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ヴェネツィア ときどき イタリア

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ヴェネツィア映画祭・4 求む!救い

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Dangkou (Plastic City)(ブラジル、中国、香港、日本、118’) コンペ参加作品
監督 Nelson Yu Lik-wai
出演 オダギリジョー、Anthony Wong, Huang Yi, Jeff Chen

今年のヴェネツィア映画祭は、日本の作品が3本、コンペに入ったのも快挙なのだが、その3本以外にも日本の俳優さんが出演しているのが特徴で、昨日の「陰獣」に続き、香港の監督によるこの作品にも、オダギリジョーさんが出演している。
・・・が、オダギリさんは次の作品を撮影中とかで、ヴェネツィア入りせず・・・。ヴェネツィアには縁があるのか、よっぽど相性がいいのか、昨年一昨年に続き3回目だったのにちょっと残念。

肝心の映画は、というと、香港マフィア・ギャング映画を、そのままブラジルのサンパオロに移した、といったところ。国籍やグループ別の対立や裏切り、政治家の腐敗。オーソドックスなテーマに、中国人による組織的偽ブランド品づくり、という現代的な要素が加わる。
そして親子間の葛藤。
都市の暗黒部、というのは似たようなものなのかもしれない。実はわざわざブラジルで撮影した割には、香港と言われえばそう思えてしまいそうだ。しいていえば、ポルトガル語、中国語が人によって、あるいはちゃんぽんで使われているから、その点が「国際的」な内容であることを思い出させてくれるぐらい。ただそれが、元々かなりごちゃごちゃな映画を、さらに難解にしているともいえる。
後半はだんだんと超現実的になっていき、最後は煙に巻かれてしまう・・・。

ここ数年は、中国の監督が金獅子賞を続けてとっていることからもわかるように、中国語圏の映画の数がとても多かったのだが、今回、中国からのコンペ参加作品はこれだけ、というちょっとさびしいくらいになった。

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Un giorno perfetto(完璧な1日)(伊、95’) コンペ参加作品
監督 Ferzan Ozpetek
出演 Valerio Mastandrea, Isabella Ferrari, Stefania Sandrelli, Nicole Grimaudo

この映画は、元・夫によるストーカーまがいの行為から始まる。よりを戻したい夫と、二度とごめんだという妻。夫の側からすれば、報われない愛情、妻から見たら完全な暴力。それがやがて、とんでもない悲劇を引き起こすことになる。
ローマ市内のびっくりするような豪邸に住む、「大人」たちの恋愛の愛憎のどろどろ、例によっていつものごとく、イタリアのTV用メロドラマかと思ったら全然違った。あまりにも苦い結末に、言葉を失うばかり。
イタリアで暮らして、ニュースを見ていると、金目当ての強盗殺人は外国人による犯行が多いのだが、イタリア人同士では、(元)夫婦や恋人間の愛憎劇の果て、みたいな殺人・暴力事件が非常に多いような気がする。この映画はまさにそんなイタリア現代社会をそのまま映したものと言えよう。同名のベストセラーの映画化。

人間というこの恐ろしい生物に、救いはあるのだろうか?

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30 agosto 2008
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by fumieve | 2008-08-31 09:23 | 映画

ヴェネツィア映画祭・3 コンペの迷走

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The burning Plain(米、110’)コンペ参加作品
監督 Guillermo Arriaga
出演 Charlize Theron, Kim Basinger, Joaquim de Almeida

映画、特にアメリカの映画をもともとたくさん見る方ではないので、あまり断定的なことは言えないが、アメリカの映画というと、NYなどの大都会を舞台にした男女もの、あるいは、見渡す限りの畑または砂漠、その中に生きる家族をテーマにしたもの、ジャンルに関わらず、背景はこの2種類に大きく分類できるような気がする。
この映画は、その後者にあたる。
どこでどう「運命の出会い」をしてしまったのか、不倫の関係にある男女と、それぞれの家族。2家族の話、「その後」の話が、時間軸をバラバラにして、ジグゾーパズルのように提示される。そのほかに、メキシコの父子の話、そして、全体から少し浮いているのは、高級レストランを経営しているらしき、美しい女性。
3つの、時と場所と人の違う物語が並行して語られ、そのつながりがなかなか見えない。
が、ストーリーのカギとなる、悲惨な事件や事故にかかわらず、すべてがつながったところでああそうか、と納得できる。ドキドキ感と、全体のバランスのよさが、いかにも映画らしい映画だが、言いかえればどこにでもありそうな映画。

