天井のフレスコ画が天へといざなう、その豪華さ、壮麗さに圧倒されると同時に、典型的なバロック教会は思わずここがイタリアかと思ってしまう。

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後ろを振り返って見上げたところには、オルガンが燦然と輝く。天使の彫刻とフレスコ画が一体化したこのオルガンは、かつてモーツァルトも弾いたことがあるという。
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ヨーロッパの町には、歴史上の人物や、有名人などのゆかりの場所がゴロゴロしている。が、「モーツァルト」の名前はなぜだか特別だ。それだけでも十分美しいオルガンだが、モーツァルトと言われるだけで、そこからバラの花びらや無数の星とともに、きらきらと音楽が流れてくるような気がする。もっともモーツァルトは旅人だったから、きっと各地にそんな魔法を振りまいたのだろうけど。
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ずっと「憧れの地」だった割に、チェコの歴史についてはほとんどよく知らなかった。宗教についても同じで、いわゆるルターの宗教改革よりも前に、ヤン・フスという人物がローマ教会(カトリック)を批判し改革を求めたが、異端の罪で火刑にあった・・・というのは、そう言われてみれば聞いたことがあるような。・・・だが、結局そのあとはハプスブルグ家の支配下にはいることもあり、プラハはカトリックの地であり続けたのは、恥ずかしながら今さらなるほど。だから東欧といっても、東方正教会でもない。

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今日は再び、城へ向かう。先日、登るのに通った石畳の小道と違い、こちらは両側にお土産もの屋が立ち並ぶいかにも観光地らしい道、が、急坂なのは一緒。

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坂の上、ダイヤモンド彫りのだまし絵の壁が不思議な建物(Schewarzenberském Paláci)、国立美術館の表示につられて入ると、そこは、ボヘミア・バロック部門(Baroko v Čechách)だった。ガイドと少し違うのは、この3月28日からこちらにオープンしたばかりのため。

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一応、美術史で卒業したとはいえ、もともとバロック美術にあまり興味がない上に、大学では全く学ぶ機会がなかった。加えてボヘミアのバロックと言われても・・・見事に全く知らない画家ばかり。
解説は幸い、すべてチェコ語と英語併記。音声ガイドも借りたのでそれをイタリア語にして少々お勉強。
ボヘミアを代表する画家の1人らしいSkréta(シュクレータ)が、ヴェネツィア、ミラノ・・・とイタリア各地を回ったのをはじめ、プロテスタントの家庭に生まれたために亡命し、イタリアで修業し、カトリックに改宗してプラハに戻った、という画家が何人もいた。プラハはそれだけプロテスタントへの迫害が厳しかったのだろう。ヴェネツィアは異教徒に寛大だったのは知られているが、イタリアはそれ以外の町でも画家などは受け入れられたのだろうか。

広場をはさんで斜め前の白い建物は大司教館。

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その左端に、国立美術館の本館(Šternberský Palác)への入口がある。中庭を持つ、ロの字型の3階建ての建物の一部に、15世紀から19世紀のヨーロッパの絵画を展示している。

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イタリアの作品で最も有名なのは、ブロンヅィーノの「トレドのエレオノーラの肖像」だろうか。

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彼の作品の、特に衣装の描写の細かさはいつみても驚異的だが、これも写真で見るのと違い直に見ると、肩の部分のレースに編みこまれた真珠が、ピンク・パールではなくてゴールド・パールらしい・・・などと感心する。
ここで最も見たかったのは、デューラーの「ロザリオの祭り」。彼をはじめ、ドイツ派の作品はあまり好きではないのだが、これは聖母の表情も甘く美しく、全体の色の調和もいい。展示も特別に、小さな部屋の奥に専用の壁にかかっていて、その心配りにも納得。

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ちなみにこの美術館、ボヘミア館のほうもそうだが、もともとルネサンス期の建物で、天井にはところどころ当時のフレスコ画が残る。それも1つ1つ見ていってはキリがないのだが、それをうまく使った展示もいい。

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・・・まだまだ見たいもの、行きたいところはいっぱいあるのに、そろそろ時間切れになってしまった・・・。ああ・・・名残惜しきプラハよ・・・(涙)

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国立美術館については、公式サイト参照:
www.ngprague.cz

17 giugno 2008
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by fumieve | 2008-06-18 19:38 | 異国の旅

プラハといえば・・・

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カレル橋(Karlův most)。

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朝からパラついていた雨が上がって、さあっと陽がさしたのは、日ごろの行いがいいため!?

