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ヴェネツィア ときどき イタリア

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マッジョーレ湖畔にて~ロカルノ国際映画祭・開催中

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予定していた仕事がドタンバでキャンセルになった。
1日のことだし、それは誰のせいでもない、ほんとうに思いもよらない不可抗力によるものだったし、前日まで予定の決まらない仕事もいつものこと。が、仕事自体が1日なくなったことはもちろん、その仕事自体、実に久し振りだったこと、ふだんなかなか会えない人に会えること、ついでに、行きたいと思っていたところでの仕事だったこと、で、ちょっと必要以上に楽しみにしてしまっていたのに、前日の深夜に準備をしていたところで突然キャンセル・・・。なんだか、必要以上にガックリきてしまった。そして、キャンセルになった理由もまた、気分をめいらせる直接の要因になった。

昨日の日曜日は、だからなんとなくボーゼンと過ごしてしまったのだが、このままでは、数日間、ウツウツと過ごしてしまいそうで、ハタ、と、このポッカリ空いた時間を利用して、前から行ってみたかったところに行くことにした。

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早朝に家を出て、電車を乗り次いでお昼前に着いた、「行ってみたかったところ」は、ロカルノ(Locarno)。イタリア北西部の湖水地方で最大のマッジョーレ湖畔(Lago Maggiore)にあるリゾート地で、ただし、国境を越えたスイス側。

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ここで毎年この時期、国際映画祭が開かれている。
ヴェネツィアをはじめとする、他の映画祭同様、コンペがあり、2年前には日本の小林政弘監督の「愛の予感」が最高賞にあたる金豹賞を受賞している。

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そして、目玉は町の中心の広場、ピアッツァ・グランデ(Piazza Grande)の屋外スクリーン。そのスクリーンの大きさは欧州でも1,2 を争い、細長い広場だが、最大8,000人を収容できるらしい。

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ここでの上映は、空が完全に暗くなる21:30から。

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早めに入っている人の、時間つぶしは人それぞれ。

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本を読む人。

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ジェラートはやはり人気。

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あるいはスプマンテを1杯。

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もちろんビールもありだし、面白いのは、広場に面したレストランやピッツェリア、バールはそのまま開いているから、ゆっくり飲んだり食べたりしながら暗くなるのを待って、そのまま映画に突入することも可能。

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なんとも、ゆったり、のんびりした雰囲気が、いかにもリゾートの映画祭らしくて心地よい。

ヴェネツィア映画祭も、1932年に始まったときには今よりもう少し早い期間、真夏の8月に開催され、まさに海岸にオープン・エアの劇場を作って、そこで上映を行っていた。(ヴェネツィア映画祭の歴史については、映画祭史1をご参照ください。)
そのヴェネツィア映画祭こそ、もともとはいわゆる観光起こしのために創設されたのだが、巨大化しすぎた今は、会場のスペース等の限界もあり、ほんとうの映画好きや、地元の住民たちが気軽に映画を楽しむのがなかなか難しくなってきているのが残念なところ。(ちなみに昨年、2011年へ向けて、新しい施設を着工したが、すでに今年の映画祭から、会場内の一部に工事現場が重なる不便が懸念されている。)

そしてヴェネツィアでも、夏の間は広場に屋外映画館ができて、オープン・エアで見る映画の楽しさは堪能できるのだが、ヴェネツィアのそれはあくまでも、通常の映画館の屋外版、延長といったところなのに比べ、さすがにこちらは、いかにもお祭りらしい華やかさがある。

この屋外巨大スクリーン会場は、さすがに8000人とあれば完売になることも難しいだろう。国際映画祭としてコンペなども行っている一方、誰もが気軽に世界の映画を楽しめる、いいバランスを保っているように見える。
(もっとも、今日来たばかりで、まだ半日くらいしか見学していないのだが)

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そんなロカルノ国際映画祭で、今年は「マンガ・インパクト(Manga Impact)」と題して、日本のアニメ大特集をやっている。タイトルの通り、日本のアニメ、マンガがいかに欧米の映像文化に影響を与えてきたかを振り返る、というもので、日本からたくさんの監督や関係者を招へいしているほか、上映本数がなんとテレビものも含め約50本。