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Inju, la bête dans l’ombre(陰獣)(仏、105’)コンペ参加作品
監督 Barbet Schroeder
出演 Benoît Magimel, Minamoto Lika, Shun Sugata, Maurice Bénichou, Ryo Ishibashi

自著の翻訳出版の記念に日本へやってきたフランス人推理小説作家。謎の推理小説家に迫ろうとしたところ、逆にその毒矢にかかる。
江戸川乱歩「陰獣」を題材にした作品。
確かに、細かいところに目をつぶれば、日本的な風景はそれなりに美しい。
が、なんというのだろう・・・あまりの荒唐無稽ぶりに、まったくついていけない。いや、映画だから、お話だから、なんだったって多かれ少なかれ荒唐無稽なのだが(たとえば上記、The burning plainにしたって)、それにしてもちょっとあんまり。ミステリー仕立てのはずなのだが、あまりにも奇妙な展開に笑ってしまったり。
出会う日本人のほとんどが、フランス語を流暢に話すところは、最大見逃すことにして、(少女マンガではよくあること)、それにしても途中、見ていていたたまれない気分にさえさせられる。
日本趣味、ゲイシャ趣味(プラス、エロ嗜好)はわかった、が、それ以外いったい何が残るのか・・・?申し訳ないけど、これは好きになれなかった。

公式上映前、レッド・カーペットの上に現れた、仏在住のモデルで女優という源利華さんに、「キレイね~」の声がしきりにあがっていたのが(同じ日本人としてせめてもの)救いか・・・。
一方、スーツ姿をびしっと決めて現れた石橋稜さんは、映画の中の役とはうって変って、にこやかにエレガントに、サインの求めに応じていた。

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29 agosto 2008
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by fumieve | 2008-08-30 08:03 | 映画

ヴェネツィア映画祭・2 ベレー帽の秘密

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「ほんとはあいつら、1人5万円払ってやってるんだよ。ベレー帽込みでさ、それかぶって来いって。」
ヴェネツィア映画祭に北野武監督がやってくれば、必ず登場する、「北野武 映画の神様」と日本語で書いたTシャツを着た若者たちのグループ。サルデーニャ島からやってくる彼らは、今回、みんなでベレー帽をかぶっていた。
映画の中で、画家をめざす主人公、真知寿(マチス)がエンジ色のベレー帽をかぶっているのを、予告編を見てしっかり調査したらしい。
そんなファンたちがいれば、監督としたって嬉しくないはずがない。
そんな彼らについての、コメントを求められて、しっかりギャグをかましてくれるところはさすが。でも監督、5万円くれるなら私だってやりますが・・・(笑)。

さて、そんな北野武監督の「アキレスと亀」、今年のヴェネツィア映画祭、コンペ21作品のうち1番最初の公式上映となった。

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アキレスと亀(日、119’)コンペ参加作品
監督・脚本・制作 北野武
出演 北野武、樋口可南子、柳ユーレイ

幼少のころは神童、ハタチ過ぎればただの人。ふつうの「ただの人」ならこの辺りで見切りをつけて、現実と折り合っていく。ところが、中年を過ぎてもまだ、画家として認められることを夢見ている真知寿は、あきらめの悪いどころか、もはや狂気の域に達していて、その奇怪・冷徹な行動は、しばしば観客を震撼させる。
以前、「(一昔前の)日本のアニメは、なぜみんな孤児が主人公なの?」と聞かれたことがあるが、この映画でも、おぼっちゃまだった真知寿が、あっという間にあわれなみなし子に転落する。
ストーリーは、「よくある話」で、わかりやすい。そして、同監督ならではの、そこここのシュールな「笑い」も欠かさない。
ただ、もう少し何か、を期待してしまうのは、観客のエゴだろうか?