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旧市街側(東岸)から、塔の下をくぐって橋へ。紋章を組み合わせたような、上部のフレスコ画がなにげにきれい。

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1357年、カレル4世の命によって作られたという石畳の橋、今は歩行者天国になっている。欄干に並ぶバロック彫刻の聖人たちに見下ろされるようにして、両側に、絵やちょっとした工芸品などのおみやげを売るスタンドが並ぶ。

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もちろん欠かせないのは音楽隊。

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川の流れに沿って、あるいは、両岸を結ぶ、大小さまざまな船たち。遊覧船もたくさんあるらしい。
左側には中の島が。

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それから、天文時計(Orloj)。

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15世紀初めに作られ、今も動いているこの時計、上は時間と星座を、下はカレンダーを表しているらしい。毎時、ガイコツが鐘を鳴らした後、上の小さな窓から12使徒が出てくるらしいのだが、真正面にいなかったせいか、ちょろっとしか見えなかった。それでもやっぱり、時計の文字盤を眺めているだけでも美しい。

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旧市街(Staré Město)~ユダヤ人街(Josefov)。

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アールヌーボーの優美な建物に、路面には高級ブランド店、あるいは、おしゃれなレストランやカフェ。

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ユダヤ人街(旧ゲットー)というと、かつて1つの民族がその血と宗教のためにキリスト教徒たちから隔離され一か所に閉じ込められた、そんな悲しく暗い思いがつきまとう。もちろんその事実は否定できるものではないし、長い歴史の中でおそらく町並みもずいぶんと変わっているのだろうと思うが、このプラハの町では、どこからどこまでがいわゆる「(キリスト教徒の)旧市街」で、どこが「ユダヤ人街」なのか、今では区別がつかない。しいていえば、多くのシナゴーグが点在するため、それを目当てに地図やガイドを片手にうろうろする観光客がたくさんいるために、このあたりはユダヤ人街らしい、とわかるくらい。

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1つだけ、旧新シナゴーグ(Staronová Synagoga)を見学した。
ここでの見どころはほかに、ユダヤ人墓地や、スペイン・シナゴーグらしいのだが、ちょうど冷たい雨がぱらつき始めたのと、どこもそれぞれ入場料を取ることで少し気がなえてしまい、それだけでこの地をあとにしてしまった。神聖な地を、無知な他人が土足で見学させてもらうのだから、多少のお布施がわりは当然と思うが、小さなシナゴーグ1つで、200コロナ(ざっくり言って10ユーロ=1600円)はちょっと高いのでは・・・?


もう1つ、忘れてはならないのが、外も中もアールヌーボ様式で整えられた市民会館(Obecní Dům)。

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ここは地下のレストランも人から勧められて、実は昨日食事をしたのだが、それはまた別に紹介するとして、今日はこの中の、スメタナ・ホール(Smetanová síň)のコンサートに行った。