今夜は「マンガ・ナイト」。ピアッツァ・グランデの屋外会場で、まず、初期ガンダムの富野由悠季(とみの よしゆき)監督に、名誉豹賞が贈られたあと、この巨大スクリーンで「機動戦士ガンダム」(148’, 1981年)が上映された。
夕方には一時、雨がパラついてお天気が心配されたが、いつのまにか見上げると満天の星空。ガンダム鑑賞にはぴったりの夜となった。
そのあと、別の短編2つに続いて、「アキラ」(大友克洋監督、124’, 1988年)も上映された・・・はずなのだが、実は初ガンダムですっかり満腹になってしまった上、寒さと、睡魔にも勝てずここでお先に失礼した。アニメな夜はまだまだ続く・・・。

ロカルノ国際映画祭(Locarno International Film Festival)は8月15日まで。
www.pardo.ch/

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10 agosto 2009
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by fumieve | 2009-08-11 09:13 | 映画

「テッラ・マードレ」、エルマンノ・オルミ監督

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テッラ・マードレ(Terra Madre)。直訳すると、「母なる大地」だろうか。ただ、ここでいうTerra Madreは固有名詞で、スローフード協会の活動の1つ。 
www.terramadre2008.org グローバルな経済活動の側からのみの視点を問い正し、地元の気候に即した、地元の農業をいとなむ小さな生産者を保護し、支援する。
その活動を、エルマンノ・オルミ監督がドキュメンタリーとして追ったのがこの作品。

2004, 06, 08年、トリノの食の見本市、サローネ・デル・グスト会場での、テッラ・マードレの大会の様子が映し出される。昨年、見本市自体には行ったのだが、時間等の都合で、テッラ・マードレのほうはほとんどのぞくことができなかった。こんなに盛り上がった大会が行われていたとは、知らずにいたのがかえすがえすも残念。(昨年のブログを参照:2008年10月24日, 25日
これを見ると、テッラ・マードレの活動は、そのスローガンとは裏腹に、いい意味でグローバルな規模で広がっていることがわかる。参加国150以上というから、まさに食、いや、小農業のオリンピックといえばいいだろうか。

皮肉なことに、イタリアでは昨年の国際経済危機以来、「地元産」が大きく見直されることになった。インフレの続いた後の経済危機は家計を直撃し(注:現在はインフレが一気に鎮静化)、生活のコストを減らすには、結局、輸送等のコストがかからない地元のものが一番、というわけで、「ゼロkm」などと呼ばれて、地元の生鮮食品から、地元の小麦のみを使ったパンなどに注目が集まった。
それでも、スーパーに行けば、アルゼンチンやチリ産のりんご、南アフリカのグレープフルーツが所せましと並んでいる。南米やアフリカの果物が悪い、というわけではない。だが、やはりイタリアまで生鮮食品を運んでくるには、いずれもあまりにも遠すぎる。

途中、ヴェネツィアから1時間ほどのところで、周囲をすべて拒否して、電気も水道もガスも電話ない、すべて自給自足で隠遁生活をしていた人のエピソードが挿入される。
例えば、今の私たちに、そこまで返ることは実際のところ不可能だ。
ただ、それで、40年以上もやってきたというのは、完全にまねっ子はできないまでも、それが可能だということは、参考にはなる。

言葉が強いメッセージを持つ前半に対し、映像と音のみで綴る終盤の美しさは圧巻。ドキュメンタリーがドキュメンタリーを越えて、まるで作られたフィクション映画のよう。

テッラ・マードレのテッラ(Terra)は、語感から「大地」と訳したが、イタリア語としてはそれだけでなく、「地球」であり「土」であり、また「クニ」でもある。

ほんとうにおいしいものが食べたくなる映画。

9 agosto 2009
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by fumieve | 2009-08-10 08:59 | 映画

