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ヴェネツィア ときどき イタリア

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ミモザとサクラ(またはアーモンド)とオリーブ~モンテカティーニ・テルメ

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ヴェネツィアではまだ、遠慮がちに蕾を開き始めたばかりのミモザも、トスカーナでは満開で重く垂れた枝をわっさわさと揺らしていた。
道中、電車の窓からも、その鮮やかな黄色が眼に飛び込んでくる。

フィレンツェで鈍行列車に乗り換えてちょうど1時間、モンテカティーニ・テルメ(Montecatini Terme)。テルメはその名の通り温泉のことだが、こちらは同じテルメでもお湯が湧くのではなく、鉱泉といって飲用中心のものらしい。

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日曜日のお昼すぎ、駅にも道端にも、ほとんど人をみかけない。
・・・ああ、ひなびた温泉街に到着してしまった・・・。飲用にしても何にしても、シーズン・オフかつ日曜日で、テルメ施設はすべて休みだという。今日は半日、ここで過ごす予定だったのに・・・がっかり・・・。
開放的で明るい雰囲気、メイン・ストリートにはちょっと嘘くさく豪華なホテルや大きなお屋敷、裏通りに安ホテルの看板が並ぶ。どことなく「リゾート」風の様子は、イタリアのほかの温泉保養地ばかりか、海岸リゾート地とも似ている。

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中でも一番大きいと思われる、テットゥッチョ(Tettuccio)という施設は、5月から開くというこちらは、今は冷たく鉄の門が閉まっていたのだが、隙間から中をのぞくと、中はまるでローマ遺跡。いや、ローマの浴場の当時の再現図みたいな感じ、というべきだろうか・・・。

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が、実は歩き始めてすぐに、「ひなびた」印象は大間違いだったと気がついた。むしろ、観光・保養客のほとんどいない期間は、この町や近郊に住む人々が、日曜日の午後をゆっくり楽しみにくるところのようだった。

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町の半分を占めるといってもいい、広々として開放的な公園。のんびり散歩をする人、芝生の上で遊ぶ子供たち、かと思うと自転車で走り回る子供たち。ベンチに座って、日光浴を楽しむ人たち。家族や友達、カップル同士でおしゃべりをしながら、ゆっくりくつろぐには最適な空間。松の木や芝生の匂う中を歩いているだけで、健康になりそう。が、さすがに健康保養地だけあって、歩くためのコースを記した看板も立っている。途中、なぜか竹の庭も。

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昼間はぽっかぽか陽気となった今日も、日が陰り始めると公園は寒くなってくる。午後4時すぎ、今度はみんなまるで打ち合わせたかのように、町の中心部、お店の並ぶエリアに移動しはじめる。決して広くない通りが、気がついたらアメ横のように人でいっぱいになっていた。
まさに、イタリアの中小の「町」、典型的な光景。
いわゆる町一番のショッピング・ストリートでも、ブランドの直営ショップというのはほとんどなくて、といって、では高級なものは全く売っていないのかというとさにあらず。実は、オシャレないわゆるセレクト・ショップが、さりげなく超高級ブランドものからそうでもないものなど、いろいろ組み合わせてウインドウを飾っている。バッグ1つ、ジャケット1つ、これが直営ショップで見るよりも、よりカッコよく見えたりするのが楽しいところ。
ヴェネツィアは一通りブランド・ショップもあるけど、ペルージャには全然なかったから、やっぱりいくつかお気に入りのセレクト・ショップのウインドウをいつも楽しみにしていた。(たとえ見るだけでも・・・)
そうしてイタリア人たちは、日曜日のそぞろ歩きでそういうウインドウをチェックし、その大半はもちろんそんな高いものは買えないから、似たもの(あるいは完全コピーも含め・・・)や、自分に似合いそうなものをもっと安く探して着る。
あるいは、トータル・コーディネートでは買えないけど、その中で一点だけ、がんばって買う。
そんなイタリア人たちのショッピングについつい飲み込まれそうになりつつ、午後6時、私はある場所へと足を速めた。
・・・んふふ・・・そう、テルメといえば・・・?