(ようやくいいショットでおさめた1枚、北野監督の顔にTVカメラのケーブルが思いっきりかぶっていて、涙・・・。)

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本日、もう1つ公式上映のあったのは、ドイツの作品。

Jerichow(独、93’) コンペ参加作品
監督 Cristian Petzold
出演 Nina Hoss, Benno Fürmann, Hilmi Sözer

手広く軽食店を持つ、金持ちのトルコ人。金髪の美しい、「金で買われた」妻。そこに現れる、兵役帰りの旧東独の青年。
緑の森の中、静かに波が打ち寄せる海の青さ。映像は美しい。
が、話の展開がまったく想像通りで、予期せぬことは起こらない。
3人の役柄も気になる。おそらく、現代ドイツの現状をよく反映していのだろう。が、それにしても、トルコ人=金儲けにせこくて、醜くて・・・という先入観が、映画の作り手の側にないといい切れるだろうか?無意識にせよ、そうでないにせよ、どっちにしろあまり好ましくないのではないだろうか?逆の配役でも、この話はあり得るのだろうか・・・と、余計なことを考えてしまった。

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28 ago 2008
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by fumieve | 2008-08-29 08:01 | 映画

第65回ヴェネツィア国際映画祭 開幕!

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お昼すぎ。
すでに待ち人たちが場所取りを始めていた。
今日、ヴェネツィア映画祭の開幕式は、19:00から。出席者たちVIPがカーペット上に現れるのは、せいぜい18:00すぎから。
雲ひとつない青空、といえば聞こえはいいが、だからいくら海岸の目の前といったって、いやだから余計なのか、サングラスなしではとても目をあけられないほどの強烈な日差し。アスファルトの道路上は、ふつうに歩くのにもくらっときそうなくらい暑くなっているから、みなさんごくろうさま・・・と言いたくなってしまう。
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さすがに照りつける直射日光がきついのか、傘をさしている人も多い。ふだん日傘なんて存在しないから、ここで使われているのはもちろん雨傘。








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開幕式30分ほど前、すでにVIPの入場が次々と生中継のTVに映し出され始めてからもう一度行ってみたら、予想通り、押すな押すなの大混雑になっていた。一般のファンのみならず、プロのカメラマンたち、マニアがいるかと思うと、「誰がいるの?」とわけのわからないまま雑踏に参加する通りがかりの人。

その、みんながみんなじゃないけど、今日のほとんどのみなさんのお目当てはこの2人。
ジョージ・クルーニー&ブラッド・ピット。
やがて2人が登場すると、一帯、大歓声で迎えられた。

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当然のことながら、同映画の公式会見も、超・満員御礼。・・・そのどちらのファンでも何でもないのだが、このブログにのっけたさのあまりに、必死に近寄って写真を撮ってみた・・・。






その2人が出演する、コーエン兄弟監督のBurn after Readingが、今年の映画祭の開幕を飾った。

Burn after Reading(米、95’)
監督・脚本・制作 Joel&Ethan Coen
出演 George Clooney, Brad Pitt, Tilda Swinton
他人から見たらどーでもいいようなこと、あるいは、ちょっとした何かの間違い。ふつ~うの市民の、そんな些細な日常生活から、ふと歯車が狂ってCIAや連邦警察を巻きこんだ「事件」が引き「起こって」しまう。しかも、当の本人たちは、まったくその気がない、あるいは何が起きているか気付いていない・・・。
スパイ映画だというから、構えてみてしまったが、完全にコミックだった。
ハリウッドものは、たいてい「作りこみ」が過ぎるか、あるいはものごとをあえて複雑にしすぎているような気がして、積極的には好きではない。そんな私でも、これは肩の力を抜いて自然に楽しめた。失礼を承知で言うと、やっぱり「うまい」。ものすごく感動したとか、絶賛とか、そういうのではないが、1時間半で軽く楽しんで、見終わってちょっと心がすっきりする。その軽さ加減がなんとも絶妙。大衆娯楽としての映画の原点が、ここにある、といったらいいだろうか?

さわやかな青空のもと、さわやかな作品で幕を開けた第65回ヴェネツィア映画祭。
今年はどんなドラマが待ち受けているのだろうか?