ビエンナーレ・20~町中編15、かけこみ

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並行展:考古的めまい(Archeovertigo)、クリスティアーノ&パトリツィオ・アルヴィーティ

ヴェネツィア国立古文書館
本日まで

Meglio tardi che mai. (まったくやらないよりは、遅くてもやったほうがまし。)

ビエンナーレ自体は、11月22日まで開催しているし、国別展示に関しては原則、町中展でも同期間ずっとやっているはずなのだが、並行展や公認以外のものに関してはその限りではなく、少し早めに終わってしまうもの、または、先日のサン・セルヴォロ島のように、そろそろ会期が終了してしまうものもある。
行かなければ・・・と気になっていたのが、この、古文書館内にて行われている企画展。
ポスター等には8月9日まで、となっていたが、日曜休館で実質は今日8日まで。それも、昨日の午後行くつもりでいたら、金・土は午後閉館で、結局、今日、いよいよ閉展1時間前くらいのところで、ギリギリ飛び込んだ。

フラーリ教会にくっついた古文書館、受付(?)のある入口ではなく、左側の扉のところに展覧会の案内があり、入ってすぐの、その前庭とでもいうべき空間が会場。

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ローマの若い作家兄弟、クリスティアーノは1968年生まれ、パトリツィオが71年生まれ。

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8月の直射日光をまともに浴びたブロンズたちは、暑さにその体をくゆらせているかのようにも見える。

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そのクリスティアーノのブロンズ彫刻が、すべて男性をモデルにしているのに対し、パトリツィオの作品はすべて女性がモデルになっている。そして、どちらも同じように、Vertigo(めまい)というタイトルをつけているが、その表現方法がずいぶん違うのは興味深い。

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木板の上にセメント、あるいは金属板の一部を腐食させたような作品など、技法をミックスしたパトリツィオの絵画的作品が、個人的にはより気に入った。だが、それぞれ完成した作品、独立した作家でありながら、まるで補い合っているかのよう。

ふだんは入れない、美しい回廊にも展示があるのかと思っていたが、残念ながらそちらは門に鍵がかかっていて入れなかった。

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展覧会とは無関係だが、面白いものをみつけた。開いた本を示す、翼のはえたライオンは、かつてのヴェネツィア共和国の(平和時の)シンボルであり、また今でもヴェネツィアやヴェネト州の旗に使われるおなじみの図像だが、ここにはめこまれた(おそらく前の時代のものの再利用と思われる)プレートは、彫りの浅さと非常に形式化された顔が、中世前~中期っぽい。

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もう1つ、3頭のライオンが勢ぞろいの図も、これまたちょっと珍しい。何か特別な意味があるのだろうか?

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8 agosto 2009
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by fumieve | 2009-08-09 08:05 | ビエンナーレ2009

ウリ、万歳!

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久しぶりに、サンテラズモ島の直送野菜を頼むことができた。
何が入っているかお楽しみ!のミックス袋(小)1つ5ユーロ、受け取ってみたら今日は、

ズッキーニ5本
なす(細長いタイプ)5本
見事なパプリカ1個
「牛の心臓」という名の巨大トマト2個
ミニトマト たくさん
いんげん たくさん

という内容だった。
期待してたレタスときゅうりがなかったので、ここのとこほとんど毎日のように食べているサラダはやめにして、急遽、ズッキーニ、なす、パプリカ、ミニトマトを使って、即席ラタトゥイユ風にした。
たまには火を通した野菜もおいしいもの。
最初に香りづけににんにくを1片、あとはオリーブオイル、水、塩だけで簡単においしいものができる、イタリアの夏はやっぱり嬉しい。
残りは冷やして、明日食べようっと!あ、せっかくだからパンも買ってこなくては。

それにしても、これ全部、ウリの兄弟・親戚だと思うと、ちょっとすごい。
今日は、メロンとすいかも食べてるから(今日も、だけど)、1日でいったいいくつのウリ仲間を食べている?

