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ヴェネツィア ときどき イタリア

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カテゴリ:ムラーノのガラス( 10 )

ムラーノのクリスマス・マーケット

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メルカティーノ・ディ・ナターレ(mercatino di Natale)というと普通は、クリスマス前の期間に、クリスマス・グッズや各種食料品などを売る市のこと。だが、ガラス工房がひしめきあうムラーノ島ではずばり、いくつかの工房で「メルカティーノ・ディ・ナターレ」と名付けてクリスマス前の特別セールを行なっている。
あくまでもそれぞれ工房独自のイベントで、どこかの広場に集まってやっているわけではなくて、工房内の一部でやっているだけで、期間や時間もばらばら。比較的大々的に宣伝しているところ、そうでないところもあり、全体像がつかみづらいのだが、教えてもらった情報などをつてに、数件回ってみた。

続く:まずは・・・
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by fumieve | 2012-12-13 02:04 | ムラーノのガラス

「ガラスのミニチュア、作家のボンボン入れ」展

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Miniature di vetro. La bomboniera d'artista
Palazzo Loredan (Istituto Veneto diScienze, Lettere ed Arti)
24 mar- 10 giu 2012

6月10日(日)まで!

結婚式のときに、お祝いのお返しに新郎新婦が配る、コンフェッティ(confetti)。アーモンドをお砂糖でコーティングしたお菓子で、イタリアではすでに14世紀には存在したらしく、以前紹介したモンツァの大聖堂のフレスコ画などにその様子が描かれている。
アーモンドだけでなく、松の実やマジパンなど、中身もいろいろだったほか、結婚式だけでなく、お祝いの機会など、食後に配られたものだったそう。
お砂糖が貴重だった当時、どれだけ高価なお食後だったか想像に難くない。

歴史の長い「コンフェッティ」だが、これはずっと長い間、結婚式に招待されたお客たちが、新郎新婦にプレゼントしたものだったらしい。
今のように、新郎新婦から招待客に配る、つまり引き出物の一種となったのは、1896年、ナポリ王で将来のイタリア王、サヴォイア家のヴィットリオ・エマヌエーレと、モンテネグロ出身のエレナの結婚式のときから、と言われている。新郎の母、マルゲリータ女王は、小さな銀の箱を作らせ、招待客全員に配ったのがその始まり。

なので、18世紀にフランスで、このコンフェッティを入れる小さな容器として、「ボンボン入れ(bomboniere)」という言葉ができたときにもまだ、コンフェッティは花嫁がお祝いに贈られるものだった。

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by fumieve | 2012-06-09 09:59 | ムラーノのガラス

「ガラスの旅 ヴェネツィア芸術の千年」展

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ヴェネツィア、コッレール美術館
4月25日まで

L’avventura del vetro. Un millenio d’arte veneziana
Museo Correr, Venezia
Dal 11 dic 2010 al 25 aprile 2011
www.museiciviciveneziani.it

982年、10世紀後半にヴェネツィアの文書の中で、初めて「ガラス工」が登場する。彼の名はドメニコ。その古文書は、サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会の寄進帳。
以後、徐々に同業者の数が増えていく。
1291年、議会はガラス工房をヴェネツィア本島から一切締め出すことを決定。
これは、こう見えても中は木材を使った建築の多いヴェネツィア、水に囲まれているようでいて、実はしばしば火事の被害に悩まされていたヴェネツィアの(まるで江戸みたいな)、いってみれば防災対策だった。
そうして、本島からすぐ目の届く範囲の、それでいて完全に離島であるムラーノ島にガラス工房を集中させた。
それは防火対策だけではなく、もはやヴェネツィア共和国にとって重要な産業の1つとなっていたガラス工芸の技術と、とくにその職人をよそに逃さないための一種の隔離・監視システムでもあった。外国、とくにフランスなどからの引き抜きは後を絶たず、お金に目がくらんで一度はムラーノから逃亡しても、1週間だかのうちに改心して戻ってくれば、許されて元の職につけたとか。ガラス工という職人が、それだけ重宝されていたことの表れだろう。

続く:国も法律も・・・
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by fumieve | 2011-03-15 08:52 | ムラーノのガラス

「不可能」は、ない。

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モノが売れないと嘆くのではなく、では、その中で売るためにはどうするか。
1つはズバリ、価格を下げること。それも、質を落とさずに、工夫で原価を下げる。
もう1つは、思わず買いたくなるような、新しい製品を作ること。それも実は、オーダーの少ない、暇なときこそ、新しいアイディアを練るのには最適・・・。

続く:ここ1カ月・・・
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by fumieve | 2011-03-11 16:53 | ムラーノのガラス

これは何でしょう?