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27 ago 2008
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by fumieve | 2008-08-28 08:53 | 映画

宴の合い間

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北京オリンピックが終わった。

あの金・銀・銅のメダルというのは、ちなみにどのくらい余分に作っておくものなのだろう?
そして、大会終了後、その「残り」はどうなるのだろう?

・・・と、ふとそんなことを思わせることがあった。

いつものことながら、個人的には、国別にメダルをいくつ取ったとか、そういうことにはあまり興味がなくて、どんな競技にせよ、世界という舞台に到達し、さらにその頂点に立つ人というのは、すごい、と思う。その生まれついての能力に加え、努力や運、まわりのサポートなど、ありとあらゆることが重なってこそだが、それにしても、その栄光の瞬間というのは、たとえニュースでダイジェストで見たとしても、だからどの国の選手にしたって、やっぱりすごいな~と思ってしまう。

イタリアは日本ほど、オリンピックに盛り上がらない。ダレソレが金メダルをかけた争い、あるいは注目のナントカの試合、それを生中継で見るために、わざわざ早起きしてみたりするのは、せいぜいその選手の家族ぐらいだろう。
ただ、例年なら思いっきり夏休みモードで、古い映画などばかりが繰り返しかかっているテレビで、つければどうしても、イタリア人選手の活躍を中心にオリンピックを見せているから、みんな「つい」「なんとなく」見ている程度の人が多いのでは、と推察する。
消極的ながら、なんとなく「あれ見た?」「すごかったね~」という声が聞こえるから。

スポーツは一般にお金がかかる。
イタリアの南北経済格差を見事に反映しているように思うのは、さまざまな競技の選手たち、圧倒的に北~中部の出身が多いこと。昨日(25日)のRepubblica紙に、メダリストの出身地別の図が出ていたので数えてみると、州別で一番多いのがここヴェネトで8名(メダルは9個)。次いで多いのはピエモンテやトスカーナ、そしてラツィオ(州都ローマ)が4名。南はというと、カンパーニア(州都ナポリ)が6名と多いが、あとはシチリアで1人。かつ女性がなんと皆無!
数大会連続出場と「ママ」選手の活躍が目立ったのは、いずれも北~中部の出身だった。
ヴェネトで各種スポーツがさかんなのは、その分サッカーへの興味が希薄なのとちょうど裏表の関係に思える。

話がそれてしまった。
いくつか気になった話題を。

フェンシングでメダル2つを獲得した、トレヴィーゾ出身のマッテオ・タリオリオール(Matteo Tarliariol)選手。
個人で金を取ったあと、団体戦3位決定戦、試合中に転倒し、けがのため控えの選手と交代した。チームは見事に銅メダル獲得。その交代が、実は、控えの選手にも銅メダルを取らせるための行為だった、という。曰く、サッカー(の大会?)などは、たとえ試合に出なくても控えの選手にも全員メダルを渡される。が、オリンピック規定では試合に出なかった控えの選手には何も渡さないことになっている。チームメイトにも銅メダルを受け取ってほしくて、転倒した際にあえて、即刻交代を要求した、と。
それがいいとか、悪いとか、はっきり言って私にはよくわからないが、ふーん・・・、と思った話。もちろんその試合、途中まで出ていた彼も、銅メダルを受け取っている。

もう1つはゴシップ。50km競歩で金メダルを取ったアレックス・シュヴァツァー(?、Alex Schwazer)選手は、ボルツァーノ県出身。地味な競技らしく修行僧のような忍耐あるのみのような、若いのに年季の入ったしぶい顔つきなのだが、なんと、フィギュア・スケート選手コストナーと付き合っているらしい!!!(←ミーハー?)もともと彼のほうが彼女のファンで、花束を贈ったりしていたが、トリノで出会い、出身も近い馴染みもあって、いつのまにか相思相愛の仲に。(ヤッタネ!アレックス!!!)試合中、右腕にはまっていた銀のブレスレットは勝利のお守り、彼女からのプレゼントだそう。(←ミーハー×2???)
どっかの新聞が、二人合わせて44歳だか45歳だか、と書いていたが、余計なお世話!!!