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プラハでは、教会やシナゴーグをはじめ、いろいろな歴史的建物あらゆるところで毎晩のように室内楽などのコンサートをやっているらしく、町を歩いているといろいろなところでパンフレットを配る人に出会う。これはヴェネツィアでもあるのだが、それよりも数が多いくらい。最初は、これ面白いかもね?・・・なんて言っていたが、あまりの数の多さにかえって興味を失いつつあったのだが、ここの客引きに引っかかってみたのは、演目が「魔笛」(モーツァルト)と「椿姫」(ヴェルディ)だったため。もちろん全幕オペラではないのだが、ガラ・コンサートというのでもなく、それぞれ、前奏曲や有名なアリアなどをうまくアレンジしてつないだ、オリジナルの演奏だった。小編成のオーケストラに、ソプラノ、テノール、バリトン1人ずつ、それにバレエ・ダンサーがところどころ出てきて、曲に合わせて踊りを披露するという趣向。14日(土)に、残念ながら見そびれてしまった「魔笛」だが、ここで少し、さわりだけでも取り戻した。
町の、他のコンサートはたいてい490コロナ、これは安いほうの席の前売り券で800コロナ(カード支払いで840コロナ)、とかなり高めだが、このホール自体にいつも入れるわけではないし、仕方がないのだろう。たまには思いっきり観光客になるのもいい。

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16 giugno 2008
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by fumieve | 2008-06-17 08:13 | 異国の旅

伝説の地~プラハ城(Pražský hrad)

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プラハの町の中心、旧市街側から見て、モルダウ川の向こうの小高い丘の上に立ち並ぶプラハ城地区。

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ふもとまでトラムで行って、標識に従って登り始める。かなり急な坂道だが、比較的最近整備されたのだろうか、まだ石畳が新しくきれいな上、驚くのはチリひとつ落ちていないこと。
今日、ミュージアム・ショップで購入してきた絵本によると、9世紀に王侯ボジボイがこの地区に要塞を建てたのがプラハの町の起源とされるらしい。現在は、「城」といっても1つの建物ではなく、旧王宮や聖堂など、いくつかの建物がこの丘の上に建っている。
美術館などの間を通り抜けて、最初にたどりついた広場、正面に聳えるゴシック建築は聖ヴィート大聖堂。

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一方、手前にあるピンク色の壁の小さな教会が聖イジー教会(Bazilika sv.Jiří)。聖イジーとは聞いたことない聖人・・・と思ったら、なんのことはないイタリア語では聖ジョルジョ。騎馬姿で竜を退治するおなじみの姿が、あちこちに描かれている。
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915年から921年の間に建設されたこの教会は、プラハで最もよく保存されたロマネスク教会という。単廊式の美しい内部には、正面アブシデ半円蓋などに一部フレスコ画が残る。










2つの教会を脇から結ぶように建っているのが旧王宮(Starý Královský palác)。11世紀から数世紀にわたり、ボヘミア候の住居となっていた。こちらの見どころはなんといっても、ヴラデイスラフ・ホール(Vladislavský Sál)、15世紀建設当時、ヨーロッパ最大のホールだったそう。現在は、大統領選挙に使われている。
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そのテラスからの眺めもさすが。
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そしていよいよ、聖ヴィート大聖堂(Katedrála sv. Víta)へ。

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現在のゴシック建築の聖堂が建てられたのは1344年から。途中、修正や火事にも見舞われ、完成したのは1929年。王宮に面した扉は黄金の門と呼ばれ、14世紀ヴェネツィアの職人によるモザイク画、「最後の晩餐」が残る。








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正面から、聖堂に入ったとたんに、思わず息をのむ。大きな大きな大聖堂なのに、入るのに先ほどまで行列していたのもわかる気がする。両側、正面、そしてバラ窓と、全方向にひろがるステンドグラスの見事さ、誰もが見上げて、立ち止まってしまう。

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チェコの伝統を誇るガラス工芸、ただでさえ、と言っていいのかどうか、ともかくどれもが、それだけで美しいのだが、正面に向かって左側、手前から3つめはチェコ出身の画家ミュシャ(チェコ名ではAlfons Maria Mucha、アルフォンス・マリア・ムハ)の作品。色とガラスという素材を知りつくしたほかのガラス工芸家たちの間に入って、デザインをもまた知りつくした彼のステンドグラスは、エレガントさも加わってやはりひときわ美しいように思える。

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あまりのステンドグラスに、ただただ溜息をつき、放心状態になって外へ出る。もともとは城の従者のために建てられ、やがて錬金術者たちを住まわせたという路地、黄金小路(Zlatá ulička)へ。ほんとに小人の住まいのような小さな小屋が、今はすべてお土産もの屋になっているのに、入場料を取るのはちょっと不思議だが・・・。