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いちご?・・・それにしてはまんまるだし・・・

何か、新手のお菓子???

・・・いえいえ・・・

続く:答えは・・・
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by fumieve | 2010-12-16 09:36 | ムラーノのガラス

ガラスのクリスマス、ムラーノ島

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1月6日まで
Natale di Vetro, Murano
http://www.comune.venezia.it/flex/cm/pages/ServeBLOB.php/L/IT/IDPagina/22501

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うっすらとかかっていた霧が消えて、久しぶりのさわやかな青空となった。空気がピリっと冷たい、それでいて波の穏やかなこんな冬の日のヴェネツィアは格別で、誰がどこをどう撮っても、嘘みたいな写真が撮れる。

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聖母マリア御宿りの祭日、人の多いヴェネツィアを避けて、ムラーノへ行くことにした。
水上バスに乗るために、ヴェネツィアの北岸、フォンダメンテ・ノーヴェ(F.te Nove)まで来て、思わず息を飲む。空港やムラーノ島の向こうに、真っ白に雪をかぶった山々が見えている。
この11-12月で、すでに昨冬全部に相当する雪が降ったらしい、ドロミテ地方。この3連休はスキー客でどこも満員御礼とか。ここから見えるのはそのほんの一番手前の部分。

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写真、右がこれから到着するムラーノ、左はヴェネツィアの墓地、サン・ミケーレ島、奥にかすんでいるのが、今出てきたばかりのヴェネツィア本島。

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今日の目当ては、先日、欲求不満に終わった「ガラスのクリスマス(Natale di Vetro)」の野外彫刻。テレビで見て、一番気になっていたのが、Aristide Najeanのこの「虹(Arcobaleno)」という作品。今にも空に飛び立たんとする水鳥、一方、藻の上に立つ鷺の足元には、小さな海の生き物たち・・・。灯台(Faro)のちょっと先、ラグーナに突き出た角に置かれた作品は、水を背景に完全にその場に溶け込んでいる。

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クリスマス前祭日&連休で、お店もほとんど開いてにぎわうヴェネツィアと対象的に、すっかりお休みモードの静かなムラーノ、それだけでのんびりのどかで一段と美しい。

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日が暮れてきたので、さきほどの鳥たちのところに戻ってみた。先ほどを今にも飛び立たんと見えた鳥たちが、夕焼けを背に、みな巣へ戻っていくように見える。

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もう1つ、とてもよかったのは、「ムラーノの四季(Le quattro stagioni di Murano)」と題された、クリスマス・ツリー。ガラスの、いろいろな手法を使って作ったオーナメント、ほとんどが透明または白のガラスに、金色を使っているだけ、それなのに、ガラスのさまざまな表情があって、まるでガラスの仕事見本帳のよう。特に、ムラノのガラスは、冷たいはずのガラスがなぜか温かみを持っているように見えるのが特徴。

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昼間、青空のもとでもきれいだったのだが、灯りがともることがわかって、どうしても暗くなってからの様子が見たくて、少しずつ空気の色が変わっていく間、ぐるぐる、ぐるぐる、ひたすらいろいろな角度から写真を撮り続け、1時間近く粘ってしまった。

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ほかに、週末には工房が一般開放になっていたり、いろいろ行事があるので、興味のある方はHPをご参照。

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(今、これを書きながらニュースを聞いていたら、今朝、まさにムラーノ島にベルルスコーニ首相がやってきていたらしい・・・よかった、寝坊して午後から行って・・・。)