一方で、わずか1cmちょっとの差で金を取り損なった、カヌーのヨセファ・イデム(Josefa Idem)は43歳(出身はドイツ)。オリンピック出場7回目というからびっくりだが、ロンドンへも意欲を見せている。たくましき、母。
そしてそんな彼女をはじめ、チベット問題に高い関心をよせるイタリア人選手たちの間から、自分たちのユニフォームなどを、ダライ・ラマ氏に贈呈したいという声が出ているという。

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女性の活躍が目立った一方、サッカーやバレー、マラソンなど、期待された競技でメダルが取れなかったのは、案外日本と似ているかもしれない。
気にしていないのに、国別ランキングで常に日本とイタリアが順位を争っていたのも、なんとも不思議だった。(ちなみに、金メダルの数では日本が上だが、アメリカ式にメダル総数で見るとイタリアが日本を上回る!)

・・・と、なにはともあれ、スポーツの国際祭典は終了した。

こちらヴェネツィア、リド島では、明日の開幕に向け、ただいま準備中・・・。

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26 ago 2008
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by fumieve | 2008-08-27 08:54 | 観るスポーツ

C&G、白黒カターニアの悪魔・・・

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黒地に白ぬきでC&Gの文字。なんとなく、D&G(Dolce e Gabbana、ドルチェ・ガッバーナの少しカジュアル版)のロゴをほうふつさせ、一見ちょっと怪しい。
怪しみつつ、なんとなく何かを感じて近づいてみると、C&Gは、Dolce&Gabbanaではなく、Cioccolato e Gelato, チョコレート&ジェラートの略らしい、とわかる。

あえて、自分から積極的に探し歩いているわけでもないのに、なぜか行く先々で出会ってしまう。まるで罠のように、私の行くところで待ちかまえているではないか、と疑ってしまう。

中をのぞくと・・・うーーーん、これは・・・!!!

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ガラスのケースには、おいしそ~~~うなチョコレートがびっしり。








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うわあああああ・・・・・。(ためいき)









しかしこの季節、この暑さの中でやはりまず第一に気になるのはジェラート。狭いスペースをうまく利用して、回転するジェラートケースがおいてある。チョコレート、ジャンンドユイヤ、ホワイト・チョコレート・・・など、チョコレート系のものがやはり多い。

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しかも、そこで焼いているワッフル・コーン、それもさらにそのチョコレートがけまである。
うーーーーーーーん・・・・・。







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どれもおいしそうで選べないくらいだが、今回はとりあえず、チョコレート系に徹底しよう。まずは先日ボルツァーノで食べられなかった、ザッハー(sacher、イタリア語ではサッケル)をリベンジ、それから定番のストラッチャテッラ(Stracciatella)。このストラッチャテッラ、基本のミルク・ジェラートの中にチョコレートを流し込んで混ぜるものなのだが、流し込むチョコレートの量がふんだんなためだろう、中で固まって割れているチョコレートの大きさがハンパでない。うーん、こんなの初めて!



もう1つ、知人に勧められたのが、チョコレートのグラニータ(granita、イタリア風かき氷)。グラニータといえば、スプーンとストローがついてきて、食べたり飲んだりするもの、と思っていたが、ここでは違うらしい。器からグラスに盛り付けるのに、スクープですくったグラニータを、ぎゅうぎゅう詰めるだけ押し込んでいる。プラスチックのスプーンが、うまくささらなくなるほど、みっしり。

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濃厚チョコレート味ながら、やっぱり氷だからあくまでもさっぱり。うわー、これこそ夏バテ防止!みたいな、なんともいえないおいしさ。チョコレートのグラニータって初めて食べたけど、これは癖になりそう・・・。(でもこんなにおいしいのに出会ってしまうと、ほかでは食べる気がしない)

チョコレートってイタリアでは冬のもので、夏はあんまり食べない。暑いシチリアではさらに食べないだろう、と思っていたが、さすが「&ジェラート」のお店。ジェラートを食べに、あるいはお持ち帰り、それからムース類などを買いに、と、お客さんがひっきりなし。

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ちなみに、ジェラートはいちばん小さいサイズで2色、カップでもコーンでも1.5ユーロ、写真のチョコレートつきはジェラート4スクープ入って3ユーロ。グラニータは1.3ユーロ。この味、この品質でそのお値段!???と、聞き間違えたのかと耳を疑うほど。




おしゃれなもの、ちょっと気の利いたおいしいもの、ミラノならいくらあっても驚かない。
が、なぜこのカターニアで、しかもちょっと中心部から外れた何にもないところで、よりによって泊まっているホテルのすぐ近くにこんなものが存在するのか???
(あ、ひょっとして、だからあえてそのホテルを紹介されたのかも・・・?)