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by fumieve | 2009-08-08 06:55 | 飲む・食べる

ビエンナーレ~国別展示・目次

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やるべきことと、やりたいことが山積みになっていて、ちっとも片付かない。
・・・といって、がむしゃらに忙しくしているのかというと、時間の決まった仕事や予定の合間にふと時間があくと、つい昼寝をしたり(最近は夕食後に横になってしまうことも)、なんだかただぼんやりしたりして無為に過ごしてしまい、またあとでバタバタになったりしている。
やりたいのにできていないことの1つが読書で、あっちこっち読みかけの本が散らかっている。
ビエンナーレを回って、このブログで1つ1つ紹介し始めてみて、途中から実に苦しくなってきたのは、日本語の不足。今の生活では、日本語を話す機会はたくさんあるのだが、読む量がどう考えても足りないせいなのか、表現力がないというか、つまり、言いたいことがうまく表現しきれていない。

そんなわけで、ごまかしでいっぱいのビエンナーレ紹介だが、国別展示については、間違いがなければ、先日ようやく最後までたどり着いた。とりあえず、国別を全部見る!という第一目標は達成したものの、回り始めると欲が出てくるもので、できれば並行展も制覇したい。といっても、すでに会期が終了しているものもあるから、100%はすでに無理。
こうなったらせめて、公認・非公認とも、大型の企画展は全部回りたい。だが、評判のいいものも含め、まだまだたくさん残っていて、いったいどこまで行けることやら。
・・・日本語能力の充電の必要性を強く感じつつも、ついつい「期間限定」に追われてヴェネツィアを徘徊することになるのだろう。

第53回 ヴェネツィア・ビエンナーレ紹介

町中編・国別(斜体は、並行展の実質地域館)
アルゼンチン:10~町中編5、サン・マルコ~スキアヴォーニ河岸
アルメニア:12~町中編7、パラッツォ・ゼノービオ
オーストラリア(サテライト):11~町中編6、アルセナーレとジャルディーニの間
アゼルバイジャン:16~町中編11、ジュデッカ島
中央アジア(カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタン):13~町中編8、旧ソ連の強烈な個性
キプロス:9~町中編4、サント・ステファノ近辺
コモロ:17~町中編12、知られざるアフリカ
コスタリカ:14~町中編9、カンナレージョ地区
クロアチア:7~町中編3、クロアチア、ラトヴィア
エストニア:9~町中編4、サント・ステファノ近辺
ガボン:17~町中編12、知られざるアフリカ
グルシア:10~町中編5、サン・マルコ~スキアヴォーニ河岸
パレスチナ :16~町中編11、ジュデッカ島
イラン:9~町中編4、サント・ステファノ近辺
アイルランド:10~町中編5、サン・マルコ~スキアヴォーニ河岸
北アイルランド:10~町中編5、サン・マルコ~スキアヴォーニ河岸
アイスランド:5~町中展示編、シンガポール、アイスランド
ラトヴィア:7~町中編3、クロアチア、ラトヴィア
ルクセンブルグ:9~町中編4、サント・ステファノ近辺
マカオ:10~町中編5、サン・マルコ~スキアヴォーニ河岸
マケドニア:12~町中編7、パラッツォ・ゼノービオ
モロッコ:10~町中編5、サン・マルコ~スキアヴォーニ河岸
メキシコ:6~町中展示編2、メキシコ What else could we talk about?
リトアニア:14~町中編9、カンナレージョ地区
モナコ:10~町中編5、サン・マルコ~スキアヴォーニ河岸
モンテネグロ:19~町中編14、その他
ニュージーランド:14~町中編9、カンナレージョ地区
ポルトガル:9~町中編4、サント・ステファノ近辺
サンマリノ:18~町中編13、サン・セルヴォロ島
シンガポール:5~町中展示編、シンガポール、アイスランド
シリア:12~町中編7、パラッツォ・ゼノービオ
スロヴェニア:9~町中編4、サント・ステファノ近辺
スイス:19~町中編14、その他
台湾:10~町中編5、サン・マルコ~スキアヴォーニ河岸
タイ:19~町中編14、その他
ウクライナ:13~町中編8、旧ソ連の強烈な個性
米国:8~金獅子賞の米国館 Topological Gardens