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8 dicembre 2008
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by fumieve | 2008-12-09 05:21 | ムラーノのガラス

ムラノのクリスマス

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1月6日まで

Natale di vetro, Murano
6 dicembre - 6 gennaio 2009

12月6日、サン・ニコロ(San Nicolò, ちなみに標準イタリア語ではサン・ニコラ、San Nicola)の日。サンタクロースの起源である聖ニコロの日、このあたりでは子供たちがプレゼントをもらうことになっている。
(詳細については、昨年のブログ参照。http://fumiemve.exblog.jp/d2007-12-07

この聖人、ガラス職人の守護聖人でもあり、ガラスの島、ムラーノ島の守護聖人となっているらしい。
毎年、この日からクリスマス期間、ムラーノ島では「ガラスのクリスマス(Natale di vetro)」というイベントが開催される。ガラス彫刻の野外展示などを楽しみに行ったのだが、初日に行くのは気が早すぎたか、まだ作品が置いてなかったり、展示途中だったり・・・。

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よかったのは、光のギャラリー(ガッレリア・ディ・ルーチ、galleria di luci)。サン・ピエトロ・マルティレ(殉教者聖ピエトロ、San Pietro Martire)教会の裏、小さな回廊に、ムラーノのガラス職人、とくにシャンデリアのマエストロたち10人がこのために用意した作品が、ちょうどアーチに1つずつ、きれいに並んでいる。





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どれも、ムラーノ内外のギャラリーで見かけるマエストロたちの作品だが、こうして古い建物の中で一堂に会して、競いあい、引き立てあう姿はまた楽しい。











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もう1つは、ムラーノ島の「カナル・グランデ(大運河)」にかかる、「ルミナリエ」。日本ではすっかり「ルミナリエ」という単語が定着して、クリスマスの本場(?)、イタリアではきっとルミナリエもきれいなんでしょうね、と言われることがある。クリスマスの前後に、町、特に通りを光で飾るのは、たぶんイタリア中、大きな町から小さな町まで一緒。ただし、たいていは日本語で「ルミナリエ」という単語から想像するのとは違い、ほとんどが単色、赤・緑など、たまにクリスマス・カラーを使っているところでも、だいたい一筆書きのシンプルなデザインが中心。あまり期待されると、むしろ地味でさみしいくらいで、がっかりされてしまう。
ロンドンやパリ、それからスペインでももっと派手だったから、カトリックのおひざ元イタリアは、ヨーロッパでも最も地味なほうかもしれない。

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ムラーノの「ルミナリエ」も、ご多聞に漏れず、やっぱり単色でごくごくシンプルな、ブルーのボール。ただし、写真ではわからないが、球の表面を作る細かい青い光のほかに、中に白熱灯が入っていて、それがチカチカと点滅している。
何より、大通りから路地まで、「通り」にかかるのが普通な「ルミナリエ」が、ここでは運河にかかっているのがすごい。ヴェネツィア本島でも、(調べてないが)運河にかかっているところはないのではないだろうか?
暗くなると急にさみしくなるムラーノ島、その、まりもちゃんたちが、水面に映ってゆれて、少し霧がかった空気の中で幻想的な世界を描いていた。

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6 dicembre 2008
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by fumieve | 2008-12-07 08:24 | ムラーノのガラス

もう1人のガラスの魔術師

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きらきらと光を通すガラスは美しいが、冷たくて決して肌になじむことがない。

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ガラス・ワーク、とくにムラーノ島のそれというと、ついつい大きな炉を使った吹きガラスや、細かい飴細工のようなバーナー・ワークなど、火を直接使う仕事を思い浮かべる。確かにそれがメインではあるが、さまざまな美しいガラスを作りあげるのは、実はそれだけではない。

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ルイージ・カモッツォさんは、ガラスの研磨・彫刻のマエストロ。各工房のマエストロによって作られた、半完成品のガラスが、ここで最終的な仕上げを得て、完成品となる。
研磨、といってもただ表面を同一に磨くだけではない。



同じ、ダイヤモンドや石の円盤を使った研磨機で、ごくうすい透明なグラスの表面に、鳥や天使、紋章をほどこすこともあれば、また、大きなガラスのカメオなど、完全に彫刻としての作品もある。