カターニアに行ったら、少々遠くても絶対に外せない店。

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C&G Cioccolato e Gelato
Via Umberto, 196
Tel 095 538113









蛇足:ヴェネツィアおよび近郊在住の方で、おいしいチョコレートが食べたくなった方は、以前紹介したVizio Virtù へどうぞ。こんなに種類はないが、夏限定でジェラートあり。チョコレートとピスタチオが特にお勧め!

ago 2008
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by fumieve | 2008-08-26 06:59 | 飲む・食べる

カターニア散歩

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仕事などでどこかへ行ったとき、もちろん仕事だから自由な時間なんて1分もないのも普通だし、自分が行きたいところへ行けるわけでもない。
それでも、幸いイタリアはどこへ行ってもたいてい面白いから、ちょっとでも時間を作れるときは、ガイドブックや観光地図とにらめっこする。・・・限られた時間で、何をするか。

有名な美術館や遺跡のある町でも、大きすぎて空き時間にはとうていまわりきれないから断念したり、それより何より、ちょうど休館日と重なってしまうことも多い。
ここカターニアも、何度も来ている割に、まだまだ見ていないところがたくさんある。今日はせっかく半日あるが、残念ながら日曜日はどこも休み。1つだけ、開いているはずの古代劇場に行ってみたが、修復などの工事のため数年来閉まっていた。

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たくさんある教会も、日曜日の午前中は閉まっているか、もしくはミサ中。仕方がないので、思い切って、これまで歩いたことのないところを、ずっと歩いてみることにした。





カターニアは港町なのに、町の中心街にいると、意外と海が見えない。
そこで、上の方に行けば、海が見えるかもしれない、ととりあえず坂を上る。

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未だ作りかけ・・・という聖ニコラ教会は、むしろモダンな感じさえする。その前にはいかにも打ち捨てられたローマ時代の公衆浴場の遺跡。













振り返ると・・・おお~!急な坂のはるか向こうに、海が光る。

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そのまま、ベッリーニ公園のほうへ向かえば、そこからは海が確かよく見えるような気がしたが、この坂道に魅かれて、そのまま下っていくことに。








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この不思議な急坂、面白いことに途中、真ん中の車道は石畳の坂道のままに、両側の歩道は、ゆるい階段になっている。歩道は両側とも、車道と同じくらいゆったり幅があるのが、なんともヒトにやさしく嬉しい。






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上から見ても、下から見ても美しい、カターニアで最も好きな坂道の1つ。降りてからも、ついつい何度も振り返って見てしまう。









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舗石の凝った、きれいな横道が開けていると思ったら、オペラ劇場の前に出た。マッシモ劇場「ベッリーニ」、こけら落としは1890年5月31日、ベッリーニの「ノルマ」。









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いくら日陰を選んで歩いてきたとはいえ、気がつくと暑さで頭が朦朧としてきた。どこかで一度休まないと・・・と思ったところで、なぜか目の前にジェラート屋が。

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種類の豊富なジェラートにも魅かれたが、とりあえず真夏のシチリア、やはり一度は食べないと・・・と、レモンのグラニータ。思っていたより甘かったが、冷たくてさっぱりして、まさに生き返る心地がした。劇場の前に座って、たっぷりのグラニータをゆっくり味わう幸せ。天使の彫像がファンファーレを吹き鳴らすこの劇場でいつか、観光客っぽくても何でもいい、やっぱり「ノルマ」を聴いてみたい・・・などと思う。




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海を、やっぱりもっと近くで見たくなった。

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駅が海の目の前にあるから、そのまわりでひょっとしたら海に出られるかもしれない、と思ったが、結局、駅より近くには海には近づけなかった。