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ちなみにここまで、教会2つ、王宮と小路、共通券で350クローネ(かなりざっとみて約17.5ユーロ)。券にはさらに、「プラハ城の物語」館、聖イジー修道院(国立美術館)、王宮美術館、火薬塔も含まれていたのだが、時間と体力の限界でとても全部は回れなかった。
まあまた時間があったら戻ってくることにしよう・・・。

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15 giugno 2008
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by fumieve | 2008-06-16 08:08 | 異国の旅

プラハの夜~PRAŽSKÁ MUZEJNÍ NOC

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お昼過ぎの飛行機に乗ってプラハへ。ホテルにチェックインしたあと、散歩しながら、午後の便で到着する友人を待つ。できればこの晩はオペラが見たいね、と言っていたのだが、時間がギリギリで間に合わず、あきらめて、ならばおいしいものを食べに、いざ行かん!

友人の友人お勧めのレストランでプラハ料理をさっそく堪能した後、ぶらぶら歩いていたら何やら人だかりが。ツーリスト・インフォメーションらしき小さなオフィス、その隣のギャラリーらしきところに続々と人が入っていく。・・・何???
つられて入っていくと、親切なお兄さんが振り返って英語で「今日は無料なんだよ。」???

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ここはどうやら、České museum výtvarný umění (Czech Museum of Fine Arts、チェコ・ファイン・アート美術館)。ガラスを使った現代アート作品に多くの人が見入っていたほか、中の一角ではどこかの民俗音楽を演奏中。めずらしい楽器に引き寄せられ、作品の間に座りこんで耳を傾ける聴衆たちも。





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そうして、関係者たちが、今日の日付と、PRAŽSKÁ MUZEJNÍ NOCと書いたお揃いのTシャツを着ていることに気がついた。なるほど、どうやら今晩は、プラハ・ミュージアム・ナイトとでもいうべき夜らしい。イタリアでもここ数年、夏の間の週末の一晩、Notte Bianca(ノッテ・ビアンカ、白夜)といって美術館や観光地が一晩中、あるいは夜中まで開けたり、無料で公開したり、というイベントが盛んだが、それのプラハ版なのだろう。全然知らずにたまたま今日着いたのだが、これはラッキーかも。

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それなら、と、滞在中に見学に行きたいと思っていた装飾美術館(Uměleckoprůmyslové museum v Praze, Museum of Decorative Arts in Prague)へ向かう。
大きな博物館(だと思う)なのだが、さすがにたくさんの人。残念ながら、一晩中ではなくてどこも午前1時までだったのと、入って、ガラスや衣装などちょっとみたら急にどっと疲れが出てほんの一部だけ見てあとは断念してしまった。外へ出てくると、中庭で今度はジャズの演奏隊。

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思っていたよりも涼しいが、それでも暑くも寒くもないこんな週末の夕べを楽しめるイベントはいい。このイベント、特に感心したのは、この「ミュージアム・ナイト」のために、専用バスがいくつも出ていたこと。夜の無料オープンに参加している25の美術館と主要地下鉄駅などを結ぶ特別バスがなんと1番から8番まで8種類。見ていると結構頻繁に来る上に、装飾美術館のところはちょうど大きな広場に面していたためか、そのバスのための仮設のインフォメーションまであり、どこへ行きたい人、帰りたい人にアドバイスをしている。

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すでにここへくるまでに、バスや地下鉄のわかりやすさ、使い勝手のよさに正直のところびっくりしていただけに、さすが!と感心。せっかくの無料公開だって、帰りの心配があるのでは楽しみは半減、混乱は倍増する。このオーガナイズのよさ、どこかの国とはずいぶん違う・・・???
憧れの地、プラハの旅は、こうして期待以上にいい気分で始まった。

14 giugno 2008
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by fumieve | 2008-06-15 09:34 | 異国の旅