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最近、人気があるのが、battuto(バットゥート)と呼ばれるタイプ、鍛冶屋が鉄をたたいて伸ばして形を作っていくように、たたいたような表面感を持つもの。ガラスの場合は、たたくのではなくて、少しずつ表面をマットに削っていってその風合いを出す。
手にとったときにしっとりと馴染み、つるつるのガラスには決してない、あたたかみがある。
単色の色ガラスも、伝統的なムラーノのガラスも、この「バットゥート」加工でとたんにシックでモダンになる。



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最近、ムラーノ島に来るとついついこちらのお店兼工房に寄りたくなってしまうのは実は、ここで助手として働く、Amy(エイミー)さんのアクセサリーがお目当て。

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ムラーノの古いガラスを使った、1つ1つ、1から手作りのビーズは、それを見ているだけでも飽きない。朝、目が覚めて、まだ夢うつつのときに、たくさん新しいアイディアがうかんでくるというエイミーさんの話を聞くだけでも楽しく、製作中、仕上げ加工中のビーズを見せてもらって、ためいきをつく。




色やかたちに、もちろん表面の仕上げにも最大に気を使って作った、すべて1点もののビーズ。それをくみあわせてつくったネックレスは、彼女の好みでそのほとんどが、いろいろ長さを調整して使えるようになっている。オーソドックスに前に長く垂らすのもよし、首回りに短く巻いて、細かいビーズの部分を、後ろに、背中に垂らしてもよし。

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1つ1つ、これもすべてお手製の保証書がまた美しい。プレゼントにするにも、自分のための買い物でも、うれしさ倍増のちょっとしたサプライズなので、ここではあえて秘密に(笑)。
サン・フランシスコ出身のエイミーさんは、なんと日本語ペラペラなのもまた私たちにはうれしいところ。もちろん、イタリア語(ムラーノ語も?)、英語、それからスペイン語もOKらしい。才能豊かな困った人・・・。

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Luigi Camozzo
Fondamenta Venier, 3
30141 Murano - Venezia
Tel. 041 736875

12 novembre 2008
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by fumieve | 2008-11-13 07:42 | ムラーノのガラス

ガラスの重み

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ガラスのマエストロたちに共通するのは、たとえば今はバーナー・ワークでミニチュアな作品や、アクセサリー用のビーズを作る人でも、最初は(大きな窯の)吹きガラスから始めている、ということ。そこでの、数十年の経験が今に生きている、とみな断言する。

それからまた、仕上げの加工を担うマエストロたち。

そして、そんなマエストロたちを支えるのは、ともにはたらく助手たちだけではなかった。

マエストロの意思をガラスに思い通りに伝えるための道具が欠かせず、その道具を作り補修する職人もまた重要な役割を担っている。

いずれもっと詳しく、ムラーノのガラスについてレポートする機会を持てたら、と思う。

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28 ottobre 2008
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by fumieve | 2008-10-29 08:44 | ムラーノのガラス

ムラーノのガラス

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いまさらのようだが、ムラーノ島のガラス工房をいくつか、じっくり見学する機会を得た。

マエストロ(師匠)の腕は、まさに「神の手」。何十年もの経験がそうさせるとわかっていても、ただただ感嘆するだけ。
フリーハンドのように見える中にも、実は緻密に計算されつくした動きが隠されている。
ガラスという素材と、それぞれの色を知りつくしてこそ。

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そして大きな工房では、マエストロが1つ作品を作るのに、いくつものアシスタントの手がかかっていることがわかる。次に使うガラスを窯で温め、必要なだけすくいとり、絶妙なタイミングで差し出す。あるいは、重いものを支える。
3人、4人というチームによる、「ものを作る」ための、万事全く無駄のない動き。
そこに「言葉」が介在することはほとんどない。

いとも簡単に、自由自在に姿を変え、やがて形をなしてくるガラスに改めて魅了される。

ムラーノのガラス、もっと知りたい。

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27 ottobre 2008
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by fumieve | 2008-10-28 08:33 | ムラーノのガラス