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24 agosto 2008
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by fumieve | 2008-08-24 17:13 | ほかのイタリア

ローマ円形闘技場、カターニア

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Anfiteatro Romano, Catania

ローマの古代遺跡と、それを取り囲むルネッサンスやバロック建築、そして坂道をせわしなく行き交う車やバス。
ローマでは当たり前の風景、ここはシチリアの港町、カターニア。
古くはギリシャの植民都市として発達したことで知られ、フェニキア人、ローマ人、アラブ人、ノルマン人、スペイン人にフランス人・・・と、多くの外国人の支配を受けたこと、苦い歴史とともに、現代のわれわれにとっては、その異文化の融合こそがシチリアの魅力と映る。実際、シチリアの州都パレルモは、町の中にアラブ~ノルマン的要素を今も強く残す。
が、シチリア第2の都市、ここカターニアはシチリアのローマ、といった風情がある。

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ドォーモ広場(Piazza Duomo)から、町一番の目抜き通りエトネア通り(Via Etnea)をまっすぐ歩き、しばらく行くと車の通りの多い広場(Piazza Stesiscoro)にぶつかる。その広場の中、向って左側にあるのが、ローマ円形闘技場(Anfiteatro Romano)。
「入場無料」と書いた門から下をのぞくと、日本の町中にある小さな公園くらいの広さのところに、黒っぽいがれきがころがっている。・・・いや、強烈な太陽と暑さにくらんだ目と頭をしっかりさせてよく見ると、厚い壁にしきられた迷路のようなものが見える。ローマのコロッセオの中に入ったことがある方ならおわかりいただけるだろうか?観客用の通路、あるいは、見世物に出演する、剣闘士(あるいは罪人)や猛獣たちの控えの通路だろうか。

下に降りてみる。

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今までに見たローマの遺跡と徹底的に違うのは、例の、黒い溶岩石が基本的な構造および装飾に使われていること。17世紀、エトナ山の大噴火は、この町に地震と噴火で大変な被害をもたらしたが、同時に建築に適した黒い溶岩石をも提供した。さすがローマ人、それよりも1500年くらい前に、この地元特産の石をしっかり利用していた。





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この闘技場が作られたのは、紀元後2世紀中盤とされる。ここに見えているのは、その全貌のわずか一部のみ。楕円形の長径71m、短径が51m、大きさで言うとこれを超えるのはローマのコロッセオのみ、収容着席観客数は少なくとも15000人で、ヴェローナのアレーナに次いで3番目の規模だという。コロッセオもアレーナも、現在、われわれの目の前にそのな巨大な全貌をさらしているから、そう言われると驚く。

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ほかの多くの古代ローマ遺跡同様、キリスト教の台頭とともに、異教の野蛮な文化の象徴である闘技場は、5世紀の皇帝テオドリコ時代には完全に打ち捨てられる。










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その後、10世紀の大聖堂建築、16世紀のローマ法王カルロ5世による城壁建築のために、多くの石が持ち去られた。遺跡が「発見」されたのは、1695年の大地震による。その後、断続的に発掘調査が行われているが、なにしろ、その遺跡の上に、数世紀にわたって教会やいろいろな建物が立っており、いまさらそれを取り壊すわけにもいかない。ほんとうにごくごくその一部が、現在はこうして日の目を見ている。



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全体に、地元特産・黒溶岩石を使いつつ、貴族席にはわざわざカッラーラから取り寄せた白大理石を用いているあたりも、さすがローマ人。









廃墟から見上げる「歴史的な」建造物、これもまた趣きがあって「絵」になるから、理屈はともかく、ついつい写真を撮ってしまう。

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白を基調とした威風堂々たるローマのコロッセオ、ヴェローナの、地元産のピンク色の石を効果的に使って、ちょっと軽やかで華やかなアレーナ、そして溶岩石を生かした白黒ツートンのここはまた、カターニアらしい美しい闘技場であったに違いない。

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再現のかなわないからこそ、空想力を最大限働かせなければならないのも、遺跡めぐりの楽しみでもある。

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23 ago 2008
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by fumieve | 2008-08-24 15:41 | ほかのイタリア

おやすみ・・・

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暑いとはいっても空気がさわやかで、断然過ごしやすい今年の夏だが、日中、日向はやっぱりとても外にはいられないほど暑い。

ところが、さすがネコ様、特等席をよくご存知でいらっしゃる!
目がくらむほどの陽射しでも、日陰の石はひんやり冷たく、運河沿いの道なら、涼しい風も吹き抜ける。これはいかにも、気持ちよさそう。
ちょうど人の目の高さ、通る人々をびっくりさせていることも本人はお構いなしでお昼寝。どっかりと横になって、しっぽだけ、パタ・・・パタ・・・パタ・・・。少々つついても、びくともしない眠りっぷり。(しっぽに注目!)