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ジャルディーニ会場
第53回ビエンナーレ国際現代美術展「世界をつくる」・1~ジャルディーニ会場
第53回ビエンナーレ国際現代美術展・3~展示館(ジャルディーニ内)
第53回ビエンナーレ国際現代美術展・4~日本館「老少女劇団」

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アルセナーレ会場
第53回ビエンナーレ国際現代美術展・2~アルセナーレ会場

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6 agosto 2009
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by fumieve | 2009-08-07 07:45 | ビエンナーレ2009

おととい、ヴェネツィアにて

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今日お昼すぎに、新聞を開いてびっくりした。
ヴェネツィアで、日本の観光客の男性が、水に落ちて亡くなったらしい。

コリエレ・デッラ・セーラ、ヴェネト版のその記事によると、
団体旅行で土曜日からヴェネツィアに滞在されていた67歳の日本人の男性が、宿泊先ホテルの数メートル先で、水に落ちて死亡した。
事故が起きたのは、3日(月)、22時少しすぎに、サンマルコ湾で近くのゴンドリエーリたちに発見された、という。
ホテルのレストランのウエイターたちは、その少し前に、食事をサービスしたときには元気な姿だったこと、そのあと、立ち去っていくところを見たらしい。

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目撃者はなく、おそらく、誤って足をすべらせたものだろう、とのこと。
3日は夕方から、強い風が吹いて時折激しい雨が降ったので、足元も悪かったのだろう。

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それにしても、ホテルの目の前は、ちょうどゴンドラ乗り場や、水上バスのバス停などいろいろ立て込んでいる上に、ヴェネツィア一の目抜き通りであるその河岸は、いつもならたくさんの人がいるのに、よりによって誰も気がつかなかったとは・・・。

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その雨のために、誰も回りに注意を払う人がいなかったのだろうか。実際に、ふと人が途切れたのかもしれない。

雨の中、いったい何をされていたのだろう?それとも、水際にいて、ほんとうに急に降られて、あわててホテルに戻ろうとして、足を滑らせたのだろうか?

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土曜日に到着されて、あと数日滞在の予定だったというから、グループにしてはずいぶんとゆったりした旅行だったよう。せめて、事故に遭われる前に、最後となってしまったこのヴェネツィアの滞在を存分に楽しまれたことを願いつつ、ご冥福をお祈りする。

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海が荒れて、岸に誰もいなくなっていたのであろう一昨夜とうって変って、今晩は、にぎやかな岸、静かでおだやかな海には満月が昇っていった。

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5 agosto 2009
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by fumieve | 2009-08-06 08:28 | ヴェネツィア

実りの夏

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あの白い花は、山ブドウだったらしい。・・・背が低めで、ちょっとアジサイのような小さな白い花。

気がつくと沿線はいつの間にか、赤紫の茎から黒々とたわわに実をつけた横広がりな房に、びっしりと囲まれていた。
電車は走っているとそれなりに早いから、写真にはうまく写らないのが残念。

梨やりんご、ざくろなどが葉陰に、ぽつぽつと丸い実をちらほら見せ始めている。が、川べりに近い、これはひょっとすると野生種なのだろうか?桃と思われる、まだ青いが大きな実をつけた木もたくさん。ちょうどガクン、と、何でもないところで電車が止まって、なかなか動かないから不安になって、様子を見ようと窓を開けたら、避暑地の森のような、水をいっぱい含んだ緑の香りがした。

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先週、みんなの期待の夏休みを前に、ようやく本格的な夏の暑さを迎えたと思ったら、週末いっぱいまで続いて、昨日の夕方には激しい雨が降って、また涼しくなった。

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畑の実りは、遠目には順調に見える。
トウモロコシ、ブドウ、ブドウ、トウモロコシ、ブドウ、トウモロコシ、トウモロコシ、トウモロコシ・・・。