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8 marzo 2009
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by fumieve | 2009-03-09 08:05 | ほかのイタリア

6年ぶりのペルージャ

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Perugia

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記憶に間違いがなければ、2002年の(確か)春に一度来て以来だから、自分でも驚くことになんと6年ぶり。イタリアに来て、最初に腰を据えて住んだ、1年間暮らしたこの町に戻って、どんな気持ちになるのか、自分でも想像できずにいた。
フィレンツェから2時間強、電車にもてあまし気味になったころ、ようやくペルージャ駅に到着。
あ!
両親が訪ねてきてくれたとき。日本に帰国するのに、ローマの空港まで送っていくところ、この駅で切符を買うのに30分以上も待たされて、あやうく電車に乗り遅れそうになったこと。夜9時すぎの便に乗るのに、ペルージャの家をお昼過ぎに出ているのに、これを逃すと飛行機に間に合わない。
駅はきれいになっているような気がするけど、窓口が相変わらず2つしかなくて、行列しているところは全く変わっていない。
バスに乗る。あ!
日本から送った小包がなかなか届かなくて、ようやく引き取りに来た郵便局が、確か駅の近くのこのへんだった・・・。たまたま10日ほど留守にしている間に通知が来ていて、行ってみたら「期限切れで既に日本に送り返した」と言われたっけ。・・・あ!小包といえば、一度は郵便局と配達委託業者(SDA)の間で、どちらも知らぬ存ぜぬになり、そう言い張る家の近所の中央郵便局で、そこからSDAに電話をかけさせたこともあった。その時、やっぱり無い、と言われた荷物も、数日したら届いたんだった。
あ!このあたりのテレコムにも来たことがある・・・確か引っ越した後に、請求書が2重に来ていることがわかり、文句を言いにいったのでは・・・。
複雑な感慨にふけっている間、バスの運転手は、くねくねとくねる急で細い坂道を走りながら、ハンドルから両手を放して、携帯をいじり始めたかと思うと、大声で私用電話。うっかり何か起ころうもんなら、このままバスごと崖を転がりおちるのか・・・と心配したが、幸い、1,2度歩道に乗り上げただけで済んだ。
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最初の家探しも思いだす。知らない町、不自由な言葉、大学推薦の紹介所に案内された先は、そんなバスや車がバンバン走る車道を延々と行った先。とても女1人で住む所ではないと、なぜだか急にかなしくなったり。
そうこうしているうちに、ようやく外国人大学前に着く。来てすぐの登録の際、コースに登録せねば滞在許可証の申請ができず、滞在許可証を申請してなければ、コースに登録できず。「外国人」大学である以上、ほぼ全員が同じ問題にぶち当たるはずなのに、その全員に同じ難問をつきつける受付。双方の窓口を行きつ戻りつしているうちに、いつのまにやら、なんとなく解決する不思議。
重い洗濯物をかついで行ったコインランドリーではある日、外国人学生たちが数人、履いてきた靴をぬいでそのまま洗濯機に放り込んでいるのを見てしまったこと。

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昨日、久しぶりにこのペルージャに着いて、まず最初にこみあげてきたのは、そんなあれこれだった。嫌な思い出ばかりがこみあげてきた、というのとは全く違う。忘れていたような、忘れられないような、そんな出来事の数々。
日本にいたらきっとあり得ない、だけどここでは起こってしまう、そんなことをできるだけ避けて通る、それが無理ならなるべく観念する、時にはお腹から怒って立ち向かう・・・イタリア日常生活の基本を、学びとったのはやっぱりここだった・・・。電車の切符はあらかじめ買う。大切なもの、急ぐものは送らない。書類はしっかり目を通す一方、とりあえずは笑顔で押してみる。バスは・・・あきらめるしかない、か・・・。
あるはずなものは無く、期待していないところでなぜか、ふっと手が差し伸べられたりする。

頭の整理がつかないまま、昨日はスペッロに行った。帰ってきて、住んでいたころによく食べに行ったレストランでお腹を満たすころにようやく、なつかしい、うれしい気分がこみあげてきた。

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昨日の冴えない曇り空とうって変って、今日は朝からいいお天気になった。

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お気に入りだった場所をいっぱい歩き回って、自分のペルージャを少し取り戻した気がした。まったく忘れていたのだが、今日3月2日は、聖エルコラーノ、ペルージャの3人いる守護聖人のうちの1日の日らしい。そんな偶然にも、なんだか嬉しくなった。

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2 marzo 2008
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by fumieve | 2008-03-03 08:32 | ほかのイタリア