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見ているとこちらまで眠くなりそう・・・。
Zzz…….

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22 agosto 2008
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by fumieve | 2008-08-23 04:26 | 日常生活

親不孝


10日間、休暇でこちらへ来ていた母から、家に着いたと電話があった。
とりあえず無事に帰りついたと聞いて、ほっとする。

毎日、楽しく、おいしく過ごしていたのはここでも紹介していた通りだが、最後の最後に、とんでもないことが起こった。・・・ああ・・・やっぱり、イタリア・・・。

母は昨日、ミラノ・マルペンサ空港21:45発の飛行機で帰国することになっていて、当然、私も空港まで送っていくつもりでいたのだが、急に仕事が入ってしまった。
正味数時間の仕事だが、こちらから日時は変更できない。時間が重なってどうしても見送りにはいけない。午前中に出て、空港まで見送ってから引き返す、ということもできなくはないが、そんなに早く空港に着いてしまっても、母も困るだろう。前日に一緒にミラノまで行くか・・・しかし、帰国日に、ヴェネツィアならともかく、ミラノの町中で半日以上1人で過ごしてもらうというのも、かえって心配だ。

英語もイタリア語もほとんどわからないが、マルペンサからは何度か乗ったことがあるから、1人でも大丈夫、と言うので、結局1人で帰ってもらうことにした。
不幸中の幸い・・・と、この場合いっていいのかどうか、私の仕事も、ヴェネツィアからミラノへ向かう途中の町だったのと、同じ電車に乗ればお互いにちょうどよかったのとで、ヴェネツィアから一緒に、トリノ行きインタシティー・プラス(IC Plus、急行)に乗った。
途中駅で、母を1人残して私が降りたとき、すでに5分ほど遅れていた、と思う。が、5分10分の遅れはあってないようなもの、全く気にしていなかったのだが・・・。


ともかく、ミラノでチェックインしたら一度連絡する、という約束通り、19時過ぎだっただろうか、無事にチェックインできた、と、電話がかかってきた。やれやれ、とりあえず一安心、と思ったら、「あのねー、ブレシャで電車が止まった」。「は?」
あの電車は私が降りた後、遅れに遅れた挙句、ミラノの1つ手前、ブレシャで完全にストップ。他の電車に乗り換えるはめになったという・・・。ただでさえ言葉が全くちんぷんかんぷんな上に、せっかく乗っていた一応冷房の利いた急行の1等列車から、帰国する大きなスーツケースを持って、階段を降りて上って別のホームへ移動。冷房なしで人がいっぱいの2等(のたぶん普通列車)に乗り換え、結局1時間遅れでミラノ中央駅に到着したらしい。
余裕を見て、1時間くらいは万が一遅れても大丈夫だから、と言っていたのに、そんな余裕も帳消し。
まあほんとに、最終的には無事に日本まで帰れたのでよかったが、イタリア国鉄、やっぱりやってくれる・・・。

今回、だいたいまず、ローマからヴェネツィアの4時間半の特急が55分遅れで到着したところから始まった。ここんとこ、より一層激しい遅れに見舞われる私は、なにか自分が電車を遅らせるオーラでも出しているのでは?と思ったりしていたが、昨日は私が降りてからの出来事なので、やっぱり私のせいではない、ということ。
「晴れ女」の自覚通り、休暇中ほとんど雨に降られなかった母も、イタリア国鉄の前にはその魔力を発揮できなかったらしい・・・。イタリア国鉄、恐るべし。

21 agosto 2008
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by fumieve | 2008-08-22 17:34 | 日常生活