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ヴェネツィアに近づくにつれ、雲が薄く軽くなって、やがて強烈な太陽を顔を見せ始めた。(あとからこうして写真を整理しているだけで、紫外線にやられそうだ・・・)

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5分、10分の遅れも数えたら、毎日トラブルのない日がないと言っていい国鉄だが、ヴェネト州からフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州にかけての、一方を山で縁取られた車窓の風景は悪くない。

メストレ駅(Mestre)を過ぎて、ふと、空気の色が変わったと思ったら、水の上に出ていた。

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・・・ただいま、ヴェネツィア。

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4 agosto 2009
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by fumieve | 2009-08-05 15:48 | 日常生活

ビエンナーレ効果

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このブログでも延々と紹介し続けている第53回「ヴェネツィア・ビエンナーレ」(国際現代美術展)だが、今年は例年になく好評で、どうやら記録続きのビエンナーレとなる模様。

ちょっと古くなってしまったが、7月25日(土)付コリエレ・デッラ・セーラ紙によると、
7月24日までの合計入場者数 92,000人(うち25,000人が学生)、これは前回(2007年)比で8%の増加。ちなみに2007年は最終入場者数320,000人で、これも2005年の260,000人を大幅に上回った。これはすでに、今年のイタリア中の特別展で最大観客数となる。
成功の理由は、
現代性と過去の交錯、町との融合
そしてもちろん、プンタ・デッラ・ドガーナや、ヴェドヴァ美術館など、話題性の高い新しい美術館が同時期にオープンしたことも、相乗効果を上げている。

ラ・レップブリカ紙には毎週月曜日に、特別展の週間入場者ランキングが出るのだが、実際、ここ数週間続いて、トップは必ずビエンナーレになっているほか、例えば27日(月)付の発表では、
1位ビエンナーレ13, 335人、
2位がMapping the studio、つまりプンタ・デッラ・ドガーナの8,166人、
3位はRobert Rauschenberg: Gluts、つまりグッゲンハイム美術館の7,258人、
とトップ3位をヴェネツィアが占めている。
もちろん、この時期、現代美術を好む人がビエンナーレ見学のためヴェネツィアを多く訪れているとはいえ、特にこの3つはそれぞれ入場券が別で10ユーロ以上することを思うと、それなりに結構大変だ。
ちなみに、ここでいう「ビエンナーレ」は、ジャルディーニアルセナーレの有料入場者数のことで、このブログでちょろちょろ紹介している町中展示はすべて無料なので、このカウントには含まれていない(と思う、数えようがないから)。

が、実は、諸手を挙げて万歳するばかりではない。
さもありなん・・・な分析記事が出たのは、ちょうどその1カ月前、6月25日の日刊紙コリエレ・デッラ・セーラのヴェネト州版だった。
ビエンナーレは、開幕以来2週間で33,000人の入場者数を記録。これは対2年前比+7.5%だが、皮肉なことに、パラッツォ・ドゥカーレ(=市立博物館)の、同時期、-7.4%にほぼ対応する。

早い話、なんらかの美術鑑賞をしようと思ってヴェネツィアに来た人々が、従来の観光定番コースであるパラッツォ・ドゥカーレに行くのをはしょって、ビエンナーレや目新しいプンタ・デッラ・ドガーナに走っているわけで、市立博物館としては由々しき問題。
同じ市立博物館群でも、ビエンナーレ関連の公認・非公認の企画展を各館で行っているが、残念ながらランキングに顔を出すほどではないから、それはさぞかし歯ぎしりする思いだろう。

こちらが、ある程度は予測できたことだとするならば、よりショッキングなニュースは、コッレール美術館で予定されていた「未来派展」のキャンセル。イタリアで「未来派」が誕生してちょうど100周年にあたる今年、ローマ、ミラノをはじめ、あちこちで未来派展が開かれており、ヴェネツィアもその一角をなすはずだった。
中止の直接の理由は、なんと悪天候。先月、ヴェネト州内で悪天候により家屋倒壊の上住民が死亡するという不幸があったが、州は、展覧会の支援に拠出するはずだった予算を、災害復興にあてることにしたため。
その250,000ユーロは、展覧会予算の1/2に相当し、美術館はその企画のキャンセルを余議なくされた。
もちろん人命や生活の保護、復旧は最大優先であるべきだし、そう言われると誰も何も言えなくなってしまう。それでも、それでいきなり文化予算がばっさり削られて、それでいいのか、なんだか腑に落ちない。変な話、ではあと1回、大きな災害があったらいったいどうなるのか・・・???

