よりによってあの、
大雪とアックア・アルタが一度にやってきた日にお披露目のあった、ヴェネツィアの新交通、
ピープル・ムーヴァーが昨日より運転を開始した。
最近はやりらしい、「鉄子」さんというほど別に電車が好きなわけではないし、増してや、その型番だの年代だのには全く興味がないが、なぜか、ロープウェーとかケーブルカーとか、モノレールとか、こういう小さい乗り物は好きで、あるとついつい乗りたくなってしまう。地形に富んだイタリアは案外、こう見えても面白い小さい乗り物が各地にいろいろあって、とくにロープウェーなんかが、スキーや観光用ではなく、普通に通勤・通学や市民の足として使われていたりするところも多い。面白いのは、ジェノヴァのエレベーターや、
ベルガモやオルヴィエートのケーブルカーなど。
そして、私的に最もヒットだったのは、もともとエレベーターやエスカレーターが張り巡らされている町に、
モダンなモノレールが忽然と現れたペルージャ。
で、ヴェネツィアにもモノレールが登場した。
おしゃれだが、字が繊細で小さすぎて、全く目立たない入口の看板。
驚くほど旧態依然とした券売機。機械を前にして、「10ユーロを入れたら、ちゃんとお釣りが出てくるのかしら?」という会話が繰り広げられるプリミティブさ。(もちろん、一応出てくることにはなっているはずだが、いかにも出てこなさそうな印象を与える)
ちなみに、1回券は1ユーロ。
乗り場。
朝7時から23時まで、(今のところ)7分間隔での運転、ということで、あ、行ったばっかり・・・と思っても、案外すぐに次の車両が来る。
野次馬な市民がいっぱいいて、一番前の車両は混んでいるかも?などと心配したが、全然ガラガラ。とりあえず、お子様2人には席を譲って(当たり前!?)こちらも十分、写真撮影の立ち位置を確保。
OK、pronti?(よーーい・・・) ...VIA!(どん!)
最初は少し、上って上って・・・
そしてカーブ!
で、すぐに途中駅が目に入る。
大型クルーズ客船の停泊所前にあたるこの駅の開通は、残念ながらもう数週間先、とのこと。
ここで、対向車両とすれ違う。
もう一度、うねうねっとカーブして・・・
海が見えると、やっぱり気持ちがいい!
そんな風景を楽しむ暇もなく、ローマ広場(Piazzale Roma)からトロンケット(Tronchetto)まで、ほんとにわずか、3分で着いてしまった。
ただし、出口、入口とも、肝心の自動改札の扉はあまりにもはかなく、これではいくらでもどうにでもなってしまうなと余計な心配をした。いずれにしても、あっという間に壊れそう。
そうは言っても、青空に恵まれれば、なかなかいい感じ。
建物の間に挟まって狭っ苦しいローマ広場側の駅より、こちらのトロンケット駅は広々と明るく気持ちがいい。
帰りは、彼らの目線でどうぞ・・・。
問題はおそらく、片道3分では全然物足りないところだろう。
出てみたら、こんな目新しい標識ができていた。
・・・うーん、おしゃれには違いないが、やっぱり読みづらいんだなー・・・。
20 aprile 2010