救いは、今ここにある、大小各種さまざまな展覧会の中に、まだまだたくさん、見るべきものがあることだろう。
8月1日付のコリエレ・デッラ・セーラでは、地方面に「見逃さざるアート」として、この期間の数多くの展覧会のうち、圧倒的な宣伝攻勢の影に隠れて目立たないものの中にも、良質な企画展がそれこそ紹介しきれないほどある、と特集を組んでいた。
私がとても気に入った、カ・ペーザロ美術館のBernardí Roig – Shadows must dance展は、実は作家自ら2年かけて準備したものだという。もう1つ、先日紹介したばかりのMona Hatoum展(クエリーニ美術館)も好意的に取り上げられていて嬉しかった。
まだまだほかに、紹介されている中にも見てないものもたくさん。いいと言われるとやはりぜひ見たくなるもの。この8月、少しは時間を作ってまたあちこち回れるだろうか・・・。

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3 agosto 2009
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by fumieve | 2009-08-04 07:39 | ビエンナーレ2009

イタリアの女たち+α(アルファ)

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連日、超がつくほどの炎天下で行われていたらしいローマの水泳世界選手権が閉幕した。

日本選手の状況はたくさん報道されているであろうから省くとして、イタリアはメダル10個(金4、 銀1、 銅5)。うち、先日紹介した、世界新で金2つのフェデリーカ・ペッレグリーニ(Federica Pellegrini, www.federicapellegrini.com )をはじめ、女子の大活躍が目立ち、男子はヴァレリオ・クレーリ(Varerio Cleri)の25km、金1つに留まった。

金2つには届かなかったものの、フェデリーカと並んで「女王」と称されたのは、アレッシア・フィリッピ(Alessia Filippi、www.alessiafilippi.it )。1,500mで金を取ったあと、800mにも期待がかかったがわずかに届かず、銅メダル。「やるべきことはやった」と、堂々の笑顔を見せた。
ローマ出身のこのアレッシアは、これまたイタリアの正統派美女というべきで、水際でも文字通り水のしたたるいい女なのだが、お化粧をしておしゃれをして、さらさらの長い髪を揺らしてTVのスタジオに現れたときには、・・・だっ誰???・・・女優顔負け、ほんとに天はときに二物も三物も与えるもの。
この2人には広告出演依頼も殺到しているらしく、今日の新聞には、各広告が色鮮やかに紙面を飾った。

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(一方、さみしい男性陣は、もはやおなじみ、Dolce & Gabbanaの下着広告・団体戦のみ・・・)

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テレビも新聞もイタリア代表の「女子優勢」と騒いだが、まさにその通りで、今回、初のメダルは女子飛び込みのタニア・カニョット(Tania Cagnotto)だったし、日本が「初のメダルなし」と悲痛に伝えたシンクロでは、ベアトリーチェ・アデリッツィ(Beatrice Adelizzi)がイタリアにシンクロ初のメダルをもたらした。

もう1つ、忘れてはならないのは、影の立役者どころか、この大会でしばしば主役級の話題を呼んだ「新型高速水着」。確かに、イタリア・チームの公式スポンサーになっていたのと、かつそれ以外にも多くの選手がJakedなるロゴのついた水着を着ているのは知っていたが、あまり聞きなれない名前(もっとも水泳用品については一切知らないが)くらいにしか思っていなかった。それがジェイクドではなく、ジャケドなる読み方をする、イタリアのメーカーだと知って、びっくり!なにしろ、それが、数々の世界新記録の片棒をかついでいるというのだから・・・。(www.jaked.it)

ハイテク素材のスポーツウエアといえば、何といっても日本の十八番なのかとばかり思っていた。あるいは、欧州でも、うーん、ともかくどこかイタリア以外。まさかこのイタリアでハイテク最新鋭とは・・・スキー関連は伝統があるが、なんと水泳で???
ネットでにわかに学んだ情報によると、昨年の北京オリンピックを席巻したのは英スピード社による、レーザー・レーサーという「高速」水着で、これは体を流線形に整え、水の抵抗を最小限に抑えることに成功したのに対し、ジャケドは水を通さないポリウレタンを素材に使用。締めつけが少なく着るのが楽な上に(レーザー・レーサーは着用に30分以上かかる!とか)、浮力を利用できる、というのがポイントらしい。ん、なんか楽ちんそう・・・?
万が一、高速水着を着るはめになったら、私はジャケドがいいな・・・(笑)

もっともこの夢のスーツにも欠点があって、同大会やその前にも、着用中にお尻の部分が裂けるという事故が何件か発生した。100%とはいかないのがイタリア、なにしろイタリア製品は、デザインや生地がいいけど、確かに縫製が悪いことが多いから・・・と、外野としてはなんだか納得したが、それで失格になってしまうとあれば選手にとっては一大事。細心の注意を払って縫っていただきたいもの。

・・・が、この新型高速水着、大会中に行われた国際水泳連盟の決定で、来年以降は使用不可になるらしい。
わずか1年だけの大輪の華、それもまたなんだかイタリアらしいが、そう言わず、なんとか新しい基準にのっとった水着を開発してくるのか、気になるところ。
もちろん、日本のメーカーもぜひとも巻き返しを図ってほしい。

ちなみに、ミズノは、フェデリーカ・ペッレグリーニと共同企画したコレクションの発売を発表している。「選手自身がシンボルとする不死鳥(フェニックス)をデザインした水着とスイミングゴーグルなど全9アイテム」だそう。
(下の写真は、ミズノの公式HPから借用)

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2 agosto 2009
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by fumieve | 2009-08-03 07:43 | 観るスポーツ

これは何でしょう?

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果物大好きな私にとって、いろいろな果物が安くておいしイタリアの夏は(暑いけど)嬉しい季節。すいか、メロン、そしてこれまた一段と好きな桃を常備している。
日本のようにスポンジに大切にくるまれた桃は存在せず、りんごやなしやオレンジ同様に、スーパーでもメルカートでもがんがん山積みになっている。そして、その桃の種類もいくつかあって、日本でおなじみの白桃、見た目は似ているけどそれより出会うことの多い黄桃。それに、皮が赤くツルツルで皮ごと食べられるペスケ・ノーチ(pesche noci、種桃の意味、複数形)、など。

上の写真も、桃の一種。私はひそかに「ひしゃげ桃」と呼んでいる。(イタリア名、失念。)
桃独特の、ほんとならぷっくりとお尻のようにまあるくなっていてほしいところが、見事にぺったりとひしゃげている。ちょうど、花をかたどった大きめのお饅頭、といった様相。

2つに割るとこんな感じ、

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ふつうの桃よりはだいぶ小さい種のまわりに、必要最低限の身がついている。
味はというと、見た目のちょっと野生種っぽい武骨さとは裏腹に、ほんのりと甘いさっぱりとした白桃。ほのかに、青物らしい青くささがあるから、やっぱり原生種とか野生のものに近いのかもしれない。(調べたわけではありません)

・・・
今宵は、1年ぶりにヴェネツィアに戻ってきた友人と、久々にラ・ズッカで食事。

前菜は、野菜のサオール(saor、南蛮漬け)

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メインに、豚肉のロースト、なすのペーストがけ、ライス添え

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デザートは(もちろん!?)桃とヨーグルトのババロア。

楽しいひとときでした・・・。

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1° agosto 2009
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by fumieve | 2009-08-02 17:30 | 飲む・食べる